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哺乳類、爬虫類、両生類…。脊椎動物の種類とその見分け方

2018年11月21日 小林悠樹

動物には、哺乳類や鳥類、魚類など、いろいろな種類があります。でも、「イモリとヤモリは何類?」「コウモリって何類?」と聞かれると、一瞬迷ってしまいませんか。

そこで今回は、動物の種類を見分けるポイントになる「脊椎動物と無脊椎動物の違い」「爬虫類と両生類の見分け方」「分類を間違いやすい動物」などを解説していきます。

脊椎動物と無脊椎動物

動物は大きく「脊椎動物」と「無脊椎動物」に分けられます。その違いは背骨があるかどうか です。

背骨があるのが「脊椎動物」。背骨がないのが「無脊椎動物」です。ここでは、それぞれの種類と、生き物の例をみていきましょう。

脊椎動物は大きく5種類に分けられる

脊椎動物は、以下の5種類に分類できます。

● 哺乳類(ヒト、犬、猫、イルカなど)
● 鳥類(ハト、カラス、ペンギンなど)
● 爬虫類(カメ、トカゲ、ヤモリ、ワニなど)
● 両生類(カエル、イモリ、サンショウウオなど)
● 魚類(マグロ、サンマ、メダカなど)

無脊椎動物は「背骨を持たない動物」の総称

哺乳類・鳥類・爬虫類・両生類・魚類以外の種類が無脊椎動物と考えてください。以下が、その一例です。

● 節足動物
昆虫類(カブトムシ、蝶、バッタ など)
クモ類(タランチュラ、セアカゴケグモ など)
多足類(ムカデ、ヤスデ など)
甲殻類(カニ、ザリガニ、エビ など)
● 軟体動物(イカ、タコ、ナメクジ など)
● 原生動物(ミドリムシ、アメーバ など)

このほかに、キョクヒ動物(ヒトデ、ウニなど)や腔腸動物(イソギンチャク、クラゲなど)も無脊椎動物に含まれます。

ポイントは5つ! 脊椎動物の特徴と見分け方

哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類に分類できる脊椎動物。ここからは、これらの脊椎動物の違いについてみていきます。ポイントは「生活場所」「子どもの産み方」「呼吸の方法」「体温の保ち方」「皮膚の様子」の5つ です。

動物の生活場所 ―― 両生類は「水中」と「陸上」の両方

まずは、脊椎動物を生活場所別に分類してみましょう。哺乳類、鳥類、爬虫類は陸上で、魚類は水中で生活します。両生類は、水陸方の活環境が必要な種。幼い頃を水中で、成長すると陸上で過ごすようになります。オタマジャクシとカエルが良い例です。

子どもの産み方 ――「胎生」と「卵生」

脊椎動物の子どもの産み方には、「胎生」と「卵生」の2種類があります。

ヒトがそうであるように、おなか(子宮)のなかで育ててから産むのが「胎生」です。胎生で子どもを産むのは哺乳類だけです。

ちなみに、「胎(タイ)」という漢字には、[1]みごもる。はらむ。[2]子の宿るところ。子宮。の意味があります。

哺乳類以外の脊椎動物は「卵生」です。

さらに、卵に「殻(カラ)」があるかどうかでも分類ができます。卵に殻があるのは鳥類と爬虫類、卵に殻がないのは両生類と魚類です。

スーパーマーケットにいくと、うずらの卵やゆで卵、イクラ(鮭の卵)があるため、イメージが湧きやすいですね。

呼吸の方法 ―― 「肺呼吸」と「エラ呼吸」

呼吸の方法は、大きく分けて「肺呼吸」と「エラ呼吸」の2種類です。

● 肺呼吸
 → 哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類(親)
● エラ呼吸
 → 魚類、両生類(子)

肺呼吸は空気中の酸素を取り入れるのに対して、エラ呼吸は水中に溶けている酸素を体に取り入れます。

呼吸の方法で注目したいのが「両生類」です。両生類の多くは、子どもの頃は水中で育ち、成長すると陸上で生活するようになります。たとえば、カエル。オタマジャクシはエラ呼吸、カエルに成長すると肺と皮膚で呼吸をするようになります。

ちなみに、カメは両生類と思われがちですが、爬虫類です。生涯肺呼吸なので、水の中にいても必ず水面に上がって空気を吸います。お子さんと水族館にいってカメを見る機会があったら、ぜひ観察してみてください。

