学習 連載 合否を分ける中学受験「社会」の学び方

合否を分ける中学受験「社会」の学び方(3)|「テストになるとできない病」を克服しましょう!

専門家・プロ
2015年10月20日 馬屋原吉博

こんにちは。

中学受験専門の個別指導教室「SS-1」教務主任の馬屋原です。

「テストになるとできないんです!」

前回の連載では、人生の早い段階で自分に合った「暗記の仕方」に出会うことこそ、中学受験で社会を学ぶことによって得られる大きな財産である、というお話をしました。

そういうお話を実際に保護者の方にさせていただくと、今度は次のようなお悩みが寄せられます。

「先生、うちの子は必死で覚えてるんです。実際に毎週の授業の確認テストはほとんど満点なんです。でも、肝心の月に1回のテストになるとできないんです!」

同じ悩みを抱えていらっしゃる保護者の方は決して少なくありません。

八百万の神様が集うお湯屋の底で……

いきなり話が変わりますが、スタジオジブリの『千と千尋の神隠し』という映画をご存知でしょうか。

中学受験の国語で時折テーマとなる「アニミズム」のイメージを伝えるのに適した映画なので、機会があれば生徒さんにもおすすめしているのですが、この映画に「釜爺」というキャラクターが出てきます。

この釜爺は、普段、物語の舞台となる巨大な銭湯のボイラー室にいる※のですが、この部屋は壁一面が無数の「引き出し」になっています。

釜爺は6本の長い腕を使って、壁一面の引き出しの中から適切な引き出しを開け、次から次へと薬草を取り出しては調合していきます。

少しマニアックな話になってしまいましたが、これこそが私のなかにある「社会が得意な子」のイメージです。

まずは「引き出し」を用意しよう!

つまり、どんなに頭のなかにたくさんの知識を詰め込んでも、それがバラバラに散らかっている限り、テスト中、問題を解くのに必要な知識を即座に引き出してくることができないんですね。

したがって、社会の成績を上げるためにまず取り掛かるべきことは、膨大な知識を詰め込む前に、その知識をしまっていく「引き出し」をつくることなのです。

では、具体的に何が「引き出し」になるのでしょうか。

次回はいよいよ「地理」の具体的な学び方に踏み込んでいきたいと思います。

 

※ちなみに釜爺のボイラー室のモデルとなった明治初期の文具店は、東京都小金井市にあるテーマパーク「江戸東京たてもの園」に今でも保存されています。壁一面の引き出しもそのままです。時間に余裕があればぜひ行ってみてください。明治から昭和初期にかけての街並みを実体験する良い機会になります。

※この記事は「マイナビ家庭教師」Webサイトに掲載されたコラムを再編集のうえ転載したものです


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※記事の内容は執筆時点のものです

馬屋原吉博
この記事の著者
馬屋原吉博 専門家・プロ

中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1副代表・社会科教務主任
中学受験情報局「かしこい塾の使い方」主任相談員

うまやはら よしひろ大手予備校・進学塾で、大学受験・高校受験・中学受験の指導経験を積み、現在は完全1対1・常時保護者の見学可、という環境で中学受験指導に専念している。必死に覚えた膨大な知識で混乱している生徒の頭の中を整理し、テストで使える状態にする指導が好評。バラバラだった知識同士がつながりを持ち始め、みるみる立体的になっていく授業は、生徒はもちろん、保護者も楽しめると絶大な支持を得ている。著書に『頭がよくなる 謎解き 社会ドリル』(かんき出版)、『CD2枚で古代から現代まで 聞くだけで一気にわかる日本史』(アスコム社)、『中学受験 見るだけでわかる社会のツボ』(青春出版社)などがある。

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