天気のことわざ14を紹介! 根拠と物語での使われ方も考察
昔は空模様や動物の様子から天気を推測してきました。その推測はことわざという形でいまも伝わっています。
現代では天気のメカニズムが科学的に解明され、統計も手伝ってかなり正確に天気を予測できるようになりました。しかし、経験や推測から生まれたことわざにも科学的裏付けがされたという例も少なくありません。
この記事では、今も伝わる天気にまつわる14のことわざを国語講師の観点でご紹介します。
Contents
「晴れ」のことわざ
夕焼けは晴れ
夕焼けが見えるのは西の空に雲がないということになるため、翌日は晴れることが多いようです。
物語文では夕焼けの赤やオレンジに特別な意味を持たせることも多く、血のような赤と表現して傷ついた心を表したり、「斜陽」という言葉にもあるように感傷的なシーンにも使われたりします。
朝霧は晴れ
科学的には、朝に霧が発生するということは夜間の天気が良く、地面から出ていく水分が多いという裏付けもあります。
昼になってしまうと霧もなくなっていくため、朝とはありますが、多くは早朝を表します。「少し霧がかかった朝に~」という表現を目にしたこともあるのでは?
夏の入道雲は晴れ
入道雲は夏空を象徴するもくもくと大きな雲。実際には雷や夕立が発生することもありますが、晴れのイメージが強いですよね。物語文でも晴れた夏の日を表すときに使われます。
ヒバリが高く昇ると晴れ
ヒバリは漢字で書くと「雲雀」で、春を告げる鳥としても知られる小さな鳥です。ピーヨピヨピヨという鳴き声や空へ高く舞い上がる姿は、爽やかな春を連想させます。
「雨」のことわざ
ツバメが低く飛ぶと雨
雨の前は空気中の水分が多くなり、ツバメのエサとなる虫が低いところを飛びます。そのエサを取るためにツバメも低く飛びます。虫たちが雨を察知して葉の下などに身を隠すという説も。
ヒバリもツバメも、晴れると高く飛ぶのですね。
朝焼けは雨
夕焼けと朝焼けで対になっているのがおもしろいところ。中学受験なら朝練や新聞配達のアルバイトなど、一生懸命何かに打ち込む姿とともに使われるかもしれませんね。とはいえ朝焼けは夕焼けほど物語には登場しないようです。
山にカサ雲かかれば雨
山の上にカサのようにかかる雲を「傘雲」「笠雲」と呼びます。孤立した山、たとえば富士山などで起こります。物語というよりは、詩や俳句などで使われる風情ある景色です。
夕立は三日
夕立は一度降ると三日ほど続くという意味で使われます。ちなみに夕立は夏の季語。意外と知らない子も多いようです。
東風吹けば雨
東風(こち)は東から吹く風で、主に春風を指します。菅原道真の詠んだ「東風吹かば にほいをこせよ 梅の花 主なしとて 春を忘るな」という和歌も有名ですよね。
爽やかなイメージもあるのですが、ことわざとしては雨を呼ぶ風となっています。
猫が顔を洗うと雨
映画やマンガなどでも取り入れられる表現です。顔を洗うとは言いますが、もちろん水で洗うわけではありません。前足で顔まわりを身づくろいします。
一説には雨の前の湿気でヒゲが重くなり、それが気になって顔を洗うとも言われます。動物は湿度や気圧の変化をさまざまな形で感じ取っているのですね。
狐の嫁入り
動物のことわざとしてもチェックしておきたい言葉です。
晴れているのに小雨が降っている天気を指します。いわゆる「天気雨」のことです。狐は人を化かす、狐には人とは違う世界があるといった考えから生まれた言葉で、地方ごとにさまざまな俗話があるようです。
その他天気のことわざ
とじる
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