017 これだけは伝えたい!入試前日・当日の心構えと併願戦略について |我が子に中学受験をさせる親が知っておくべき100のこと
こんにちは、ユウシンです。
2024年がスタートしました。埼玉県など一部の地域では、すでに中学入試がスタートしています。
長かった受験サポートから解放され、ホッとひと息ついている保護者さんもいらっしゃることでしょう。本当にお疲れさまでした。
とはいえ、東京・神奈川をはじめ、多くの家庭ではこれからまさに入試本番を迎えることも多いはず。今回は、そういった親御さんへ向けた内容をお送りします。
入試当日前後の過ごし方・心の持ち方について。そして最後の最後まで気を抜かないでいただきたい併願戦略についてもアドバイスできればと思います。
直前期の6年生家庭はもちろん、これから受験性になる5年生以下のご家庭も、来年以降のシミュレーションのため、ぜひご覧いただけたらと思います。
それでは、いきましょう!
入試前日、どう過ごす?
ひと言でいうなら「平常心」がキーワード。
特別なことをする必要はありません。
もし塾で授業があるなら、いつも通り教室へ行かせましょう。
帰宅したら夕食をとって、ゆっくりお風呂に入る。そして「今日は早めに寝ようか」と、声がけしてあげると良いと思います。
持ち物のチェックなど、翌日の準備は必ず親子で行いましょう。学校ごとに当日の持ち物が異なるため、1校1校しっかり再確認が必要です。
また、付き添いをする保護者のサポートとして特に念を入れたいのは、移動手段のシミュレーション。
電車・バスの時間だけでなく、何番出口が最寄りかといった細かい部分も確認しておけば当日慌てません。
もし学校内に親の待機場所がない場合、前日のうちに近隣のカフェ等を調べておきましょう。試験後のお子さんとの待ち合わせ場所も当たりをつけておくと良いですね。
本番当日、親ができる最大のサポート
「ついに本番!」と、親も子どもも気合が入りがち。
とくに、首都圏では本命校を2月1日に受験することが多いので、1月の前受け校を除けば、本番が受験の初日にやってくるわけです。
けれど、この1日だけで中学受験が終わる子はほとんどいません。大多数が翌日以降も試験を受けるはずです。
あまりにお子さんが初日に気持ちを入れすぎると、ダメだったときに心がガックリ折れてしまって、次の試験に支障をきたすことがあります。
そこで、保護者の皆さんにお願いしたいことは、冷静沈着であること。
2月1日が本命校というスケジュールでも、必要以上に初日にフォーカスしすぎないことが重要です。
もし、お子さんの肩に力が入っているようなら、「まぁ、他の日程・他の学校の試験もあるし。1週間疲れないように過ごせるといいよね」と、なんでもないことのように言葉をかけてあげてください(親の演技力が試されますね)。
くれぐれも「今日が勝負の日だよ!」なんて煽らないように。過度な特別感は禁物です。
そして、お子さんへ、ひとつお話ししてほしいことがあります。
試験会場に入って、お子さんがふと周りを見回したとき、他の子たちがまるで余裕たっぷりに感じられるかもしれません。
これまでずっと緊張とは無縁だった子も、他者の存在を確認することで現実に直面し、突如不安に襲われる場合があります。
けれど、とくに2月1日に本命校を受ける子の多くは、受かるか受からないか微妙なライン上にいます。自信を持ってこの日を迎えた受験生はほとんどいないんです。
だから、緊張しているのはあなただけじゃないこと。
みんな同じように、不安で、ドキドキしていて、この学校に入りたい!という希望を持ってここに来ていること。
今までたくさん準備してきたから絶対に大丈夫ということ。
そんな風に、しっかり伝えてあげてほしいのです。
親御さんがドンと構えておく。
これが、試験当日に親ができる最大のサポートです。
また、午前入試・午後入試の両方を受験予定のご家庭も多いでしょう。
物理的にも精神的にも、想像以上にせわしない1日になるかと思います。学校間の移動については、念には念を入れて準備してください。
そして道中、午前試験の結果はできるだけ気にしないよう努めること。お子さんも気にすることがないよう、会話は過去の話ではなく未来志向の内容になるよう気を配ってくださいね。
