中学受験ノウハウ 親の関わり方

「楽しそうに勉強する子」が受験に強い理由は? 親がしたいサポートも

2022年1月23日 石井知哉

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受験勉強に取り組んでいる子を見ていると、「楽しそうに勉強している子」と「苦しそうに勉強している子」の2タイプに分かれることがわかります。事実、楽しそうに勉強する子は、受験に打ち克つ多くの強みを持っています。

ふたつのタイプの違い

楽しそうに勉強している子とそうでない子には、どのような違いがあるのでしょうか?

まず、楽しそうに勉強する子は、ゲームや好きなテレビ番組、マンガなどを前にするのと同じ気分で目の前の問題に取り組んでいます。「勉強なんてイヤだよ〜」と口にしながらも、まんざらではないその表情には「やらされている感」がありません。こういう子は成績が伸びやすいのです。

スポーツや芸術、囲碁や将棋などで結果を出している人は、真剣勝負の舞台であっても、「楽しむ」というキーワードをよく口にすることがあります。大人が仕事をするときだって、楽しそうに仕事をしているほうが良い成果を出しやすいですよね。

もちろん良い結果を出して成功するためには、楽しいことばかりではないのも事実です。「頑張っているのになかなか成果が出ない」という状況に直面することも何度もあります。しかし楽しそうに勉強する子は、苦しい場面が訪れても“ふんばり”がきくので、乗り越えやすいのです。

逆に、苦しそうに勉強する子は「イヤイヤ感」がたっぷり。「本当は勉強なんてしたくないのに、なんでやらなきゃいけないんだろう?」という心の叫びが聞こえてくるようです。

楽しそうに勉強する子がもつ「5つの強み」

楽しそうに勉強する子は、以下のような強みを持っています。

1、集中力が高い
目の前のことに夢中になれるので、集中しやすい

2、根気よく取り組める
反復練習することを嫌がらないので、学力が上がりやすい

3、肩の力が入りすぎない
適度にリラックスできていて疲れにくいので、勉強量を増やしやすい

4、打たれ強い
失敗してもへこたれないので、「次こそは成功するぞ!」と前向きな気持ちに切り替えやすい

5、向上心がある
「もっとできるようになりたい」という意欲があるので、高い目標を達成しやすい

楽しそうに勉強する子は、こうした強みを活かし、本番の受験で高いパフォーマンスを発揮します。学校や塾の成績も上がりやすいのです。

3つの「きょうそう」を意識する

楽しそうに勉強する子に育てるために、親が家庭でできること、すべきことは何でしょうか? おすすめは、親子で一緒に勉強することです。特に心がけたいのが3つの「きょうそう」です。

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石井知哉

石井知哉

  • この記事の著者

株式会社QLEA教育事業部部長。教育系Webサイト「School Post」を主宰。2000年、早稲田大学第一文学部 哲学科卒業。東京都の塾業界にて指導歴20年以上。現在は、東京都大田区で個別指導塾2校舎の教務・運営を統括する傍ら、千代田区麹町に超少人数制個人指導道場「合格ゼミ」を開設。豊富な実践経験に裏付けられた独自の理論とメソッドに基づき、小学校低学年から中・高・大学受験生、就職試験対策の指導にあたっている。幅広い学年・学力層・教科を対象に、個々の成長を最大限引き出す指導を得意とする。