電池と暮らす1ヶ月|桜井信一コラム「下剋上受験」

専門家・プロ
2014年8月20日 桜井信一

桜井信一ブログ『父娘の記念受験』で過去に掲載されていた記事から、一部を編集して掲載しています。この記事の内容は 書かれたものです。

今夜は「電池と暮らす1ヶ月」というテーマでお話しさせてください。

理科の電池の単元。

あれ、難しくないですか?

回路を水道管にたとえると、豆電球を並列でつないだときに説明がつかなくなります。水車みたいな図で説明している参考書や教科書もありますが、「う~ん……」という感じです。

抵抗の話、発熱の話が加わると、もうもにゃもにゃです。

マックシェイクを細いストローで吸うときに、顔が真っ赤になるほど頑張って吸わなければならない話を発熱だと考えると説明がつくかなと思ったのですが、並列でまた辻褄が合わなくなり、複合回路になるともうだめです。

理科って、こういうことありません?

ろ過していく問題もややこしいですよね。途中から今何が残っているのかわからなくなります。

星もダメでした~。季節ごとに星空が違うなんてそんな無茶な~という気がしました。「星の数ほど」っていうじゃないですか。そういう曖昧な話でいいんんじゃないの?とよく思ったものです。

さて、どうやって攻略しましょう。

人に相談するとチョーわかりやすい理科の個別塾を紹介してくれそう。もしくはチョーわかりやすい参考書ですね。

個別塾は試していませんが、参考書はたくさん買いました。でも、どんなに丁寧に書いていても電池はダメ。

しかし、いつかは解決しなければならないのです。

先に言っておきますが、中学生になるといいですよ~。仮に電池がわからないままでも平気平気。
まあ、いつかわかる時がくるでしょう! みたいなノリです。

高校受験がないっていうのは気楽ですぅ。(#^^#)

その代わり数学が大変ですけどね。

理科の電池をやるよりは算数の難しい問題の方がマシ。

目覚まし時計の後ろを見ると電池が2本入れるようになっている。

それは並列つなぎ。

決して時計の針を早く回すために2本あるのではなく、目覚ましの音を大きくするためでもない。

まあ、ここまでですよね。電池が理解できるのは(笑)。

じゃあ、どうすればいいか?

ここで多くの親が咀嚼して理解させてくれる先生を探す発想になるわけです。

咀嚼して反芻して液体状にして脳に流し込んでくれる先生は誰か?

いやあ、発想がこのパターンにはまりはじめるとヤバいです。

結局わかったような気にさせてくれるだけでやはりつまずくのです。

そもそも家庭教師も個別指導塾も費用との兼ね合いがあるじゃないですか。

勉強って、費用との兼ね合いを考えるとダメですね。

「先生、うちの子、電池が苦手なんです。3回くらいでわかるようにしてくれませんか?」

たぶんこのお母さんの希望は、「わかるうようにしてほしい」という気持ちよりも、「3回の予算で」という気持ちの方が勝っているわけです。

こんなのたぶん子どもにバレますよね。

もう3回目でわかったふりしなきゃ仕方ない状態です。

でもわけがわからないほど苦手な単元をたった3回で何とかしてくれる先生ってどんな先生?

代わりに反芻してくれるくらいだから元々は牛なんでしょうか? それともヤギ?

牛やヤギに教わろうと思うお母さんも不思議ですよね? あとで食べる気ですかね?

じゃーどーしろって言うのっ!って話ですよね。

これねぇ、気づくのが遅かった。せめて小6の春に気づいていたら理科が苦手なままで終わらなかった。いつか何とかなるという気持ちが本気に考えなかった理由でしょうね。なんか娘に申し訳ない。

いや、うちは極端にひどかったから小6の春に気づいておきたかったのですが、普通はある程度のラインまではできるでしょうから、今からでもじゅうぶん間に合うでしょう。

もしっ! もしですよ。仮にですよ。

明日から1ヶ月間、ずーーーーっと電池の単元しかやらなかったら1ヶ月後どうなっていると思います?

電池のことをわかりやすく書いてある参考書を数冊と、基礎から応用までの問題集を準備して、1ヶ月間理科はとにかく毎日電池しかやらないんです。土日祝もずっと電池。寝るときも電池と寝るんです。家中のフィギュアを全部電池に取り替えてください。

これ、もしやったらどうなると思います?

生物の暗記も、水溶液も、てこも滑車もすべて放置するんです。1ヶ月間ひたすら電池だけやるんです。

これで電池を克服できないほどバカな子っています?

だってね、電池のページ数ってそんなに多くないんです。でもどの学校もよく出ますよね~。

地層や天気の話よりも圧倒的に電池の方が多くないですか?

こういう頻出単元を苦手なままいつまでも抱えておくストレスは受験に一番だめなこと。

だからどうしても解決したい。

しかし、なぜか短期間かつ、ほかの単元と併行して解決しようとするんです。

それ、3ヶ月前も同じ悩みじゃなかったですか?

3ヶ月前に思い切って「電池と暮らす1ヶ月」を過ごしていたら、2ヶ月前に電池が苦手というストレスが解消してましたよね?

うちは理科が全部苦手だったんです。電池は見るのもいや。

でもこの「電池と暮らす1ヶ月」をやったんです(笑)

笑ってしまうほどできるようになりますよ。もうねえ、電池を自分で作りたくなりますよ。IHクッキングヒーターを作りたくなりますよ。家中にある電気コードのなかに流れている電流が見えるようになります。

これ、ほんとです。

一度やってみてください。

苦手な単元は、「○○と暮らす1ヶ月」作戦で間違いなく解決します。

断言します!

1ヶ月どころか、何年かけても苦手なままで終わるのは、妻だけです。

2014.8.20 am 0:45

桜井信一

※記事の内容は執筆時点のものです

桜井信一
この記事の著者
桜井信一 専門家・プロ

オンライン塾「下剋上受験塾」主宰。中卒の両親のもとで育ち、自らも中卒になる。 娘の下剋上のために一念発起して小5の勉強からやり直す。塾には行かず、父娘の二人三脚で偏差値を41から70に上げ、100%不可能とされた最難関中学「桜蔭学園」を目指した。その壮絶な受験記録を綴った『下剋上受験』はベストセラーに。 2017年1月には待望のドラマ化。学習講座「桜井算数教室」「国語読解記述講座」にはのべ2000人の親子が参加し人気を博した。2020年、オンラインの「下剋上受験塾」を立ち上げた。

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