中学受験ノウハウ 公立中高一貫校

【公立中高一貫校受検】合格体験から振り返る、小6で意識した学習ペース

2020年3月17日 小林彩子

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公立中高一貫校の受検を控えた小6の1年間。「どのように勉強を進めたらいいんだろう」と悩む親御さんは多いと思います。そこで私たち親子の合格体験を振り返りつつ、小6で意識した学習ペースについてお伝えします。

小6の1学期――勉強のペースは上げつつ、学校とのバランスにも気をつけた

小6の1学期、塾では志望校別講習や短期間の特別講習などを設置するところが増え、勉強量が一気に多くなります。通常の授業でも、多くの塾で学力別や科目数別などにコースが分かれました。

私の子供は、公立中高一貫校受検者を対象にした週4日の授業以外に、週末におこなわれる特別講習もあわせて受講していました。通常の授業以外の取り組みとしては、以下の通りです。

4月:週末特別講習(隔週)/模試
5月:週末特別講習(隔週)のみ……学校行事があったため模試は受けず

小6の1学期は、学校生活も慌ただしい時期。わが家では、受検勉強と学校のバランスを取りつつ過ごすことを心がけました。勉強面では、算数の基礎問題と記述対策を重点的に解いていましたね。成績は志望校合格ラインあたりを維持しながらも、なかなか安定しない時期でハラハラしていました。

■わが家の1学期の過ごし方
・週末講習を受けつつ、模試にも挑戦
・受検勉強と学校のバランスを取ることに気をつけた

小6の夏休み――勉強のメリハリを意識

小6の夏休みは、受検勉強にメリハリをつけることを意識しました。そのため、塾の夏合宿に参加して集中的に勉強する時間をとった一方で、お盆と夏休みの最終週には塾の授業を入れませんでした。受検に向けて子供のやる気が高まるように、志望校で開催された体験授業に参加したりもしていましたね。

■わが家の夏休みの過ごし方
・勉強のメリハリをつけることを意識
・子供のモチベーションを上げようと、志望校の体験授業に参加

小6の2学期――苦手克服に取り組んだ

2学期に入ると、週末に模試が頻繁におこなわれるようになりました。中学校の文化祭や説明会が多く開催される時期でもあるため、毎週末が受検関連のイベントで埋まっていましたね。

ただ夏休みの勉強のおかげか、9月から10月にかけて模試の偏差値が上昇。成績優秀者名簿に掲載されるようになるなど、子供自身も手ごたえを感じ、これまで以上にやる気が見え始めました。

家庭学習では、模試や塾のテストで間違えた問題の解き直しと、記述対策をくり返していました。模試の結果をもとに苦手な科目や単元を洗い出しつつ、市販のドリルや塾のテキストを使って苦手克服に取り組んだ時期でもあります。精力的に受検勉強を進めていましたが、2学期後半になると子供に少し疲れも見えてきました。

■わが家の2学期の過ごし方
・週末は模試などの受検関連イベントで埋まっていた
・模試やテストの結果をもとに、苦手克服に集中

小6の3学期――勉強のペースを上げ過ぎないように注意した

3学期は、いよいよ受検直前。必要な学習範囲はすべて塾で習い終わっていました。しかし「ここでやる気が崩れると本番に向けてよくない」との思いから、特別講習や模試は最低限の参加にとどめました。

1月は、本番の入試にかなり近い形式でおこなわれる模試を受検。本番を前に、最後の腕試しとなりました。しかし、模試の結果は志望校に及ばず……。親子ともに、若干の不安がよぎったことを覚えています。ただ、塾の先生から以下のような言葉をいただきました。

短期的に成績が乱高下しているように見えても、年間で見たときに右肩上がりになっていれば大丈夫ですよ

先生の言葉を受け、どんな成績を前にしても「こんなときもあるよね」と割り切って考えるようにした時期でもあります。

わが家では、受検直前だからといって学習ペースは変えず、これまで通りの姿勢で受検本番を迎えるようにしました。年末年始に特別講習がおこなわれる塾もありましたが、こうした講習にも参加していません。風邪やインフルエンザへのリスクを下げたかったという理由もありますが、子供に年末年始だけはゆっくり過ごさせてあげたかったからです。

学習ペースを上げ過ぎなかったのがよかったのか、子供は本番当日まで特にピリピリすることもなく、リラックスした状態で適性検査に臨むことができたと思います。結果として、志望校の合格をいただくことができました。

■わが家の3学期の過ごし方
・学習ペースは上げ過ぎず、今まで通り過ごすことを意識した
・どんな成績を前にしても「こんなときもあるよね」と考えるようにした

小6の1年間を、充実したものに

小6の1年間を“追い込み”の時期と考える家庭も多いと思います。しかしわが家の受検生活を振り返ると、塾、家庭学習、そして学校生活それぞれを充実させるように努めたことが、結果として合格に近づいた要因だったのかなと思っています。学習ペースを意識しつつ、小6の1年間を充実したものにできるとよいですね。

※記事の内容は執筆時点のものです

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