中学受験ノウハウ 志望校選び

入試説明会に参加するときのポイントとは? 5年生から参加するべき?

2019年9月03日 市川 いずみ

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中学校の教育方針や生徒の様子は、春から秋にかけておこなわれる学校説明会や文化祭、体育祭で知ることができます。そして秋から冬にかけては、志望校を決めるための大切な“情報源”となる、「入試説明会」がおこなわれます。今回は、わたしの実体験をもとに、入試説明会の内容や気をつけるポイント、5年生から参加するメリットについて紹介します。

入試説明会の内容

入試説明会とは、その名のとおり「入学試験に関する説明会」です。一般的に10月~12月に開催されます。学校によって説明内容は多少異なりますが、以下のような話をされる学校が多かったです。

・願書の購入、配布方法(有料・無料など)
・願書の提出方法(持参、郵送、Webなど)
・証明写真について
・願書以外に必要な書類
・提出期日の注意事項
・合格発表の方法、日時
・入学金の納入方法
・各科目の試験内容(大問の数、傾向、時事問題が出るか、時間配分など)
・複数回入試がある学校は、試験内容や時間配分などの違いについて
・繰り上げ合格の連絡について
・入試当日の持ち物
・試験当日の集合時間、保護者の待機場所、子供との合流場所

願書以外の提出書類や注意事項などは、各学校で異なります。入試問題についての説明がある学校も多いので、なるべく参加して、情報を収集しましょう。申し込みをしないと参加できない学校もあるので、各学校のWebサイトで事前に参加方法をチェックすることも大切です。

また、入試説明会では、手元の資料にあわせ、プロジェクターを使いながら次々に説明が進んでいきます。許可がおりれば、スマホで写真を撮ったり、動画を撮ったりしている人も多かったです。また、入試説明会は注意事項の話が多いため、聞き漏らすことのないように筆記用具を忘れずに持って行きましょう。

入試説明会の服装

入試説明会に参加するお母さまの服装は、秋から冬にかけての時期ということもあり、パンプスやスカート、パンツルック、トレンチコートが多い印象でした。

また、入試説明会に参加すると、学校案内のパンフレットなどを持ち帰ることになるので、資料が入るバッグやサブバッグがあると便利です。学校によっては、持ち帰り用のバッグを渡してくれるところもあります。

入試説明会は保護者だけ参加?子供も参加したほうがいい?

わたしが参加した入試説明会は、保護者だけの参加が多い印象でしたが、なかには親子で参加する姿も見られました。入試説明会は、小学校がある平日におこなわれることがあり、また入試直前の6年生は休日に模試が多く、入試説明会になかなか参加できません。しかし、受験をギリギリまで迷っている学校や、訪問したことがない学校があれば、学校の雰囲気を知るためにも、子供と一緒に入試説明会に参加するのもよいでしょう。

ちなみに、入試説明会のなかで、受験生向けに質問タイムを用意している学校もありました。「漢字がわからなかった場合は点数がもらえますか?」という受験生の質問に、「漢字指定がなくても、できる限り漢字で書いてください。小学校で習っていない漢字でも、テキストに載っている漢字は書けるようにしておいてください。トメ、ハネ、ハライなどに注意して、読みやすい字で、枠からはみ出さないように書いてくださいね」と中学校の先生が答える、という場面も。このように、子供が入試問題について質問できる入試説明会に参加すると、子供自身の入試へのモチベーションが高まるかもしれません。

5年生から入試説明会に参加するメリット

わたしは、息子が5年生のときも入試説明会に参加していました。興味ある学校や、すでに志望校としている学校があるならば、参加する価値はあると思います。たとえば、複数回の入試がある学校では、「1回目と2回目の入試内容は傾向が似ていますが、3回目はパターンが違います」といった説明があったことも。息子は、6年生でおこなわれる入試説明会より前に過去問対策を始めていたので、早い時期に入試の傾向について知れたのは、非常に貴重でした。

また、5年生から入試説明会に参加することで、「解答用紙の書き方」や、「時事問題を意識して勉強したほうがいいのか」など、勉強で気をつけることがわかります。午後受験を考えている場合は、当日の時間の流れを知っておくことで、併願対策も考えやすくなります。そのため、入試情報については5年生の時期から知っておいて損はありません。

しかし、「次年度から共学になる」「入試日程が変わる」など、学校によっては入試形態が変更になることがあります。5年生のときに聞いた入試情報が、次年度の6年生のときも同じとは限りませんので注意してください。わたしも、5年生で参加した学校の入試説明会に6年生でも参加したとき、願書の提出方法が「あれ?去年と内容が変わった?」といったことがありました。入試内容は変わることがあるので、入試説明会には6年生でも必ず参加するようにしましょう。

各学校のWebサイトでこまめに情報をチェックする

入試説明会を複数回開催する学校では、「どの回も内容は同じです」といったアナウンスがWebサイトに掲載されることがあります。しかし、「何かしら違う情報が聞けるかもしれない」という理由から、同じ学校の入試説明会に何回も足を運ぶといった話も聞くように、とくに秋以降は保護者の情報収集に気合いが入ります。

近年では、受験生に過去問の解説をしてくれる「過去問解説会」や、「入試対策講座」を開催している学校も増えているようです。面談をする部屋の見学や、入試本番さながらの「入試体験会」を実施している学校もあります。秋以降は説明会だけでなく、こうしたイベントが開催されることもあるので、志望校のWebサイトをこまめにチェックして、情報を逃さないようにしましょう。

入試説明会に参加して、事前準備を万全に

複数校の受験を考えている場合、願書の準備や、具体的に入試のシミュレーションをするなど、スケジュール管理が複雑になります。多くの入試説明会に行くのは大変ですが、うっかりミスをしないためにも、入試説明会に参加して情報を集め、事前準備をしっかりおこないましょう。

※記事の内容は執筆時点のものです

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