中学受験ノウハウ 志望校選び

【6年生】受験校が決まらない! 志望校を効率的に探すポイントを実体験から紹介

2021年7月28日 木村美鈴

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中学入試本番が迫っているのに、受験校が決まっていない……。こうしたときは焦ってしまうものですが、一方で子供が楽しい中学校生活を送るため、納得のいく学校を選びたいというのも親心ですよね。実際に受験校を探し、親子共に納得のいく学校に出会うことができたわが家の経験をもとに、短い期間で効率的に志望校を探すためのポイントを紹介します。

志望校選びのポイント

わが家は志望校選びで迷いましたが、次の3つのポイントを押さえて情報収集を進めていったことで、結果的に効率的に学校を探すことができました。

志望校選びのポイント

  1. まずは親子で話し合う
  2. 条件をふたつに分ける
  3. 過去問の傾向をチェックする

[1]まずは親子で話し合う

一見すると遠回りに思えるかもしれませんが、時間がないなかで志望校を選ぶときは、実は「話し合い」から始めるとスムーズです。私自身、はじめから手当たり次第に資料請求をしたことがありましたが、なかには子供の意向と合わない学校もあり、「親子でしっかりと話し合っておけば……」と後悔したことも。反省したあとは、次のようなことを話し合ったあとに資料を請求するようにしました。

わが家が話し合ったこと

  • どんな学校生活を送りたいか
  • そもそも何のために受験するか

どんな学校生活を送りたいか

わが家の場合、親目線で志望校を考えるときは「どんな大人になってほしいか」が話の中心となることが多く、一方で子供目線では、部活や課外活動をはじめ、中学校生活で楽しみにしていることが話の中心でした。こうした点をすり合わせるうえで、「どんな学校生活を送りたいか」と話し合うことは有効でしたね。ちなみに子供は数ヶ月先のことしか考えられないことが多かったので、中高6年間を過ごす様子を一緒に思い浮かべつつ、どんな生活を送りたいかを話し合いました。

また子供が学級崩壊を経験したこともあり、親としては「中学は楽しく過ごしてくれるだけでいい。あなたが選んだところが1番だと思う」と伝え、子供の意思を尊重することに。そのうえで「部活に力を入れたい」と子供が言っていたので、色々な学校の部活を調べ、結果として生物部が充実している学校を中心に情報を集めていきました。

そもそも何のために受験するか

何のために受験するのか、つまり「受験の目的」についても考えておくと志望校を決めやすいのでおすすめです。受験の目的に関しては、たとえば次のようなものが挙げられます。

中学受験をする目的(例)

  • 男女別学で学びたい
  • 充実した施設で過ごしたい(グラウンド、図書館、理科室など)
  • 宗教教育を受けさせたい
  • 同じような学力の子と切磋琢磨してほしい

わが家の場合、「地元の中学を避ける」というのが受験の第一目的でした。一方でそれ以外の目的も見つけようと、塾からもらった受験情報誌などを参考に親子で目的を話し合いましたね。このとき、特に「施設」に関しては学校ごとに違いがあり、学校を絞りやすかったことから、わが家では「施設の充実度」を目的に据えることに。「水泳は苦手だから、プールは別になくてもいいかな」「学食やカフェは憧れるよね」と話をしていくなかで、子供が読書好きということもあり、図書室が充実している学校を中心に選ぶようになりました。

また、別学か共学かについてもかなり話し合いましたね。私としては自宅の最寄りの私立中学が別学だったこともあり、別学への進学も考えてほしかったのですが、子供は「小学校は女の子も男の子も仲のいい友達がいるから、中学校も共学がいい」と話していたので、結果として共学をメインに探すことにしました。

[2]条件をふたつに分ける

受験の目的がある程度見えてきたら、次はそれらの条件を「絶対に外せないもの」と「できれば実現したいもの」に分けていきました。わが家は通学距離や時間についてかなり悩みましたが、次のように分けたことで学校選びがスムーズに進みましたね。

わが家の例
絶対に外せない条件……ドアtoドアで90分以内
できれば実現したい条件……乗り換えは1回以内

たとえば通学に関しては、「60分以内で通える範囲がいい」「乗り換えの回数は2回以内」など、2つ以上の条件を考えている家庭が多いかと思います。ただし条件ばかり増えてしまうと、その条件にマッチする学校がなかなか現れないので注意が必要です。

ちなみに、志望校を選ぶ段階では「なるべく多くの学校の見学に行きましょう」と言われるかと思いますが、特に子供が6年生だと時間の余裕がありませんよね。こうしたときは「絶対に外せない条件」をもとに、まずはそれに合致する学校の資料を取り寄せ、そのうえで見学をするのがおすすめです。わが家に関しては、家から近い距離にある学校は偏差値にこだわらずに資料請求をおこない、見学に行きました。

オンライン説明会も有効に使う

見学については、コロナ禍もあり、多くの学校がオンライン説明会を実施しています。学校の雰囲気が伝わりにくい、といった点はデメリットですが、移動時間がかからないのはオンラインならではのメリットです。1日で複数の説明会への参加も可能なため、時間がなかったわが家にとっては、オンライン説明会、そして学校説明動画を視聴しつつ情報を集め、実際に学校に出向く回数を減らせたのはメリットが大きかったと感じています。

[3]過去問の傾向をチェックする

受験したい学校が見えてきたら、過去問の傾向が子供の特性と合っているかチェックすることにしました。たとえば特殊算や、長文の記述問題など、入試までの短い期間では対策が難しい問題を出す学校も少なくありません。一方で「2科目入試」や、なかには「1科目のみ」の入試を実施している学校もあり、こうした学校は得意教科だけで勝負できる場合もあります。わが家の場合には、子供が記述問題を苦手としていたこともあって、記述がほとんどない学校を受験しました。

過去問の傾向については、塾の先生が持っている情報をフルに活用させてもらうのがおすすめです。私自身、併願校がどうしても絞りきれなかったときは「この学校の問題は、お子さんと相性が良いと思いますよ」といった塾の先生のアドバイスを参考にさせていただきました。

効率的に学校を探そう

志望校選びは、中学受験の“一大行事”。ただでさえ忙しい毎日を送っているなか、受験校、さらには併願校まで決めなくてはいけないのは、親としてはなかなかの重労働ですよね……。こうしたときは、今回お伝えしたポイントに沿って、ぜひ効率的に学校選びを進めてみてください。私自身、焦ってしまうこともありましたが、着実に情報を集めていったことで結果的に親子共に満足のいく学校に出会うことができました。理想の学校に出会うことを目標に、まずは一歩ずつ情報収集を進めていきましょう。

※記事の内容は執筆時点のものです

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