連体詞と形容詞の違いは大丈夫?「大きな」と「大きい」を文法的に区別しよう
「僕は公園へ行った。」という文を単語レベル(言葉の最小単位)に分解すると、「僕/は/公園/へ/行っ/た。」となります。
「僕」「は」などの単語を「品詞」といいます。国語の文法問題では、10種類の品詞を区別することがしばしば求められます。たとえば、「大きな」と「大きい」は別の品詞ですが、区別できますか?
今回は、「大きな」と「大きい」をヒントにして、連体詞と形容詞の違いを解説します。
連体詞について理解しよう
「大きな」は連体詞です。連体詞は、活用の無い自立語で、連体修飾語になります。
自立語は、単独で文節を作る単語です。「僕/は/公園/へ/行っ/た。」では、「僕」「公園」「行っ(行く)」が自立語に分類されます。一方、「は」「へ」「た」は、単独で文節を作れないので付属語と呼ばれます。
活用は、他の言葉と結びついたときに形が変わることです。「行く」は、過去を表す「た」と結びついて「行った」となります。また、丁寧を表す「ます」と結びついて「行きます」となります。このように形が変わる単語を「活用がある」といいます。一方、「大きな」は、どんな言葉と結びついても「大きな」のままなので、「活用が無い」とわかります。
連体修飾語は、「体言(=名詞)を修飾する言葉」という意味です。「修飾」とは、他の言葉にかかって、その言葉をくわしく説明する働きをいいます。連体詞は体言を修飾するので、直後には原則として名詞を置きます。たとえば、「大きなリンゴ」「大きな町」というとき、「大きな」が修飾する「リンゴ」「町」は名詞です。
名詞を修飾する言葉で、「~な」という形のものは連体詞である可能性があります。「大きな」以外にも「小さな」「おかしな」などが連体詞です。一方、「~な」の形でも、「~だ」に言いかえられるものは形容動詞です。「静かな湖」の「静かな」は「静かだ」と言いかえられるので形容動詞と判断できます。連体詞と形容動詞の区別もまぎらわしいので要注意です。
形容詞について理解しよう
「大きい」は形容詞です。形容詞は、活用のある自立語で、述語になります。言い切りの形が「~い」で終わるのが特徴です。「大きい」だけでなく、「高い」「白い」「美しい」なども形容詞です。物事の性質や状態などを表す働きをします。
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