中学受験ノウハウ 親の関わり方

「計画的に勉強できない」見直すポイントはどこ?

2020年7月01日 室内玲

「なんでうちの子は計画的に勉強ができないんだろう……」このような疑問、不安を持ったことのある保護者の方は多いでしょう。この場合、計画の立て方そのものに原因があることが少なくありません。現役塾講師の私の経験をもとに、中学受験生にとって効果的な計画の立て方をお伝えします。

取り組む量・時間の具体化

計画的に勉強ができないのは、小学生であれば当たり前ともいえます。なぜなら、数十年生きている大人と違って、子供は「時間の概念」を正確に捉えることが難しいからです。そのため、1週間先、1カ月先を見通して行動ができる中学受験生は、ほんの一部。保護者はこうした子供の特性を理解したうえで、学習のスケジュールを立ててあげる必要があります。

たとえば「1週間で漢字練習のテキストを12ページやる」といった目標を立てたとします。大人であれば、「1日に2ページずつやれば1週間で終わるな」「2日に1回、4ページずつやろう」といったことが自然と思いつくでしょう。しかし、小学生にはそれが難しいのです。「一気に12ページも終わらせなきゃ!」と量に圧倒されてしまい、結果として1ページも進まない場合もあります。

この場合は、「1日に2ページ進めよう」といったように、1日あたりにやるべき量を具体的に決めてあげると良いですね。「漢字は朝起きてすぐやる」といったように、やるべき時間も割り振ってルーティン化させるとより取り組みやすくなります。ただし、やるべき時間を細かく決め過ぎてしまうと圧迫感を覚える子もいます。子供の性格を考慮しつつスケジューリングするようにしましょう。

3カ月予定の「見える化」

塾によっては、「定着度を確認するテスト」を1週間や1カ月置きにたくさん受けなければいけません。特に6年生になると模試や、志望校別対策講座のテストなども受ける必要があり、とても忙しくなります。そして、これらのテストに向けても当然のように勉強を進めていく必要があります。

こうした忙しい日々のなかで大切なのは、「この先いつ、何があるか」を子供にもわかりやすいように見せてあげることです。具体的には、勉強机のそばなど、子供がよく目を向ける位置に今後3カ月のカレンダーを貼るのがおすすめです。いまが7月なら、7月、8月、9月のカレンダーを貼ります。そしてそれぞれのカレンダーに、この先受けるテストの予定を記入していくのです。

3カ月先の予定をすべて可視化することで、「先を見据えて行動すること」を子供に意識させることができます。「1週間後には〇〇があるね」「1カ月後は△△のテストだね」と、定期的に声をかけるのもおすすめです。

「予定を入れない日」の設定

受験勉強を始めたころや、学年が進んで学習すべき量が増えた直後などは、決めたスケジュールどおりにはいかないものです。このようなときは、1週間のうち1日は「予備日」と決めて、その日には何も予定を入れないように計画を立てましょう。計画通りに勉強できなかったときは、その予備日を使ってできなかった学習をすれば良いのです。

やるべきことがすべて終わっているのであれば、予備日は自由時間にしてあげましょう。勉強に対する意欲が子供にまだ見られるようであれば、予備日に新たな勉強をさせても大丈夫です。ただし意欲が見られない場合は、予備日にムリに勉強させるのはおすすめしません。「スケジュール通りに進んでも、どうせまた勉強させられるんだ」と考え、勉強すべき日であっても十分な勉強をしなくなる可能性があるからです。

予定通りにできたら、頑張りを認める

子供がスケジュール通りに勉強できたら、その都度ほめてあげましょう。大人にとっては、立てた計画をこなすことは当然に感じられてしまうもの。しかし中学受験の勉強は、小学生にとってはなかなかの難易度と分量です。これらを計画通りにこなすことは、実はかなりすごいことなんですね。そのため親御さんには、子供が計画通りに勉強できたら、まずは手放しで褒めてあげてほしいと思います。

子供は、自分の頑張りをお母さんやお父さんから認められると、勉強に対してより一層前向きに取り組むようになるものです。計画通りにこなせないことがあっても、「次はがんばろうね!」と声かけすることも忘れずに行いたいですね。

6年生くらいになると反抗期に入り、親にスケジュール管理をされることを嫌がる子もいます。そのためできるだけ早い時期に、親がスケジュールの立て方を子供に示してあげたいところです。計画を立てる大切さを子供自身が早くに知ることができれば、親の手を離れたとしても、一人で計画を立て、自発的に勉強に取り組めるようになるでしょう。

※記事の内容は執筆時点のものです

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