学習 国語

国語の文章読解や作文に不可欠な語彙力をつけるには、どう鍛えればいい?

専門家・プロ
2018年7月09日 鈴木恵美子

文章を速く正確に読解するために不可欠なのが、たくさんの言葉の意味を理解できる「語彙力」。今は中学受験で作文が出題されることも多くなり、読みやすい文章を書くためにも大事な力です。小学生が語彙力をつけるには、どんな勉強法がおすすめでしょうか。1人ひとりの個性と向き合い「勉強のやり方」を教える塾・プラスティー教育研究所に聞きました。

語彙力をつけるには「どんどん聞いて、調べる」が一番!「わからないまま放置」はNG

語彙力は、文章読解の根本に関わる力。わからない言葉が多すぎると、文章が読めないのはもちろんのこと、文章を読むこと自体が苦痛になってしまうでしょう。また、せっかく読解力をつけようと本を読んだりしても、楽しむことさえできないでしょう。

語彙力をつける第一歩は、「知らない言葉に興味を持ち、知ろうとする習慣をつける」ことです。

語彙力をつけるための基本スタンスは「片っ端から調べる」こと

まず基本的なスタンスとして身につけてほしいのは、「わからない言葉を片っ端から調べる」こと。まだ辞書が使えない低学年であれば、片っ端から親に聞くことを習慣にさせてあげましょう。どんどん「これどんな意味?」と質問させてOKです! 親のほうからも「〇〇ってどういう意味だと思う?」とか「□□ってどういう意味だか説明できる?」などと言葉を投げかけてあげてください。

辞書が引ける子には、自分で辞書を引いて調べることを促してあげましょう。

わからない言葉をチェックし、リスト化しよう

学年が上がって自分で勉強ができるようになってきたら、「親に聞く」は卒業し、「自分で調べる」ことを徹底させましょう。教科書やテキストでわからない言葉が出てきたら、まず自分でどんどん印を付けていき、辞書を引く習慣をつけます。「意味がわかると思うけれど自信がない」という時も必ず調べましょう。それでも納得がいかないときに、先生や親に質問するということを習慣にできるとよいですね。

調べた言葉は国語ノートの中に単語リストを作り、「表記」「読み」「意味」を表の型式でまとめておきます。そして次の学習の時に見直して確認したり、表の一部を紙で隠し ながら復習テストをしたりすることで、言葉の意味を頭にしっかりインプットします。

詳しい方法は「理解力や語彙力がアップする!国語ノートの取り方のコツと、その活用法は?」を参照ください。

漢字学習は、語彙力アップのチャンス

漢字の勉強も、実は語彙を増やすチャンスです。漢字には一文字一文字に訓読み(日本語読み)で表される意味があり、それらがつながって熟語になっています。漢字の勉強の際にそれをきちんと意識すれば、熟語の意味が理解しやすくなり、新たな語彙として頭に入りやすくなります。

熟語の読み書きはできるのに「意味がよくわからない」という方をよく見かけます。それではせっかくの勉強が非効率的なものになってしまうので、「熟語を学ぶは必ず意味とセットで覚える」ことを意識させるようにしてください。

日常生活での実践が、語彙力定着のカギ

知識としての語彙を増やすことは大切ですが、それらを的確に応用できるようになってはじめて、本物の生きた語彙力が身についたと言えるのです。つまり覚えた言葉は、実際に使えるようになるのが最終目標なのです。

言葉の意味を説明し、自分でも使ってみよう

生きた語彙力を身につけるには、自分の言葉で意味を説明できることが理想。たどたどしくてもかまわないので、丸暗記ではない言葉で表現できることが目標です。国語の勉強の時間はもちろんですが、日常的にも「これはどんな意味かな?」「ちょっと説明してくれるかな?」という問いかけをしてあげると、よい練習になります。

そしてもっと効果的なのは、その言葉を使って例文をつくってみること。頭で意味がわかっていても、実際に例文をつくると微妙な使い分け方がわからなかったりするため、覚えたての言葉を適切に使うのは意外に難しいものです。

ここでも親の役割は大事。「それはちょっと言わないなあ」「これはこういう言葉と一緒に使うんだよ」と、いろいろ教えてあげてください。

家族みんなで語彙を豊かにしましょう

語彙は教科書や辞書から学ぶだけでなく、日常生活や社会生活の中からも吸収するものです。その意味で、子供に対する親御さんの関わり方はとても大事。家族でたくさんの会話をして、疑問に答えたり一緒に考えたりしながら、豊かな語彙力を身につけていきましょう。

※記事の内容は執筆時点のものです

代表の清水章弘が設立。「勉強のやり方を教える塾 プラスティー」を東京・飯田橋と京都・烏丸御池で運営している。勉強内容だけではなく、勉強のやり方を体系的にまとめた「学習コーチ指導」を展開。小学生から高校生・浪人生まで、学校についていけない生徒から最難関校を受験する生徒まで、生徒1人ひとりの力を伸ばす指導は父兄からも大きな信頼を集めている。

代表は青森県三戸町教育委員会学習アドバイザーを務める。代表著書に『中学生からの勉強のやり方』(ディスカバー・トゥエンティワン)、『東大生が知っている!努力を結果に結びつける17のルール』(幻冬舎)、『現役東大生がこっそりやっている、頭がよくなる勉強法』(PHP研究所)など多数。著書は海外でも翻訳されている。

プラスティー教育研究所:http://plus-t.jp/