最後の最後に! 併願戦略の再確認を
2月1日の合否によって2月2日以降の受験校を変える、という併願戦略を練られているご家庭も多いかと思います。
直前の出願に不安を感じる保護者さんもいらっしゃいますが、バタバタだろうがなんだろうが、併願戦略とは本当に最後の最後まで悩むべき重大ポイントだと認識してください。
毎年、僕は口を酸っぱくして「2月2日までには1校でも合格をもらいましょう」と皆さんにお話ししています。
2日までは、どの家庭もそんなに焦らないもの。1・2日が不合格だったとしても、まだ次があると思えますから。
しかし、2月3日を過ぎると途端に様相が異なってきます。
3日目以降の試験では、焦りとプレッシャーで本来の力が出せないなんて悲劇にもつながりかねません。
実際に僕も、なかなか合格をもらえなかったご家庭とLINEで何度もやり取りし、夜中まで対応策を練り続けた経験があります。
いち指導者に過ぎない僕でさえも強烈な思い出として記憶に残っているのに、受験生本人と保護者さんにとってはまさに寿命が縮まるような数日間だったことでしょう。
こんな思い、できることなら避けたいですよね。
1月中旬の今なら、まだまだ余裕があります。受験校は決まっているというご家庭も、次にあげるポイントに着目して、もう一度確認してみてください。
「安全校」について再確認を
併願校を検討する際、現時点の持ち偏差値で絞る方が多いと思いますが、この直前期においては過去問ベースで考えてください。
数年分の過去問演習をして、常に合格最低点を20点以上上回る点数を取れる学校を「安全校」に位置づけしてほしい。
10点程度上回る程度なら、それは安全校と考えるには少し弱いといえます。(もちろん、何点満点かにもよりますので、この点数は参考程度に捉えてください。)
ただ、これもお子さんの学力によって考え方が変わるので要注意。
例えば、持ち偏差値60の子は基礎がしっかりと定着しているので、基本問題はある程度解けると仮定できます。すると、スタンダードな出題傾向で偏差値50ほどの学校ならどこでも安全校として捉えて良いでしょう。
しかし、まだ基礎を取りこぼしているお子さんは、現在の偏差値だけではジャッジできない部分が出てきてしまう。各学校の試験スタイルや出題傾向との相性が、より重要になってくるんです。
だからこそ、その場合は偏差値よりも過去問ベースで判断することを強くおすすめします。
冷静さを忘れないで
これは僕自身の中学受験の話です。
僕は1日に本命校の開成、2日に押さえの巣鴨、3日はチャレンジ校として筑駒を受験しました。
僕の中で巣鴨は絶対に受かる学校だったから、どう転んだとしてもこの3校を受けたら中学受験は終わりだなという気持ちで入試に臨んだんですね。
けれど後日、両親に聞いたところ、2日の巣鴨がダメだったパターンも考えていたと言われました。巣鴨不合格だった場合、3日は筑駒ではなく学芸大を受ける準備をしていたそうです。
ただ、それを受験前の僕に伝えたところで、巣鴨なんて楽勝くらいに思っている本人の自信と希望に水を差すだけで大きなメリットはありません。そう思って黙っていたと話していました。
皆さんも、お子さんとすべてを共有する必要はありません。オープンにすることが最善じゃないケースは多々あります。
でも、親御さんは万が一のことまで想定して動いておいてください。いくら安全校でもご縁がない可能性はゼロとは言い切れません。
準備さえしていれば、まさかの事態が起こっても、動揺を表に出さずに済みます。
「たいした失敗じゃないよ、だって次も考えているからね」と子どもに笑いかけることができます。
お子さんが心折れそうになった時、そこから再びお子さんを奮起させる最大のエネルギー源は、パパとママの笑顔なんです。
考えすぎて損することはありません。最後の最後まで、併願パターンを練り切ってください。
受験生、そして保護者の皆様へ伝えたいこと
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最後に、受験生、そして保護者の皆様に向けてメッセージをお届けしたいと思います。
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