体温の保ち方 ――「恒温動物」と「変温動物」の違い

「体温をどう保つか」も動物を見分ける際に重要です。

● 恒温動物 → 哺乳類、鳥類
● 変温動物 → 爬虫類、両生類、魚類

どんな季節・気温でも体温がある一定に保たれるのが「恒温動物」です。(「恒(コウ)」という漢字には、“いつも変わらない”という意味があります)

一方、気温によって体温が上下するのが「変温動物」です。

変温動物は、寒くなると活動ができなくなるため、冬眠をして、寒い冬を乗り越えます(ただし、クマやリスなど一部の哺乳類も冬眠します)。

皮膚の様子

「皮膚が何で覆われているか」という違いも、動物を見分ける際のポイントです。どのような違いがあるのか、具体的にみていきましょう。

● 哺乳類 → 毛(ヒトには髪の毛や眉毛がありますよね)
● 鳥類 → 羽毛(ダウンジャケットの中に入っているのは鳥の羽)
● 爬虫類 → うろこ、甲羅(トカゲにはうろこがあり、カメには甲羅があります)
● 両生類 → ぬめりけのある皮膚(カエルの皮膚は湿っています)
● 魚類 → うろこ(魚をさばく際にはうろこをとります)

脊椎動物の特徴を表にまとめてみよう

脊椎動物のそれぞれの特徴を表にまとめると以下のようになります。

哺乳類 鳥類 爬虫類 両生類 魚類
生活場所 陸上 陸上 陸上 水中
陸上
水中
子の産み方 胎生 卵生
(殻あり)
卵生
(殻あり)
卵生
(殻なし)
卵生
(殻なし)
呼吸
エラ
皮膚呼吸
 エラ
体温 恒温 恒温 変温 変温 変温
皮膚 羽毛 硬いウロコ
甲羅
ぬめりけのある皮膚 ウロコ

分類を間違えやすい動物

ここでは、分類が紛らわしく、見分けるのが難しい動物を一部紹介します。さきほどの見分け方と照らし合わせながらみていきましょう。

イモリとヤモリ

イモリとヤモリは最も間違いやすい動物といってもいいでしょう。ヤモリは爬虫類、イモリは両生類です。

ヤモリは水辺ではなく家によくいるので「家を守る(家守)」生き物。イモリは井戸や池にいるので「井戸を守る(井守)」生き物とおぼえましょう。

コウモリとペンギン

コウモリは哺乳類で、ペンギンは鳥類です。「飛ぶかどうか」だけでは、鳥類とは判断できません。

あくまでさきほど説明した、子どもの産み方、卵や皮膚の様子などで判断します。コウモリには羽毛がなく、子どもをお乳で育てるので哺乳類。ペンギンは殻のある卵を産み、羽毛で覆われているので鳥類です。

例外的な特徴を持った生き物

一部、例外的な特徴を持った脊椎動物もいます。その一例をいくつか紹介します。

総排出腔を持つ生き物 ―― カモノハシとハリモグラ

カモノハシとハリモグラは、卵を産む哺乳類です。

ふ化した子どもは、お乳で育てます。総排出腔(そうはいしゅつこう)という穴を持ち、うんち・おしっこ・卵をすべてここから排出します。どちらも、オーストラリアが主な生息地です。

卵胎生の生き物 ―― マムシとグッピー

マムシとグッピーは、それぞれ卵を体の中でふ化させてから子を産みます。これを卵胎生と呼びます。

これだけ見ると哺乳類に分類されそうですが、マムシは爬虫類で、グッピーは魚類です。

哺乳類はへその緒を通じて子に栄養を与えますが、マムシとグッピーをはじめとする卵胎生の生き物にはへその緒はありません。

見た目で判断すると間違えやすい! 特徴を覚えて分類を

脊椎動物と無脊椎動物の違いは「背骨の有無」です。まずはこれをしっかりとおさえておきましょう。

また、脊椎動物は「生活場所」だけでなく、「呼吸方法」「子どもの産み方」「体温の保ち方」「皮膚の様子」に特徴があることを解説しました。

「飛ぶかどうか」「水の中にいるかどうか」のように、見た目と住み家だけで判断すると間違える原因になってしまいます。脊椎動物の分類は、この特徴で判断するのがポイントです。

※記事の内容は執筆時点のものです

この記事の著者

宮古島在住のフリーライター。1988年神奈川県生まれ。一橋大学卒業後、食品メーカーに勤務。結婚と妻の出産を機に、宮古島へ移住。宮古島で校正・執筆業に営む。学習教材の校正や、宮古島の観光情報誌・ウェブサイトなどで執筆。

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