中学受験ノウハウ 親の関わり方

【中学受験】親も悩まされがちな子供の人間関係トラブル

2019年1月22日 稲石加奈

中学受験をめざす親子の悩みの種は、成績だけではありません。ときには子供の人間関係でも頭を抱えることがあります。

塾では成績が可視化されるところが多く、競争は熾烈です。勉強を通した関係性であるからこそ、思いがけず変な形にこじれてしまうこともあります。

子供の人間関係をめぐるトラブルは成績以上に口を挟みづらく、親は気を揉みがちです。いったいどうすればよいのでしょうか。

中学受験で起こりやすい子供の人間関係トラブル

以下、起こりやすいトラブルの事例を紹介します。

成績が原因で周囲から馬鹿にされる

中学受験をめざす子供の中で、成績上位者は一目置かれる存在です。逆に成績が下位であると、軽く見られてしまいがちです。

一時的なものならばまだしも下位の状態が長く続き、その立ち位置が固定化してしまうと、周囲から馬鹿にされ、子供のプライドが傷つけられることがあります。

塾の自習室での私語

仲が良いからこそのトラブルもあります。よく問題になるのは、自習室での事例です。「ここ教えてくれる?」といった質問で時間を奪っていったり、ついついおしゃべりに夢中になってしまったりする子供がいます。

せっかく自習していても、これでは非効率的です。それどころか、改善が見られない場合は、塾から自習室の使用禁止を伝えられることもあります。

ひいき呼ばわりされる

塾講師との距離が近い子供は、やっかみから周囲に“ひいき”だと言われて非難されることがあります。ただの言いがかりが大半ですが、講師の振る舞いに問題があるケースもあります。

学校の友達から敬遠される

中学受験をしない学校の友達や、勉強に対して温度差のある友達から、敬遠されてしまうのはよくあることです。価値観や生活リズムが違うことで、友人関係を維持するのが難しくなるケースです。

保護者ができる間接的な働きかけ

親が直接口を挟むことのない対処法を、以下に紹介します。

教室長に相談する

塾でのトラブルは基本的に教室長に相談しましょう。意識的に目配りしてくれます。自習室のおしゃべりに関しては、友達同士の席を離したり見回りをしたりと、手を打ってくれるでしょう。

ひいき呼ばわりされることについては、そう見られない振る舞いをするよう、講師を指導してくれるはずです。

難しいのが、成績下位を理由に馬鹿にされているケースで、全体に注意すると、かえって被害を受けている子供のプライドを傷つけてしまいかねません。これは馬鹿にする子供たち一人ひとりと、話し合ってもらうのがよいでしょう。

学校の先生に相談する

学校内でクラスメイトに敬遠されているようなことがあれば、担任の先生に報告だけでも入れておくとよいでしょう。それ以上のトラブルにならないよう、見守ってくれるはずです。子供同士のすれ違い自体を、大人の力で修復するのは難しいですが、いじめに発展しないよう注視することはできます。

子供と雑談をする

つい勉強の話ばかりしてしまい、親子関係が息苦しくなる、というのは中学受験をめざす上でありがちなケースです。

子供が親に弱音を吐けるよう、親子関係を構築してみてください。それだけで子供の抱えるストレスは軽減されます。

親からのプレッシャーに押しつぶされそうな気持ちが、家の外での人間関係を悪化させている場合もあるので、子供が家庭を居場所だと思えるよう接し方には気をつけたいところです。

SOSを見逃さない親子関係を構築しよう

子供には子供の世界があり、人間関係があります。その関係性を尊重したうえで、トラブルが起きそうな気配があれば、発展しないよう、早めに手を打ちたいものです。

そのためにも、保護者の方は塾や学校と連携していきましょう。大切なのは子供のSOSを見逃さないことです。子供から相談してもらえなければ、トラブルに気づくのは難しいです。

悩みごとがあったとき打ち明けてもらえるような親子関係をめざして、日頃からできるだけコミュニケーションをとりましょう。

※記事の内容は執筆時点のものです

この記事の著者

フリーライター。大学卒業後、書店に勤務し、実用書や旅行書、新書等、幅広く売場を担当。書籍を扱うプロとして常にアンテナを張り、多岐にわたるジャンルに対して学びの姿勢を貫く。その後、医療系商社勤務を経て、難関中学受験をメインに据えた進学塾の講師を務める。出産を機に退職し、現在はフリーライターと双子の母を兼業中。台風のようなちびっ子たちに日々振り回されている。