中学受験ノウハウ 志望校選び

私立校と公立校の違いとは? 5つの要素で徹底比較!

2018年4月23日 石井知哉

中学受験を考える際は「私立にするか? 公立にするか?」という選択に一度は迷うもの。学費の面で考えれば公立の方が安いのは当然としても、そのほかの面での違いがわからないことには決めようがありません。そこで、今回は私立校と公立校※の違いを詳しく解説していきます。

※本記事の「公立校」は「公立中高一貫校」を指します

学校選びで最も重視すべきは「子供の成長度」

教育は成長を導くためにあるので「この学校で過ごす3年間ないし6年間でどれだけ成長できるか」という視点で考えるべきです。そこで、子供の成長度を左右する、

[1]校風
[2]学習指導
[3]進路指導
[4]課外活動
[5]設備・施設

の5つの要素から、私立校と公立校の違いを見ていきましょう。

私立校と公立校の違い[1]校風

※画像はイメージです

私立校の校風

どの学校にも独自の「建学の精神・理念」があります。これに基づき「人間教育」に力を入れる学校が多いようです。特に仏教やキリスト教の精神に基づいた教育を実践している学校では、「他者との関わり方」や「社会貢献」などのテーマで卒業後を見据えたキャリア教育を行うことが多く見られます。

校則は厳しい学校が多いですが、緩やかな学校もあり、千差万別です。昨今は共学が主流ですが、建学以来の伝統に基づき、男子校・女子校を維持する学校も健在です。

公立校の校風

あくまで「公教育の中立性」を打ち出しているため、特別際立った特徴を打ち出すことは多くありません。

公立中高一貫校が制度として発足してまだ約20年。長い間の伝統に培われた「学校の文化・風土」というものが形成されるにはもう少し時間が必要かもしれません。校則は私立校に比べて緩やかです。そして、原則として共学です。

私立校と公立校の違い[2]学習指導

※画像はイメージです

私立校の学習指導

入試難易度が授業内容に直結します。学力別にクラス編制を行う学校も多く、1クラス30名前後となることが多いようです。生徒数に対する教職員数が多く、目が行き届きやすい体制が整っています。

大学受験を見据えた前倒しの授業進度や「アクティブラーニング」の導入にも積極的で、従来の教科の枠にとらわれない「教科横断型の授業」や、英語を使って他教科を教える「イマージョン授業」など、学校独自の授業も様々に用意されています。土曜授業や補習、夏休み・冬休み中の講習は多くの学校が実施しています。

公立校の学習指導

大学受験を視野に入れて入学当初からハイペースに進むカリキュラムが設けられています。中学校で学習する内容は2年生のうちに終わらせ、3年生からは高校の学習内容に入る学校が多いです。生徒のプレゼンテーションやディスカッションを中心に「アクティブラーニング」を取り入れた授業も増えてきました。夏休みや冬休みには講習を実施する学校もあります。

私立校と公立校の違い[3]進路指導

※画像はイメージです

私立校の進路指導

高校は内部進学となるため、大学進学に関する指導が中心となります。進学実績は指導力の高さのバロメーターとなり、学校の人気にも直結します。そのため、一般的にはどの学校も相当の力を注いでおり、各種のサポートが充実しています。

もっとも、学校によってさまざまで、中学から具体的な大学名を挙げて将来を意識させる学校もあれば、生徒の自主性に委ねて高校3年になるまでは先生は進路について口出ししない、という学校もあり、学校の個性がはっきりと出ます。

公立校の進路指導

公立でも、大学進学実績をあげるべく、進路指導には注力しています。担当の教員を中心に定期的に進路面談や三者面談が行われます。さまざまな大学の資料や過去の入試問題を閲覧できる部屋を設けている学校も当たり前になってきました。私立校と同様に、カウンセリングや卒業生・外部講師を招いてのレクチャーなども頻繁に実施するようになっています。

私立校と公立校の違い[4]課外活動

※画像はイメージです

私立校の課外活動

体育館やテニスコート、グラウンド、温水プールなどの設備が整っているため、運動部・文化部ともに部活動は盛んです。

ほかの学校にはないユニークな部活動を設置している学校も多く、部活動が学校のアイデンティティとなっているところもあります。文化祭や体育祭は長い伝統に支えられている分、学校の個性がはっきりと出ます。

中学・高校とも修学旅行は海外、という学校も今や珍しくはありません。

公立校の課外活動

運動部も文化部も設置されており、学業だけでは得られない学びのある場として、学校も部活動を推奨しています。

学校によっては私立にも負けない設備を有しており、大会やコンクールでの実績を重ねています。文化祭や体育祭、合唱コンクールなどの学校行事は生徒が主になって企画・運営を行うようです。

高校の修学旅行は海外に行く学校も増えてきました。

私立校と公立校の違い[5]設備・施設

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私立校の設備・施設

運動施設や図書室、パソコンルームをはじめ、総じて非常に充実しています。近年では、放課後に活用できる自習室やグループ学習室を完備した学校がほとんどです。

質問に答えてくれるチューターが常駐しており、夜遅くまで学校で勉強できる体制を整えている学校も増えています。電子黒板やタブレットなどのICTツールの活用も進んでいます。

多くの学校では食堂・カファテリア、購買が充実しています。もちろん、お弁当を持参することも可能です。

公立校の設備・施設

私立には及ばないものの、不便を感じる程ではなく、充分に快適な学校生活を送ることができます。昼食は自宅からのお弁当持参または学校手配のお弁当購入というのが主流ですが、中学生には給食が出る学校もあります。

以上のように、私立校と公立校でずいぶんと違います。違いを踏まえてお子さんに合った中学校を選ぶことが肝心です。

※記事の内容は執筆時点のものです

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