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中学受験と習い事は両立できる? 上手なつき合い方を紹介

2019年4月24日 ハルカ

「中学受験をするなら習い事はやめなければいけない」というのは中学受験において定説です。たしかに習い事をやめて中学受験に専念したほうが効率的なため、実際には5、6年生から習い事をセーブして受験一本で戦うご家庭が多いようです。

しかし「習い事を完全にやめない」という選択肢もあります。受験に専念するべきとはいえ、中学受験のあとは中学校生活が待っていますし、思い入れのある習い事をやめたくないという子供の気持ちも尊重したいものです。

塾講師として多くの生徒と向き合ってきた経験から、実際の両立例や上手なつき合い方を紹介します。

5年生までは習い事と塾は両立できる

わたしが塾講師をしていたとき、習い事と塾を両立している4、5年生の生徒は何人もいました。野球や柔道など、進学後も続けたいと思っている習い事ならすぐやめる決断はしない方が良いでしょう。

実例1)特定曜日だけ通塾

5年生の夏までは週3回の授業のうち1回だけ出席し、あとは教材だけ受け取って家庭で遅れないように勉強していたお子さんもいます。大きくクラスが上がることはなかったものの、毎回しっかりとテストは受けていたためミドルクラスをキープ。良くも悪くも塾側からの特別待遇はなかったことで、ほかの生徒からクレームにつながることは特にありませんでした。

これは、塾と独学をうまくミックスさせたケースです。勇気のいる方法ではありますが、塾もある程度柔軟な対応をしてくれるので相談してみるのも良いでしょう。

実例2)講習やテストのみ参加

中学受験が本格化する5年生後期から6年生になるまでは習い事と独学で勉強を進めて、季節の講習や模擬試験などのテストだけ参加するケースもあります。学習進度の確認をしつつ独学を進めるのが目的です。すこしレアなケースではありますが、5年生の終わりから塾に通い始めた子が、偏差値50台クラスの学校であれば合格したことはあります。

結局は子供のモチベーションと家庭でのケア次第。「自分は塾に通い始めたのが遅いから」ということを認め、しっかり勉強に取り組めば、ある程度のレベルまで引き上げることは可能です。

実例3)塾の進度に遅れない程度に通塾

曜日のみ調整して、塾と習い事のどちらも通い続けるケースもあります。6年生前半までの期間は、塾でついていける程度に勉強をこなして習い事もペースを落としつつ続けるケースです。

実際に「週末のテストは野球の試合があるから受けられない」「冬期講習はすべて欠席する」といった相談は、5、6年生で何度も耳にしました。

受験をするなら勉強に専念すべきというのはもっともですが、実際には全員が受験だけを考えているわけではありません。たとえ習い事をしていなかったとしても、趣味や友人とのつき合いに時間を割くこともあります。両立は気持ちとやり方次第です。

6年生は習い事を趣味として続ける

6年生からは塾へ通いつつ家庭でも勉強を進めていくと、習い事に通う時間は徐々に取れなくなっていきます。受験に集中するという精神的な話ではなく、物理的、時間的に難しくなるのです。

6年生は習い事を趣味や気晴らしの一環として続けていくという方法があります。特に受験後も続けていきたい、もしくは中学の部活で続けたいという習い事は、どんなかたちでも完全には断ち切らないほうが良いでしょう。

文化系は自分の時間に

音楽や書道など家でできる習い事なら、定期的に通うのは難しくともリフレッシュとして続けられます。コンクールなどの参加は受験後のお楽しみにし、気が向いたときに好きなように向き合う趣味として受験の支えにしましょう。

チーム競技は1年間休む

野球やサッカーのようなチーム競技は、6年生の1年間だけ応援にまわりチームとかかわっていくという方法もあります。

しかし中途半端にかかわると周囲との気まずさが生まれることも。競技に夢中になっている周りと比べてモヤモヤしてしまうぐらいなら、1年間すっぱりと休んだほうが良いかもしれません。

個人競技は不定期に続ける

柔道や水泳といった個人競技では、受験を終えるまで大会は休み、練習は不定期に続けるという方法も考えられます。

受験ではイスに座る時間が長く、体が固まりやすいです。家でできるトレーニングを続ければ体のリフレッシュにもつながります。

まとめ

中学受験は子供のメンタルが不安定になりやすいものです。「受験のためだから」と好きなことをバッサリ切られると、受験へのモチベーションが下がってしまうことがあります。

やめるのではなく、物理的に可能な範囲で習い事を抑えていったほうが受験にも良い影響が出ます。もちろん受験一本で集中できるならそれが一番ですが、「習い事は無理」と決めつけず、両立していく道を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

※記事の内容は執筆時点のものです

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