学習 国語

比喩とはどういう表現技法のこと?「 たとえ」を理解できれば国語力は大きく伸びる

2019年5月27日 みみずく

「リンゴのように赤い頬(ほお)」のようなたとえを「比喩」といいます。比喩は詩の表現技法として教わることが多いですが、詩以外の文章でも大切な役割を担っています。

今回は「比喩とは何か?」からスタートして、文章を読んだり書いたりするときに比喩がどう役立つのかを解説します。

比喩は「直喩」「隠喩」「擬人法」を覚えよう

比喩とは、「あることをわかりやすく説明するために、似ているものに置きかえること」です。頬の赤さを伝えるために似たような赤さのリンゴに置きかえると、「リンゴのように赤い頬」となります。中学受験では、3種類の比喩をしっかり覚えましょう。

直喩(明喩)

「ようだ」「まるで」などの言葉が使われていて、比喩であることがはっきりとわかる表現を「直喩」または「明喩」といいます。「彼は太陽のように明るい人だ」「まるで真夜中のように暗い」などが直喩です。

隠喩(暗喩)

「ようだ」「まるで」などの言葉がなく、比喩であることがはっきりとわからない表現を「隠喩」または「暗喩」といいます。カタカナ語では「メタファー」というので、余裕がある受験生は覚えましょう。

たとえば「人生は長い旅だ」という表現は、日々旅をしながら生活している旅人にとっては比喩ではありません。しかし、旅人以外の人にとっては「人生は長い旅のようなものだ」という意味として捉えられるでしょう。この場合、「ようだ」などがない「人生は長い旅だ」は隠喩だとわかります。

擬人法

人でないものを人にたとえる比喩を「擬人法」といいます。たとえば「花びらが舞い踊る」という表現は、花びらが風に吹かれてヒラヒラ空中を漂うことを、まるで人間の行動のように「舞い踊る」と表現しています。「海が呼んでいる」「太陽がほほ笑む」なども擬人法です。

文章を読むときは比喩に注目しよう

国語の文章読解では、比喩に注目する必要があります。比喩は、筆者の主張や大切なことを読者に印象付ける役割を担うからです。

比喩を本文中の言葉で言いかえよう

論説文で「言葉とは、人と人とをつなぐ架け橋である」という比喩表現に出会ったとします。この場合、「架け橋」を本文中の言葉を使って言いかえられるか考えましょう。本文中に「人間は言葉を使って他者と意思疎通を図り、お互いに理解し合おうとする」とあれば、「架け橋」は「意思疎通を図り、お互いに理解し合うためのもの」と言いかえられます。このような比喩の言いかえは問題になりやすいですし、本文の内容を深く理解するうえでも有効です。

比喩から登場人物の気持ちを読み取ろう

物語文で「太郎の胸の内に炎が燃え上がった」という比喩表現と出会ったら、「炎」がどんな気持ちを表しているかを考えましょう。その直前に「隆は『太郎にテストで負けるわけないだろ?』と言って笑った」とあれば、「炎」は「隆にテストで勝ちたいという気持ち」だと推測できるでしょう。このように比喩から登場人物の気持ちを読み取る問題も頻出です。

文章を書くときは比喩を上手に使おう

文章を書くときは、比喩を使うべきではない場合と、比喩を使った方が良い場合とがあります。それぞれについて解説します。

記述問題の解答に比喩は使わないようにする

国語の記述問題では「ヘビににらまれたカエルのような気持ち」のように、比喩を答にしないようにしましょう。比喩は具体的な説明にならないからです。「ヘビににらまれたカエルのような気持ち」は「相手をひどく怖がる気持ち」などと言いかえる必要があります。

記述問題に限らず、字数の少ない文章で比喩を使うと、言いたいことが読者に伝わらなくなります。字数制限が厳しい場合は、比喩を使わずに説明することを心がけるといいでしょう。

長い作文では比喩を積極的に使おう

200字以上の長い作文を書くときは、比喩を積極的に使ってみましょう。「海がきれいでした」と書くのではなく、「海面が宝石のようにキラキラ輝いていました」などと書いた方が、海のきれいさを読者にありありとイメージさせられます。

長い作文では、「うれしい」「悲しい」「美しい」「難しい」といった気持ちや状態を一言で表すのは避けましょう。その代わり、これらの言葉を比喩で言いかえると、より良い作文になります。

比喩を理解できれば国語力は伸びる

比喩は詩で使われるだけでなく、文章読解や作文でも重要な役割を果たします。そのため比喩を理解して適切に使いこなせれば、国語力は伸びます。国語を勉強するときは、比喩を意識するようにしましょう。

※記事の内容は執筆時点のものです

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