学習 算数

数列の公式はどうして成り立つの? n番目の数や和の求め方を本質から理解しよう

2019年5月13日 みみずく

3、5、7、9、11、…という数列の5番目の数11は、3+2×(5-1)の式で求められます。また、3~11までの和は、(3+11)×5÷2=35と計算できます。これらの計算は、有名な数列の公式を利用したものです。

では、そもそもどうして公式が成り立つのでしょうか? 今回はさまざまな数列の公式について考えてみます。

等差数列のn番目の数とn番目までの和の公式

冒頭で紹介した3、5、7、9、11、…という数列は、3から始まって2ずつ大きくなっていきます。このように一定の数を次々に加えていく数列が等差数列です。

等差数列のn番目の数を求めよう

等差数列のn番目の数は「最初の数+加える数×(n-1)」で表されます。この公式が成り立つ理由を、3、5、7、9、11、…の数列で具体的に考えてみましょう。

・1番目の数 … 3=3+2×0
・2番目の数 … 5=3+2×1
・3番目の数 … 7=3+2×2
・4番目の数 … 9=3+2×3
・5番目の数 … 11=3+2×4

ここまで書き出してみると、3に2を(n-1)個足して求められるのがn番目の数だとわかります。したがって、3、5、7、9、11、…のn番目の数は3+2×(n-1)です。

等差数列のn番目までの和を求めよう

等差数列のn番目までの和は「(最初の数+最後の数)×n÷2」です。3+5+7+9+11=35は、確かに(3+11)×5÷2=35でも求められます。この公式が成り立つ理由は、3+5+7+9+11と、順番を入れかえた11+9+7+5+3の和を考えれば理解できます。

(3+5+7+9+11)×2=14×5なので、=の両側を2で割ります。これが公式の「÷2」の意味です。

等比数列のn番目の数とn番目までの和の公式

2、6、18、54、162、…という数列は、2から始まって3をかけています。このように一定の数を次々にかけていく数列が等比数列です。中学受験ではあまりお目にかからない数列ですが、等差数列と同じように公式を紹介します。

等比数列のn番目の数を求めよう

等比数列のn番目の数は「最初の数×かける数の(n-1)乗」で表されます。□の△乗は、□を△回かけるという意味です。たとえば、3の2乗は32=3×3になります。

2、6、18、54、162、…の数列を具体的に書き出すと、次の通りです。

・1番目の数 … 2=2×30 (どんな数の0乗も1です)
・2番目の数 … 6=2×31
・3番目の数 … 18=2×32
・4番目の数 … 54=2×33
・5番目の数 … 162=2×34 

同じように考えて、n番目の数は2×3(n-1)だとわかります。

等比数列のn番目までの和を求めよう

等比数列のn番目までの和は「最初の数×(かける数のn乗-1)÷(かける数-1)」です。2+6+18+54+162=242も、確かに2×(35-1)÷(3-1)=242で求められます。この公式が成り立つ理由は次の通りです。

等比数列の公式は覚えにくいので、無理に覚えるよりも、その場で上のようにして和を求めた方がよいかもしれません。等比数列の和を求めるコツは、和全体に「かける数」をかけて1個ずつずらすことです。

分数数列の和を部分分数分解で求めよう

\(\frac{1}{1×2}、\frac{1}{2×3}、\frac{1}{3×4}、\frac{1}{4×5}、\frac{1}{5×6}、…\)という分数数列について、\(\frac{1}{1×2}\)から\(\frac{1}{5×6}\)までの和を考えます。このタイプの問題は、数列としてではなく、一行計算としてよく出題されます。公式があるわけではないので、部分分数分解の考え方を利用しましょう。

\(\frac{1}{1×2}=\frac{1}{1}-\frac{1}{2}\)と表されます。同じように、かけ算を引き算に直していくと、和は次のように式変形できます。

ここで、\(\frac{1}{2}~\frac{1}{5}\)が消えてしまうため、最終的には\(\frac{1}{1}-\frac{1}{6}\)だけが残って、答は\(\frac{1}{1}-\frac{1}{6}=\frac{5}{6}\)です。このように、かけ算で表された分数の和を引き算の形に直して計算する方法を部分分数分解といいます。

公式を忘れてもその場で導こう

多くの中学受験生が等差数列の公式を覚えているはずです。勉強熱心な受験生なら、等比数列の公式まで覚えているかもしれません。ただ、試験の最中に公式を忘れたり、「本当にこれで正しいのかな?」と思ったりすることもあるでしょう。そういう場合は、その場で公式を導くことをお勧めします。

※記事の内容は執筆時点のものです

この記事の著者

家庭教師/ライター。墨田区・台東区を拠点に活動している個人家庭教師。家庭教師を本業としつつ、ライターとしても活動しています。モットーは「好きな人を応援する」。小学生の指導科目は国語・算数(数学)・英語・理科・社会・作文など。「楽しく学びながら、中学の準備をする」ことを目標に指導をおこなっています。

Webサイト:みみずく戦略室 墨田区・台東区のプロ家庭教師&ライター
https://mimizuku-edu.com/

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