中学受験ノウハウ 勉強法

【4年生】塾の1学期はやることが盛りだくさん! 宿題にはどう取り組む?

2021年4月09日 吉崎 正明

この春、小4になるタイミングで中学受験の勉強を始めた子は多いかもしれません。小3から小4の学習が始まると宿題が一気に増えるため、宿題を前に苦労している子供の姿を見て心配している保護者の方も多いのではないでしょうか。こうした不安を少しでも減らすため、塾講師としての経験をもとに小4の1学期を乗り切るためのポイントを解説します。後半では、私の教え子のA君とのエピソードも紹介していますので参考にしてみてください。

小4になると宿題がこんなに増える

小4になると、小3と比べて塾の宿題が一気に増えます。

例:「中学受験新演習」を主に使っている塾の場合(1週間の宿題)

国語

3年生
「ジュニア新演習」
見開き2ページ(文章問題・知識問題)
「漢字ガイダンス」
練習問題×3ページ、新出漢字の練習

4年生
「中学受験新演習」
見開き2ページ(文章問題3題)
見開き1ページ(知識問題)
「漢字日記」
1ページ×6日分

算数

3年生
「ジュニア新演習」
見開き2ページ(練習問題・ホームワーク)
「ジュニアトレーニング」
1ページ×6日分

4年生
「中学受験新演習」
見開き1ページ(トレーニング)
見開き1ページ(基本問題)
見開き1ページ(練習問題)
「計算日記」
1ページ×6日分

理科

3年生
なし

4年生
「中学受験新演習」
見開き2ページ(トレーニング・基本問題・練習問題)

社会

3年生
なし

4年生
「中学受験新演習」
見開き2ページ(トレーニング・基本問題・練習問題)

いかがでしょうか。小3で塾に慣れていたとしても、小4になると宿題の量も増え、圧倒されてしまうことが多いはずです。宿題の量や、問題の内容に苦戦する子供の姿を見て「うちの子には受験は向いていないかも……」と不安になってしまう家庭も少なくありません。

たしかに小4の1学期は、宿題に苦労する子が多いのは事実です。しかし次にお伝えする「1学期の乗り切り方」を実践することで、不安が減っていくことも多いはずです。

4年生の1学期の乗り切り方

4年生の1学期は、次の3つのポイントに重点を置いて宿題に取り組みましょう。

4年生1学期の宿題
・曜日ごとの学習スケジュールを立てる
・優先的に取り組む宿題を決める
・「宿題消化率7割以上」を目指す

曜日ごとの学習スケジュールを立てる

ひとつ目のポイントは、曜日ごとの学習スケジュールを立てることです。宿題をおこなううえでまず意識したいのが、迷う時間を減らすこと。宿題を始めたと思ったら「どの宿題からやろうかな」と迷ったり、カバンからプリントやテキストが次々と出てきて整理に時間がかかり、なかなか宿題が始まらなかったりすることは“小4あるある”ですが、こうした時間はもったいないものです。そのためまずは、「迷う時間を減らすこと」を心がけてみてください。

そこで、曜日ごとに学習スケジュールを立てておくことがおすすめです。たとえば次のように、いつ、何を、どの程度の時間をかけておこなうか決めておくと迷う時間が減り、宿題がはかどります。

火曜日は習い事がないから、4時から30分間は計算問題の丸つけまでやって、5時からは理科と社会の基本問題を始めて6時までに終わらせよう。

なお、ひとつの教科の宿題に1日ずつ取り組むのはあまりおすすめできません。次の授業までに復習をする時間を取れなければ、せっかく学んだことも忘れていってしまうからです。そのためスケジュールを立てるときは、毎日バランスよく4教科に触れられるように設計できると良いですね。

優先的に取り組む宿題を決める

ふたつ目のポイントは、各教科とも優先的に取り組む宿題を決めることです。そもそも講師が宿題を出す目的は、学習内容を定着させるため。“宿題をやること自体”が目的ではありません。そのため「次回の確認テストで結果を残すこと」を意識して宿題に取り組む、といったことが望ましいのです。

そこで4年生に関しては、まずは確認テストの際に必ず押さえておきたい「基礎レベルの問題」を各教科とも優先し、宿題に取り組みましょう。たとえば次のように、反復練習がカギを握る基礎的な問題を優先しておこなうのもひとつの手。演習時間をカウントしやすい問題に取り組むのもポイントです。

優先的に取り組む宿題(例)
国語:漢字と知識の宿題
算数:一日1ページずつ取り組めるような基本問題(計算・一行問題など)
社会・理科:基礎レベルの一行問題

基礎が身につけば、応用問題も解きやすくなります。そのためまずは、基礎的な問題の優先順位を高めにするのがおすすめです。

「宿題消化率7割以上」を目指す

3つ目のポイントは、「宿題消化率7割以上」を目指すことです。もちろん、出された宿題に全てしっかり取り組んで「宿題消化率10割」を目指すのが理想。そうは言っても、なかなか順調にはいかないもの。特に塾に通い始めたばかりの4年生の場合には、授業や宿題の進め方をはじめ、まずは「塾で勉強する」といったことに慣れることが必要です。

そのため親御さんとしては、宿題に完璧を求め過ぎず、子供が塾の授業に出て、勉強に楽しく慣れ親しんでいくことを第一に考えてほしいと思います。「宿題が終わらないから授業に出たくない……」と子供が思ってしまわないように、宿題に関しては「7割以上」の完成度を目指し、そのうえで8割、9割と少しずつ消化率を増やしていきましょう。

A君とのエピソード ―― 4年生の1学期は、完璧じゃなくても大丈夫

私がこれまで教えてきた子のなかには、4年生の1学期に宿題が終わりきらず、困っていた子も多くいました。特に印象に残っているのが、「宿題が終わってないから先生に怒られる……」と早合点し、塾から脱走してしまったA君。そんなA君に対し、私は「確認テストに出やすい基礎的な問題を優先すること」を伝えました。その後、基礎的な問題にしっかり取り組んだA君は、確認テストで高得点を取り続けます。結果として自信がつき、できることも少しずつ増えていったことで、4年生の2学期以降の宿題消化率はほぼ10割に到達。その後もがんばったA君は、有名難関私立中学に見事合格しました。

私自身、御三家をはじめとした難関中学に進学した子は多く見てきましたが、全ての子がはじめから宿題を完璧にこなせたわけではありません。中学受験に向けて塾に通い始めた子を持つ親御さんとしては、4年生の1学期は特に不安になるかもしれませんが、A君のようにまずはできることを少しずつ増やせていけたら十分です。お伝えした3つのポイントを踏まえ、勉強の楽しさを体感させつつ、できることを徐々に増やしていく1学期にしてほしいと思います。

4年生1学期の宿題
・曜日ごとの学習スケジュールを立てる
・優先的に取り組む宿題を決める
・「宿題消化率7割以上」を目指す

※記事の内容は執筆時点のものです

吉崎 正明
この記事の著者

都内の中学受験専門塾で社会・国語担当として活躍。12年間在籍した大手進学塾では難関選抜講座担当を歴任、社内数千名が出場する「授業力コンテスト全国大会」において優勝経験あり。その後家庭教師を経験し、2019年より現在に至る。全国トップレベルの授業技術と多彩な戦術眼を駆使し、御三家中などの最難関校から幅広い成績層まで、多くの受験生の第一志望合格をサポート。茨城県行方市出身。