中学受験ノウハウ 通塾の悩み

宿題が終わらない! 家庭学習を効率化して成績もアップする方法を伝授

2018年2月15日 みみずく

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中学受験のために塾通いしている子供たちは、家庭学習で塾からの宿題に一生懸命取り組んでいます。しかし、難易度が高く量も多い宿題をこなしきれず、「宿題が終わらない!」と泣き出す子供も少なくありません。そんなときはどのように対処するといいのでしょうか? 宿題を効率的に終わらせて成績もアップする家庭学習の方法を紹介します。

制限時間を決めて取り組み、わからなければ解答を見よう

子供は宿題にダラダラ取り組みがちです。そんな子供に対しては、保護者が「1ページ10分以内」などと指示を出して、その制限時間を守らせるといいでしょう。このとき役に立つのがタイマーやストップウォッチです。問題を制限時間内に解き終える習慣づけは、入試本番でも必ず活きてきます。

一方、まじめな子供でも宿題に時間をかけてしまうことがあります。考える時間が長すぎることが原因です。こちらの場合も、考える時間を保護者が決めてしまい、それを子供に守らせます。算数の大問や国語の記述問題なら10分程度まで考えてOKとしますが、漢字・語句の問題や理科・社会の知識問題なら3秒で十分です。

制限時間内に子供が何も思いつかないようなら、解答・解説を見せます。子供は「答を見てはいけない」と思い込んでいるものですが、その思い込みが時間の浪費につながります。「わからなければすぐに答を見る。ただし、答を見たら、必ずもう一度解き直す」を徹底すると、効率的に知識を習得できます。

できる問題を飛ばして、できない問題を重点的に解こう

塾の宿題に関しては、宿題だからといって全てを解く必要はありません。数値替え問題が大量にある場合、保護者が「奇数番号だけ解こう」と指示して、子供がそれらを全て解けたらおしまいにします。逆に、間違いが多い場合は、偶数番号の問題も解かせます。

また、「例題→類題→演習問題」という構成の問題集を使う場合、例題だけを全て解かせた後、間違った問題にチェックを付けます。そしてチェックを付けた例題に関連する類題・演習問題だけを解かせれば、できない問題を重点的に復習したことになります。残りの類題・演習問題は、時間に余裕がある場合に取り組ませます。

このように、できる問題を軽く流して、できない問題を重点的に解けば十分です。ただし、こうした宿題への取り組み方を認めようとしない塾講師もいます。そんなときは、「家庭の事情で宿題を全て解けませんでした」と保護者がメモを持たせるといいでしょう。

宿題が多過ぎる場合は、塾に相談して量を調整してもらおう

ここまでで紹介した方法でも宿題が終わらない場合、宿題の量が子供の能力をはるかに上回っている可能性があります。そんな子供を「どうして終わらないの?」と保護者が叱ると、子供の心が折れるだけです。保護者は子供の現状を塾に相談し、宿題の量を減らしてもらうか、問題をピックアップしてもらうかしましょう。

集団授業の場合、クラスの成績上位層に合わせて宿題が出されることが多いようです。そのため、子供の志望校を考えると、解かなくてもよい問題が宿題になることも……。とはいえ、宿題の取捨選択をするのは、保護者や子供にとって難しいことです。だから、プロに相談して宿題の量を調整してもらうのが賢明な判断といえます。

保護者と塾が連携して、適切な量の宿題を考えよう

宿題の量が多いと、子供はそれらをこなすだけでいっぱいいっぱいになってしまいます。すると、理解が伴わず消化不良が起こり、「がんばっているのに成績が伸びない」という事態に陥ります。そんな子供に「努力が足りない」「もっとたくさん問題を解きなさい」と発破をかけても事態は好転しません。保護者と塾とが連携して、子供の状況を見ながら、適切な量の宿題を考えていくのがよいのではないでしょうか。

※記事の内容は執筆時点のものです

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