[中学受験の勉強]4年生までは何をしておけばいい?|桜井信一コラム「下剋上受験」

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2014年10月22日 桜井信一

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桜井信一ブログ『父娘の記念受験』で過去に掲載されていた記事から、一部を編集して掲載しています。この記事の内容は 書かれたものです。

今夜は国語の話。テーマは「熟語集め」です。

「4年生までは何をしておけばいいですかー?」という相談をよく頂きます。

それは経験者に聞いてほしいところなのですが、我が家がひとつだけ続けていたことがあります。これがすごく効果的なのです。

娘が小学校2年生のときの担任の先生が「熟語集め」という宿題を毎日のように出していました。

学校で配られる漢字ドリルに新出漢字がありますが、そこには1つの新出漢字に対して確か2つほどしか熟語が載っていなかったのです。習っている範囲で熟語の例を挙げるとそうなってしまうのでしょう。

しかし先生は、習っていなくてもいいので5つ以上熟語集めてきなさいというのです。そして、その熟語の意味も覚えてこなくちゃならないのです。最悪、習っていない漢字は、ひらがなでもいいので熟語にしてきなさいというのです。

私はあまり覚えていないのですが、妻は結構大変だったそうです。家事をしている横で子どもが「他にないの~?」と聞いてくるものだから結構辛い。普段ひらがなで暮らしている私たちとしては、その漢字を使った熟語を5つも考えることは容易いことではないのです。私たちは当然辞書で調べることになります。それでギブアップして、これを買ったのです。

これだと、1つの漢字に対してかなりたくさんの熟語がのっていて、さらに意味まで書いてあるのです。そして、その学年で習う予定の漢字であればそれも使った熟語になっているのです。妻は「これは便利~」ということで、こっそり調べていたそうです。

まあ当然そのうち子どもにばれますよね。ママが急に賢くなったわけですから明らかに何かおかしい。ということで、このテキストを使って自分で調べながら宿題をしていたそうです。

これで結構語彙が増えるのです。熟語を含めた一文になっているものですから、比較的覚えやすい。

何だかんだいってもやはり語彙が豊富な方が国語の文章題を速く読めます。まずは熟語だと思うのです。

しかし……、その先生はその年度で退職されました。残念。辞める理由がびっくりなんです。わりと近くに住んでいたので、妻が偶然出会ったそうなんですね。もう退職されて少し経っていたので、「どうしてお辞めになられたんですか。残念です~」と聞いたそうなんです。

なんと、お子さんの勉強に専念したいからなんですって。

普通、それで先生という職を捨てられます? ご主人の稼ぎがいいのでしょうか。

この先生がせめて4年生まで担任になってくれていたら、語彙が増えて大きな武器になっていたかも。自分で続ければいいのですが、宿題じゃないからついつい放置しちゃうわけです。

受験勉強をスタートしたとき、慌てて再開しましてね。5・6年生の分をまとめて取り組みました。熟語ってかなりの勉強時間を必要とするんです。これは4年生までにやっておけばよかったと思っています。

意味を理解した熟語を集める

「意」という漢字を習ったら、自分で頑張って考えるんです。

「意味、意見、意図、えぇ~っと、えぇ~っと……」

この時点で答えをみると、「あっそっかあ、これもあったかあ」となり、より記憶に残ります。

でも受験勉強が本格的になると、なかなかそんな時間が取れないんですね。だから4年生までにやっておきたい。これこそ先取りしておきたい勉強だなと思います。

計算の先取りって、5年生にとってメリットばかりじゃないと私は思います。もう一度チャンスがあってもそれはやらないかな。でも漢字の先取りはデメリットが思いつかない。これは今度こそ取り組むと思います。

新出漢字をもとに熟語を集める

おすすめのコレクションです。

2014.10.22 am 0:00

桜井信一

※記事の内容は執筆時点のものです

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