学習 算数

通分とは何か? 通分をマスターして分数計算をスピードアップする方法

2018年3月13日 あっぷー

通分とは「分母の数を揃える」ことですが、通分のある「分数の計算」は算数のなかでも差がつきやすいポイント。瞬時に通分できる子もいれば、通分にかなり時間がかかってしまう子もいるからです。

通分のスピードに差がついてしまう理由の1つに、学校ではあまり通分の練習をしないことがあります。通分のスピードをあげるには、家庭での練習が効果的なので、もしお子さんが通分でつまずいていたら家庭で練習してみることをおすすめします。今回は、通分のやり方と、通分のスピードをあげる練習方法を解説したいと思います。

通分とは何か? 通分のやり方

通分というのは「分数の分母の数を同じにすること」です(ちなみに通分は小学校では5年生で習います)。

例えば「\(\frac{2}{3}\)+\(\frac{3}{4}\)」という式は、分母が「3」と「4」で違うので、「\(\frac{2}{3}\)」と「\(\frac{3}{4}\)」の2つの分数をそのまま足すことができません。

そこで通分して、分母を同じ数(通常は最小公倍数)に揃えてあげます。ここで、分母の「3」と「4」を、この2つの数の最小公倍数である「12」にする作業が通分です。

その際忘れてはならないのが、分母の「3」に「4」をかけて「12」にするなら、分子にも同じように「4」をかけてあげなければならないことです。

つまり先ほどの式で言うと、「\(\frac{2}{3}\)」が「\(\frac{8}{12}\)」になり、「\(\frac{3}{4}\)」が「\(\frac{9}{12}\)」になれば、通分は完了ということになります。

ここまで読んでおわかりの方もいると思いますが、通分をする際に大切なのが、いかに速く通分した後の分母の数(通常は最小公倍数)を見つけられるかということです。

通分した後の分母の数がわかってしまえば、あとは今まで学習してきた簡単な計算で解くことができます。

ですから、通分が必要な分数の計算が遅いという場合は、最小公倍数を見つけるのに時間がかかっていると思って間違いありません。

通分後の分母(最小公倍数)の見つけ方

それでは通分後の分母、すなわち最小公倍数はどうやって見つけるのでしょうか。

通分は通常、それぞれの最小公倍数を分母としてそろえます。

その際のポイントは「大きい方の数に着目する」ことです。

例えば「12」と「9」で通分する際には、まず12の倍数を考えていきます。12の倍数は12、24、36、48……となります。

この12の倍数のなかに、もう一方の9の倍数にあたる数があれば、それが最小公倍数ということになります。

ここでは「36」が9の倍数なので、36が最小公倍数であり、分母が「12」と「9」の分数を通分するなら、分母は「36」になります。

このように通分とは最小公倍数を見つけることですが、この作業は慣れないうちは時間がかかるうえに面倒なので、「分母同士をかけた数」を分母として通分してしまう子がいます。

さきほどの「12」と「9」の例だと、「12×9」の答えである「108」で通分するというやり方です。これも決して間違いではないのですが、計算する数が大きくなってしまいますし、計算後に約分する手順も増えてしまいます。

算数は、手順が増えるとそれだけミスをする可能性が高くなるので、できるだけ手順を減らすことが大切。そのため、通分がある分数の計算をするときは、面倒でも最小公倍数を見つけて通分するようにします。

最初は最小公倍数を見つけるのに時間がかかるので、面倒になり、2つの数をかけた数を分母として通分したくなってしまうかもしれません。

ですが、最小公倍数を見つける作業は、数量感覚を養う訓練にもなります。また、最小公倍数を見つけることが計算のスピードアップにつながるため、時間はかかっても最小公倍数を見つけるという手順を意識して取り組むことが大切です。

最小公倍数を見つける練習法

通分には最小公倍数を見つけることが大切と書きましたが、どのようにすれば最小公倍数をすぐに見つけられるようになるでしょうか。

基本は、先ほど書いたように、通分する数の大きい方に着目して倍数を書き出し、次に小さい方の数の倍数を書き出していくことです。

面倒な作業ですが、最初は全て書き出さなければ分からなかった最小公倍数が、慣れてくれば2つの数字を見ることですぐに「あの数かな」とイメージできるようになってきます。

なおこのとき、かけ算九九のように倍数がスラスラ出てくるようでないと、倍数を書き出すのに時間がかかってしまいます。

倍数を書き出すのに時間がかかるようでしたら、基本的な数の倍数は暗唱できるように練習してください。その際は、20までの数すべてと、20~50の間の素数について、倍数が暗唱できるように練習するといいと思います。

倍数を暗記するといった単純作業が苦手な子なら、ゲーム要素を取り入れてみるのもおすすめです。例えば暗記カードを作成して、カードの表面に書いてある2つの数の最小公倍数をすぐに言えるようになるまで練習するという方法もあるようです。

やり方はどんなかたちであれ、大切なことは数をイメージする力を付けることです。そのためにはかけ算九九の暗記のように「覚えてしまう」のも効果的。最小公倍数を暗記してしまうくらい、たくさんの倍数・最小公倍数に触れることが、通分を素早くできるようになる一番の方法です。

小学校では、最小公倍数を見つける練習に時間をかけることはありません。通分が苦手なお子さんには、ぜひ家庭で最小公倍数を見つける練習をしてみてください!

※記事の内容は執筆時点のものです

この記事の著者

男子2人の母です。長男が小学2年生の時に家庭学習をはじめ、現在中学受験に取り組んでいます。家庭学習や、中学受験の体験記をブログ「すたろぐ」で発信しています。

すたろぐ | 小学生の家庭学習 情報ブログ
http://m4688.com/