中学受験ノウハウ 親の関わり方

子供に自信をつけるためにすべきことと、子供の自信を奪うNGワード

2018年4月25日 石井知哉

塾や家では難なく解けていたはずの問題なのに、テスト本番になると急に解けなくなってしまう。いわゆる「本番に弱い」というのは、受験生にとって悩みのタネですよね。その大きな原因となるのが、「自信がない」というもの。受験に限らず、お子さんが自信をもっていないと、存分に力を発揮することができません。そこで、子供に自信をつける方法について考えていきましょう。

自信をつける最善の方法は?

「自信」とは「子供が自分自身の力を信じられること」です。つまり、子供が「自分ならできる、大丈夫だ」と思えるように気持ちを向けていくことが大切です。そのために最も有効なのが、「自分でできた」という経験を増やすことです。「成功体験を積み重ねる」と言い換えることもできます。

たとえば、

・かけ算九九を全て間違えずに言えた
・漢字50個の読み書きを完璧にできた
・都道府県や県庁所在地を全部正しく漢字で書けた
・滑車の計算問題が全問正解だった

など、学年の高低や教科を問わず、「自分の力だけで成し遂げた」という経験をたくさん重ねることが、自信につながります。「自分でできること」が増えれば、勉強にも前向きに取り組めて、学習効果もあがります。

「失敗で終わらせない」ことが自信を育む

その際に大切なのは、「できるまで粘る」ということです。1回でできないからと諦めさせてはいけません。自信のない子ほど、「できない自分はダメな子だ」と自分を責める傾向にあります。しかし、どんな教科でも、1回でできないのは当たり前。自分を卑下する必要はありませんし、そうならないように励ますことが周囲の大人の大事な役割です。

「失敗したところでやめてしまうから失敗になる。成功するところまで続ければ、それは成功になる。」という松下幸之助の言葉があります。国語の対義語の問題では「成功」の反対は「失敗」ですし、我々もそう思いがちです。しかし、実は「失敗」と「成功」とは紙一重。「失敗」の積み重ねのうえにこそ「成功」が生まれるのです。

「失敗にめげずに繰り返し挑戦すること」が成功するためには重要であり、成功を経験した子供は、達成した自分の力を認め、自信を抱くことができます。もちろん、失敗を続けることには苦痛を伴いますから、意欲を高く保つためには周囲の声かけが大切です。

「次こそはいける!」
「さっきよりできるようになったよ!」
「ずいぶんスピードがあがったね!」

というように、わずかな進歩を見つけ、成長を実感させる言葉をかけながら、子供が成功するまで続ける精神を鍛える後押しをしてあげてください。

特に、結果が悪かったときのテストはむしろチャンスです。「伸びしろが大きい」とポジティブにとらえて、「この問題ができていたら、あと●●点もあがっていたんだよ。次はもっと良い点が取れるようにがんばろう」と間違えた問題の解き直しを進めましょう。

これは禁句! 子供の自信を奪う「親のNGワード」とは?

ここまでは「自信をつけるためにすべきこと」を伝えてきましたが、逆に「自信を奪うひと言」も紹介しておきます。

【1】マイナス評価を植え付ける

「あなたは●●が苦手だから…」
「あなたは本番に弱いから…」
「あなたはいつも肝心なときに体調を崩すから…」

【2】兄弟姉妹、同級生など、他者と比較する

「●●くんはこのあいだのテスト、すごく良かったのに…」
「お姉ちゃんは手がかからなかったのに…」
「私なんてね、あなたと同じ年の頃にはこんな問題、簡単に解けたわよ」

【3】結果をなじる

「あなたはどうしてできないの?」
「何回言ったらできるようになるの!?」
「●●中に落ちたら、恥ずかしいわ。どうするの?」

【4】全否定する

「どうせやっても無理なんだから…」
「あなたは一事が万事、何をやってもダメね…」
「はぁ……」(ため息をつく)

このようなひと言は子供の自信を一瞬でなくします。言わないように心がけたいものです。

※記事の内容は執筆時点のものです

石井知哉
この記事の著者

株式会社QLEA教育事業部部長。教育系Webサイト「School Post」を主宰。2000年、早稲田大学第一文学部 哲学科卒業。東京都の塾業界にて指導歴20年以上。現在は、東京都大田区で個別指導塾2校舎の教務・運営を統括する傍ら、千代田区麹町に超少人数制個人指導道場「合格ゼミ」を開設。豊富な実践経験に裏付けられた独自の理論とメソッドに基づき、小学校低学年から中・高・大学受験生、就職試験対策の指導にあたっている。幅広い学年・学力層・教科を対象に、個々の成長を最大限引き出す指導を得意とする。