学習 連載 合否を分ける中学受験「社会」の学び方

合否を分ける中学受験「社会」の学び方(2)|お子さんは「覚え方」を覚えていますか?

専門家・プロ
2015年10月05日 馬屋原吉博

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こんにちは。

中学受験専門の個別指導教室「SS-1」教務主任の馬屋原です。

四の五の言わずに覚えなさい!

前回の連載では、最新の入試問題に目を通しながら、暗記「だけ」では対応しにくい問題が増えている現状についてお話ししました。

とはいえ、やはり暗記が重要なのは言うまでもありません。

「滋賀の県庁所在地はどこ?」と聞かれて、どんなに考えても「大津市」とは答えられません。そこは覚えておくしかない。

もちろん、「津」という字は「大きな水たまり(湖・海)」から転じて「港」を指すのね、大津は琵琶湖のほとりにあるでしょう、琵琶湖は江戸時代に沿岸航路が整備されるまでは重要な輸送経路でね……という話をすることで、忘れにくくすることはできます。

しかし、中学入試をクリアするために覚えるべき知識の量は膨大です。

「なぜ?」を考えるのはとても大切なことですが、すべてのキーワードについてそれを突き詰めていたら中学入試という「締め切り」にはとても間に合いません。どこかで「四の五の言わずに覚えなければ」という瞬間がやってくるわけです。

本当に重要なのは、そうなったときにお子さんが具体的に何をするか、です。

「暗記の仕方」を学ぼう!

中学受験で社会を学ぶにあたって本当に重要なのは、自分にあった「暗記の仕方」を身に着けることです。

はっきり言ってしまえば、多少社会が苦手でも、算数が「無敵」であれば、それなりの難関校には進学できてしまうのが中学受験です。

とはいえ、中学受験の段階で自分なりの「暗記の仕方」を身に着けられなかったお子さんは、中学生になったあと、100%英語で苦労することになります。

「書いて覚える」ことが重要なのは言うまでもありませんが、替え歌を作ったり、語呂合わせをつくったり、身体を動かしながら覚えたり……。具体的に何をすれば情報を効率よくインプットできるかは、お子さんひとりひとりの頭の構造によって変わります。

緑のマーカーと赤シートを組み合わせる方法がしっくりとはまるお子さんもいますが、そんな方法があること自体、人から教わらないと分からないのが中学受験生です。

「ここからここまで覚えてきなさい」という指示を出す指導者はいくらでもいます。

しかし、自分にあった「暗記の仕方」を一緒に模索してくれる指導者はめったにいません。その役割をお父さまやお母さまが担ってくれたり、あるいはそれができる家庭教師に出会えたりした子は幸せです。

※この記事は「マイナビ家庭教師」Webサイトに掲載されたコラムを再編集のうえ転載したものです


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※記事の内容は執筆時点のものです

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