「英和生らしく」のひとことで誰もが背筋を伸ばす学校

女子校

東洋英和女学院中学部

卒業生 N さん

今回お話を聞いたのは東洋英和女学院中学部・高等部の卒業生で、成城大学法学部 法学科2年に在学中のNさんです。キリスト教プロテスタントの教えを基盤とし、1884年の創設以来、日本の女子教育の先駆を担ってきた歴史ある名門女子校のひとつです。

目次
東洋英和女学院中学部:卒業生 N さんに聞きました
  • どんな生徒の多い学校でしたか?
  • お嬢様学校のイメージがありますが、実際は?
  • 先生のご指導は厳しかったですか?
  • 東洋英和の伝統や行事にはどんなものがありますか?
  • 中学受験を決めた経緯は?
  • 受験勉強で苦労したことと、その克服方法を教えてください。
  • 保護者からのサポートで心に残っていることは?
  • 学習塾で効果的な勉強法はありましたか?
  • 母校・東洋英和にはどんな人が向いているでしょうか。

どんな生徒の多い学校でしたか?

何事にも一生懸命取り組む生徒が多かったです。自分が精一杯に頑張る姿を堂々と見せ合うとともに、その努力を互いに称賛するという校風でした。自ら進んで行う姿勢と同時に、協調性も身に付けることができる学校です。

お嬢様学校のイメージがありますが、実際は?

品格はありますが、しおらしいお嬢様のイメージとは少し違うかもしれません。表立って真正面から意見をぶつけあえる人の多い学校でした。派手な印象の元気な子もいれば、もちろん落ち着いた雰囲気の大人しい子もいましたが、学校全体が個性ある人格をまるごと受け止めてくれるおおらかさに満ちていました。

また、ほとんどが「英和」を第一志望で進学したせいか「英和が大好き」な生徒ばかり。誰もが伝統のセーラー服に袖を通している自分に誇りを持っていました。

先生のご指導は厳しかったですか?

先生は私たちにいつも「それは英和生としてどうかな?」と問いかけます。生徒みんなが共通して大事にしているのは、やはり英和生としての品格です。英和では「敬神奉仕」を学院の方針に掲げています。これは「神様に愛される私たちは、神を敬い、互いに愛し合い、隣人に尽くさねばならない」という聖書の教えに基づくものです。

たとえば、私たちが羽目を外してしまうなど、あまり良くない方へと道が逸れそうになると、先生は「その行動は、英和らしくないよね?」という言葉で私たちを導いてくださいました。それを聞くと「私は今、大好きな英和生になれていないんだ。ダメだ、改めなくちゃ」と、自分を律することができるんです。卒業生で集まっても「やっぱり私たち英和生だね」と、いつも言い合っていますよ。

東洋英和の伝統や行事にはどんなものがありますか?

体育祭では、最終学年である高3生が「メタモルフォーゼ」という踊りを舞う伝統があります。入学以来5年間ずっと見てきた踊りを、いざ自分が舞った時には、もう卒業なのだなという寂しい気持ちになりました。

また、英和はステージ系と呼ばれる部活が特に盛んで、ハンドベル部に憧れて英和に入学する子もいるくらいでした。ステージ系の晴れ舞台でもある文化祭の「楓祭」は、在校生も楽しみにしている行事です。音楽部のミュージカルは舞台セットも衣装もすべて手作りで、歌もダンスも本格的。機会があればぜひ観ていただきたいです。私も入学当初はスキー部に所属していましたが、中2からステージ系の軽音楽部に転部しました。

クリスマス賛美礼拝も、各学年が2か月前から讃美歌を練習し、当日はその歌声が大講堂に響き渡ります。とても荘厳で、私は大好きな行事でした。

中学受験を決めた経緯は?

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取材・文:川口裕子

ライター。私立中高の受験専門誌がライターとしての出発点。現在は大学や企業取材を中心にノンジャンルで執筆活動を行っている。編集プロダクションクレア所属。

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