中学受験ノウハウ 連載 中学受験との向き合い方

読者相談#1 わが子の「中だるみ」をどう扱えばいいですか? ―― 中学受験との向き合い方

専門家・プロ
2021年12月28日 やまかわ

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首都圏の一部では、4人に1人の小学生が挑戦するともいわれる中学受験。子供の受験に親はどう向き合えばよいのでしょうか。この連載では、『中学受験は挑戦したほうが100倍子供のためになる理由』の著者である、田中純先生に中学受験との向き合い方をテーマにさまざまな話を伺います。

先日、読者から以下のようなお悩みの相談を受けました。

■ニックネーム

電光石火

■お子さまの学年

小6

■相談内容

中学受験を前にした子供が、中だるみの状態になっています。子供自身は合格したいようですが、集中力もやる気もなくて、勉強する姿勢になっていません。このまま続けても意味がないのではないか、どうしたら中学受験を前向きに捉えてくれるのか悩んでいます。

中学受験も残すところあとわずか。しかし、ずっと受験勉強を続けていく中で、こうした事態が起こるのは少なくありません。もしもお子さんが中だるみをしてしまったのなら……。今回は子供自身が前向きな姿勢で勉強するために、親御さんに知っておいてほしい10項目と、親御さん自身がどう向き合うべきかをお伝えします。

中だるみから立ち上がるための『心の栄養素10』

勉強に対してやる気が出ない状態を図のように描いてみました。勉強というのは一つひとつの試練を乗り越えていくことですが、図中の人物は壁にぶつかり、その壁を登れずに目の前で倒れ伏せてしまっている様子です。相談者様のお子さんもひょっとしたらこのような状態かもしれません。

ここで「寄り添う」エクササイズです。

この図で倒れ伏せている人物の身になってみてください。

「何が見える」でしょうか? そして、「何が見えない」でしょうか?

この人物の隣で同じように、ご自身が倒れてみることをご想像ください。

そして、この図の空欄の部分に何があると、この人物は立ち上がって乗り越えて行けそうでしょうか?

そこに中だるみから立ち上がるヒントがありそうです。

 

空欄の部分に何が入るか……、ご家庭それぞれの考え方があると思いますが、私が考える項目は、以下の10項目の要素です。レジリエンス(立ち直る力)やグリット(やり抜く力)の構成要素といわれるものの中から選んで詰め合わせてみました。

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田中純

田中純

  • 専門家・プロ

開成中学校・高等学校、国際基督教大学(ICU)教養学部教育学科卒業。神経研究所付属晴和病院、中高教諭、学校カウンセラーを経て公文国際学園開講準備に参加。現在は赤坂溜池クリニックやNISE日能研健康創生研究所、コミュニティ・カウンセラー・ネットワーク(CNN)などでカウンセリングやコンサルテーションを行っている。相性はDon先生。著書「ストレスに負けない家族をつくる」「中学受験は挑戦したほうが100倍子供のためになる理由」(みくに出版)。公式YouTubeはこちら

やまかわ

  • この記事の著者

編集・ライター。学生時代から都内で6年間塾講師を務める。塾講師時代は、おもに作文・国語・英語の科目を担当。小学生から中学生までの指導にあたる。現在は編集・ライターとして教育関連をはじめ、街歩き・グルメ記事の執筆取材をおこなう。