中学受験ノウハウ 塾選び

【現役塾講師が回答】授業以外も要チェック!「良い先生」はここが違う

2021年8月10日 石井知哉

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中学受験に挑むうえで頼りにしたいのが、塾や家庭教師。そして合格を掴み取るためには、良い先生の指導を受けたいですよね。では、一体どのような先生が「良い先生」なのでしょうか? 長く塾講師をしてきた私の経験をもとに、良い先生かどうかを判断する3つの条件をお伝えします。

良い先生の3つの条件

先生の良し悪しを、授業の様子を見て判断する親御さんは多いかもしれません。しかし、その先生が「良い先生」かどうかを見極めるうえでは、実は授業“以外”の面もチェックしておくことが大切です。具体的には、次の点を意識してみてください。

良い先生の3つの条件

  1. 子供のやる気を引き出せる
  2. 宿題や家庭学習についても熟考している
  3. 志望校選びのアドバイスが的確

[1]子供のやる気を引き出せる

良い先生は、子供のやる気を引き出すのが上手です。そもそも中学受験は、授業を受けるのも家庭学習をするのも、入試に挑むのも子供。そのため当然ながら子供自身にやる気がないと前に進みません。なので「子供をやる気にさせられること」は、良い先生の必須条件ともいえるのです。

子供のことをよく理解している

子供をやる気にさせられる先生は、子供心も深く理解しているものです。特に指導経験が豊富な先生の場合には、たくさんの生徒に接してきたぶん、子供の気持ちが手に取るようにわかることも。こうした先生は生徒の様子も常に観察しているので、ちょっとした変化にも気づくことができます。

子供とのコミュニケーションも上手い

子供をやる気にさせられる先生は、子供とのコミュニケーションも上手いですね。たとえば挨拶や、ちょっとしたおしゃべりなど、細かな声かけであっても工夫している様子が見られます。たとえば子供の自己肯定感が高まるような言葉をかけてあげることで、子供をポジティブな気持ちにさせることも。また、子供をやる気にさせられる先生は“聴き上手”という一面もあります。子供の話に耳を傾け、子供の言い分にもしっかりと理解を示しているのですね。結果として信頼関係が築かれ、子供も先生の言葉を受け止めていくようになります。

[2]宿題や家庭学習なども熟考している

良い先生は、宿題の出し方や、家庭学習・自習についてもきちんと考えています。なぜなら、授業を受けたあとの「復習」が学力アップの鍵を握ることを理解しているからです。

宿題の出し方を工夫

私が見る限り、特に優れている先生は「宿題の出し方」に工夫が見られます。宿題をただ機械的に出すのではなく、「なぜこれを宿題にするのか」という明確な意図をもって宿題の内容を決めているのです。そして、こうした“練られた宿題”は効率よく授業の内容を復習できるため、生徒の理解も定着していきます。

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石井知哉

石井知哉

  • この記事の著者

株式会社QLEA教育事業部部長。教育系Webサイト「School Post」を主宰。2000年、早稲田大学第一文学部 哲学科卒業。東京都の塾業界にて指導歴20年以上。現在は、東京都大田区で個別指導塾2校舎の教務・運営を統括する傍ら、千代田区麹町に超少人数制個人指導道場「合格ゼミ」を開設。豊富な実践経験に裏付けられた独自の理論とメソッドに基づき、小学校低学年から中・高・大学受験生、就職試験対策の指導にあたっている。幅広い学年・学力層・教科を対象に、個々の成長を最大限引き出す指導を得意とする。