月の動きと形や見え方の変化~太陽や地球との関係を整理しよう
天体を苦手とする子供が多い理由は、宇宙という立体空間の中における各天体の動きをイメージする必要があるからでしょう。
例えば「月」は自ら光を発することなく太陽光を反射するだけですから、「太陽」との位置関係で光る部分の形や見え方は変わります。私たちは「地球」から「月」を見ているのですが、その「地球」は自転に加え公転もしています。見る相手である「月の動き」も、自転と公転は同時です。
つまり、「太陽」と「地球」と「月」との位置関係は、常に変わり続けているわけです。地球から見る月の動きと、形や見え方に影響を与える要素とは何なのか、具体的に解説します。
Contents
月の動きと形や見え方~月の自転と公転の影響
月周回衛星「かぐや」による撮影画像を見ると、「月」の表側と裏側では様子が異なることが分かります。たとえばクレーターの数は、表側よりも裏側のほうがかなり多いです。
私たちが「地球」から「月」を見るとき、常に「月」の表側しか見ることができません。その原因は、「月の動き」である自転と公転にあります。具体的に見てみましょう。
月の動きと形や見え方~月の自転と公転は常に同じ
「月の動き」である自転と公転は、周期がともに約27.3日、西から東の方向に回転運動をしています。上図で示しているのは、自転も公転も「4分の1周期」ずつ経過した状態です。
A点にある月について、地球側の半分を表とします。地球からは、月の表が見えています。月が公転で「4分の1」周期分だけ回転してB点に来たとき、自転も「4分の1」周期分だけ回転していますから、やはり地球側に向くのは月の表です。
以上の動きを繰り返していますから、月は常に地球に対して表を向けています。逆に地球からは、常に月の表しか見えません。これは「月の動き」である自転と公転が、周期・方向ともに同じだから起こる現象です。では、たとえば自転と公転の向きが逆であれば、どうなるでしょうか。
月の動きと形や見え方~月の自転と公転の向きが逆なら?
先ほどと同じように、自転も公転も「4分の1周期」ずつ経過した状態を示しています。月は地球に対して、表をみせたり裏を見せたりすることが分かります。つまり地球から常に月の表しか見えない状態というのは、「月の動き」である自転と公転の周期がピッタリと同じで、かつ自転と公転の向きが同じだから起こることです。
もし試験で「なぜ月は地球から見て、表しか見えないのか?」と問われたら、「月の自転周期と公転周期が同じ」かつ「月の自転と公転が同じ向き」だからという、2つの条件を記述しなければなりません。
月の動きと形や見え方~地球の自転の影響
「太陽」も「月」も「星」も、すべて東から西に移動します。これは「地球」が西から東に向けて自転しているからです。「太陽」と「星」は丸い形なので気づきませんが、「月」は丸くないときもありますから、東から西に移動していく途中で見え方も変わります。その動きを具体的に見てみましょう。
とじる
お気に入り機能は
会員の方のみご利用できます
会員登録のうえログインすると
お気に入り保存できるようになります。
お気に入りのコンテンツは、
マイページから確認できます