中学受験で覚える3.14算。暗記すると点数がアップする理由とは
小学生が使う3.14(円周率)。中学受験ではこの3.14の計算が点数に大きく影響します。そこで3.14の計算で点数を落とさないように覚えるのが「3.14算」「3.14の段」と呼ばれる計算です。
3.14算でひっ算のミスを防ぐ
たとえば、「3.14×118」という計算で考えてみます。「3.14×118」をひっ算すると、手間がかかって、ミスしやすくなります。ですが、3.14算ができれば、簡単なたし算で答えを出すことが可能です。
「3.14×118」であれば、「118」は「100」と「10」と「8」に分解できます。
3.14×100=314
3.14×10=31.4
3.14×8=25.12
それぞれの答えをたす(314+31.4+25.12)と「3.14×118」の答えがでるので、ひっ算より早く正確に計算できるのです。
覚えておくべき3.14の段
3.14算はまず、「✕9」までの計算を正確に覚えることが大切です。
■3.14の計算
3.14×2=6.28
3.14×3=9.42
3.14×4=12.56
3.14×5=15.7
3.14×6=18.84
3.14×7=21.98
3.14×8=25.12
3.14×9=28.26
覚え方は語呂合わせもありますが、筆者宅では九九のように暗唱を繰り返して覚えました。小数点も含めて、正確に覚えられるか心配でしたが、そこはさすが小学生。暗唱を繰り返すだけでも、大人よりずっと早く暗唱できるようになったので心配は杞憂でした。
息子にどうやって覚えたのか尋ねると、
3.14算は、答えが3.14ずつ増えていくから上1桁が「6、9、12……」というように3ずつ増えていく。でも、「3.14×8」は4増えているので「✕8」は注意。
このように本人なりにポイントを見つけて覚えたということです。
どうしても覚えられない場合は語呂合わせもいいですが、計算の際に「語呂から数字を起こす作業」でミスすることもあるので、注意が必要です。
余力があれば、さらに3.14算を覚える
「3.14×9」までの計算を正確に覚えて、余力があるなら、次の計算も覚えておくと便利です。
■余力があれば覚えたい! 3.14の計算
3.14×12=37.68
3.14×15=47.1
3.14×16=50.24
3.14×18=56.52
3.14×25=78.5
3.14×36=113.04
3.14算の落とし穴
暗唱できるようになれば、確実に点数に結び付くのが3.14算ですが、次のような落とし穴もあります。
小数点の位取り
「✕9」までの3.14算を並べてみるとわかるように「3.14×5」は「17.5」と小数点第一位までの数字になっています。
3.14の計算を覚えても、たし算の際に位取りでミスをすることがあるので、うっかりミスが多い子供は「17.5」を「17.50」と覚えるのがおすすめです。
せっかく覚えたのにひっ算してしまう
もうひとつよくあるのが、塾で3.14算を覚えるように言われて、せっかく暗記したのにひっ算を使ってしまうパターン。
小学校では計算はひっ算するよう教えられるので、3.14算のことを忘れてひっ算してしまう子供が多いようです。
これは小学校の算数でついてしまいがちなクセなので、計算チェックは塾に任せきりにせず、3.14算を使用しているか、親もチェックできるとよいでしょう。
もし3.14算を使っていなければ、もう一度計算させるといった荒治療も必要かもしれません。子供も「3.14算を使った方が正確だ!」と一度気がつけば、積極的に使うようになるのでそれまでの辛抱です。
3.14算ができるようになれば、点数アップに結びつくので、塾で足りない部分は家庭でフォローしてあげましょう!
※記事の内容は執筆時点のものです
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