「中学受験」と聞くと、経済的にゆとりのある家庭に限った話だと思われがちですが、「わが子の将来のため、家計を切り詰めてでも良い教育を受けさせたい」と頑張る家庭もあります。そんな家族の代名詞とも言えるのが『下剋上受験』(桜井信一著・産経新聞出版)です。2017年にドラマ化されたときは、桜井一家の奮闘に多くの保護者が心を打たれました。中央線沿線に住む篠田家も『下剋上受験』に刺激を受けて御三家受験を決めた家庭のひとつです。
- 「中学受験をやってみないか」に、即答で「やってみる!」
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「中学受験をやってみないか」に、即答で「やってみる!」
長女の篠田蓮華ちゃん(仮名・中学生)は、幼い頃から天才肌で知られた子でした。小学1年生のときには、洋画の字幕をスラスラと読んで両親や友人を驚かせたこともありました。「友人家族と一緒に映画を観ていたら、漢字も使われている字幕をスラスラと読んだんです。驚きました」と話すのは、父親の淳也さん(仮名)です。