親の関わり方#4 苦手科目に時間を割いたほうがいい?|学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」
【10歳以前なら】好きな科目を伸ばせばいい
― Point ―
自分にとっての武器がひとつあれば、自信につながる
教科によって得意不得意があると、どうしても不得意なほうに目が向いてしまいがちです。でも、親が無理してどの科目も平均的に伸ばそうとすると、結果どれも伸び悩んでしまうというケースが、非常に多くみられます。
苦手で前向きに勉強できない教科に時間を割くよりも、10歳までは得意な科目、好きな科目を意識してください。そのほうが確実に伸びます。
これから長く勉強していくにあたって、算数・国語・理科・社会のうち、ひとつでも自信のある科目があると、何よりも自分に自信がつきます。「この科目ならできるんだ!」というものがあると、心が折れにくくなっていくのです。
学校の宿題など最低限の勉強は、嫌いな教科、不得意な教科でもさせたほうがいいのですが、すべての科目の成績を上げるための努力はせずに「10歳まではとにかく得意な科目を伸ばすだけでいい」と割り切ってしまいましょう。
そして、武器になりそうな教科は、さらに興味が広がっていくように本や図鑑などを買ってあげたり、宿題以外にも問題集などにどんどん取り組ませてみるといいでしょう。
ただし気をつけたいのは、「子どもに求めすぎないこと」。一気に問題集を買い与えて、せっかくの好奇心や興味を負担に変えてしまったら、これほどもったいないことはありません。
算数が苦手で、がんばって勉強してもなかなか理解できないという女の子がいました。まわりの子に比べて「自分はできない」と感じていて、完全に自信を失っていたようです。でも、社会は暗記すればできるということがわかって自信がついたため、4年生のころからずっと得意科目としてがんばっていました。
算数は、6年生になっても偏差値50を切ったままでしたが、がんばればできる科目があることで、「苦手な科目も普通を目指せばいい」「基礎だけでも固めれば大丈夫」と親に励まされて、その女の子は努力をし続けることができました。
結果的に偏差値60レベルの難関校に合格し、その後もいい成績を残しています。
※記事の内容は執筆時点のものです
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