中学受験ノウハウ ミス対策

偏差値60以上の子が学校の授業やテストも手を抜かない理由

2020年4月17日 石井知哉

中学入試では、学校の教科書レベルを超えた難しい問題が出題されます。そのため、基本事項を扱う学校の授業は受験には役に立たないと思われがちです。しかし、そんなことはありません。偏差値の高い受験生こそ、学校の授業やテストに真剣に取り組んでいる理由をお伝えします。

中学受験生にとって、学校の授業はなぜ有意義か?

中学受験では、偏差値60以上の受験生の大多数が難関校を目指します。彼らは塾の上位クラスに所属していることが多く、授業はハイレベルな内容が中心です。そのため基本レベルの内容は、塾の授業以外で身につける必要があります。

しかし、基本レベルの問題を自習する時間をつくるのは大変です。そこで学校の授業も真剣に取り組むことで、基本レベルの確認・定着の場とするのです。学校の授業は、算数であれば計算練習を通じて正確さとスピードを高めることができます。国語なら、漢字やことわざ、慣用句などの語彙や知識の確認になり、理科や社会の実験・観察や、調べ学習、発表などによって、塾とは異なる形の学習を通じて思考力や表現力を伸ばすこともできます。

偏差値の高い子は「1点の重み」をよくわかっている

たった1点の差で合格・不合格が分かれる中学入試。そんな「1点の重み」を、偏差値の高い子ほど理解しています。

難しい応用問題も、簡単な基本問題でも、1点は1点。その重みは同じです。応用問題は、ほかの受験生が正解できない可能性が高く、差をつけるチャンスです。しかし基本問題は、ほかの受験生も正解しやすいので失点すると差が開きます。難しい問題を解けても、基本問題でミスすれば合格から遠ざかるのです。

そのため合格するには、難しい問題を解く力と同様に、簡単な問題を取りこぼさない力も重要です。偏差値の高い子はそのことをよくわかっているので、簡単な問題では「失点ゼロ」が当たり前と考え、徹底的に見直しをして取りこぼし防止を心がけています。

ですから、塾の授業や模試では「難しい問題を解く応用力」を養いつつ、一方で「簡単な問題を取りこぼさない基礎力」を磨くために、学校の授業やテストも決して手を抜かないのです。そして学校のテストは、弱点の発見にも役立ちます。基本レベルから標準レベルの問題が学校のテストでは出題されるので、わからないものや間違えたものがあれば理解不足ということ。最優先で補強したいポイントといえます。

中学受験生だからこそ、学校のテストは真剣に取り組みたい

中学受験合格を目指すなら、学校のテストにも真剣に取り組み、常に100点満点を狙う気持ちで臨みましょう。学校のテストは教科書レベルの問題が中心ですから、授業をきちんと受けていれば歯が立たないことはありません。しかし、「わかる」と「できる」は違います。たとえば算数や理科の問題は、解き方がわかっていても計算を間違えれば正解できません。国語や社会で問われる知識が備わっていても、誤字・脱字があれば減点されるのです。

そこで、たとえ簡単な問題であっても、満点を取るためには「1点も落としたくない」という強い執着心や、ミスを防ぐための高い集中力が必要です。学校のテストにも全力を尽くすことで、見直しをしてミスを発見・修正する力も鍛えられます。そしてこれらの力は、中学入試で「1点をもぎ取る勝負強さ」につながるのです。

あらゆる学習の機会を大切に

学校で行われるテストであっても、真剣に取り組み、自分の成長に結びつける向上心が偏差値アップをもたらします。「小学校の授業内容だけでは難関校の入試に対応できない」というのは確かですが、小学校の授業が不要というわけではありません。偏差値の高い子は、塾でも学校でもあらゆる学習の機会を大切にし、集中して取り組んでいるのです。

※記事の内容は執筆時点のものです

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