【中学受験】塾講師から見る「大人しいタイプ」の子供の特徴とは
大人しくてあまり自己主張をしない子供は、クラスに一定数いるものです。そうした子供は成績が伸び悩んだとき、その原因がなかなか見つかりにくい傾向にあります。子供は「親や講師に言われたとおり、真面目に勉強をしている」と思っていることが多く、つまずくポイントがわかりにくいためです。この記事では大人しいタイプの子供が陥りがちな失敗や、どう対処していけばよいのかについて紹介します。
大人しいタイプの子供に見られる行動
大人しいタイプの子供は自発的に質問をしたり、わからないことを聞いたりするのが苦手です。講師に説明されたにも関わらず、自分が理解できないことに対して落ち込んでしまう真面目なタイプもいます。そのため、一度つまずくとわからないことがどんどん積み重なってしまうことも。また、進路や勉強で悩みがあっても、それを独りで抱え込んでしまう傾向にあります。
気をつけたい点
大人しいタイプの子供で気をつけなければならない点は以下のとおりです。
間違えた問題を先送りにしない
わからないことを伝えるのが苦手だとしても、そのまま放置しておくわけにはいきません。学年が上がるごとに勉強時間が足りなくなるので、間違えた問題を先送りにしていると挽回はどんどん難しくなっていきます。不明点をひとつひとつ確実に解決していく必要があります。
わからないことを隠さないようにする
わからないことを黙っているだけではなく、隠してしまう子供もいます。わからないなんて失礼だから、叱られるかもしれないから、迷惑かもしれないから、といろいろ気を使い過ぎて、最終的には答えを丸写ししてしまうケースもあります。こういったその場しのぎの対応が続いてしまうと、理解が伴わず、受験間際になって慌てることになりかねません。
進路の悩みをひとりで抱えさせない
「本当は別の志望校がよかった」と中学受験のぎりぎりになって子供が言い出しても間に合いません。6年生後半は志望校の傾向をふまえた勉強が中心になってくるためです。子供がどこの中学校に行きたいのかを丁寧に確認しておきましょう。
親にできること
志望校を見学する機会があればなるべく足を運ぶようにし、中学受験において親と子供の間で考えの違いがないかどうか話をしておきましょう。家庭ではコミュニケーションをしっかりとるようにし、子供が言い出せずにいることがないか確認してあげてください。
塾に対しては遠慮気味でも、家族に対しては率直に話せるタイプの場合は、現在どこでつまずいているのか細かく聞き、それを塾と共有するのも良い方法です。また、わからない問題をそのままにしていないか、塾から子供に声かけをしてもらうのもひとつの手です。
家庭で学習をするときは間違えた問題にマークをつける習慣をつけることをおすすめします。どこで間違え、どこが理解できていないか、ひと目でわかる状態にして、塾にノートを持っていかせましょう。
間違えた箇所以外にも理解がおぼつかない単元があれば、どんどん講師に質問を振ってもらい、見落としがないようにすべきです。子供が塾内で困りごとがないかどうかも、講師に目配りしてもらいましょう。友人関係の悩みなどがあっても、大人しいタイプの子供は外に助けを求めない傾向があります。
コミュニケーションがカギ
大人しい子供は「真面目に勉強したい」と思っていることが多いです。だからこそ、大人による手助けが必要となることがあります。何かわからないことはないか、困っていることはないかを何度も聞いてあげてください。
そうしたやりとりを経て信頼関係が生まれれば、子供のほうから声をかけてくれるようになるかもしれません。諦めずコミュニケーションをとり続けましょう。わからない点がぱっと見てわかるノートづくりも大切です。印をつけたり付箋を貼ったりして、どこでつまずいているか一目瞭然の状態にしましょう。
※記事の内容は執筆時点のものです
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