連載 学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」

親の関わり方#4 苦手科目に時間を割いたほうがいい?|学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」

専門家・プロ
2019年6月13日 松本亘正

子どもに「よい勉強習慣」を身につけさせたい。そのために親ができることとは――。中学受験専門塾 ジーニアス 代表、松本亘正氏の著書『合格する親子のすごい勉強』から、わが子の学ぶ力を伸ばすヒントを紹介します。

【10歳以前なら】好きな科目を伸ばせばいい

― Point ―

自分にとっての武器がひとつあれば、自信につながる

教科によって得意不得意があると、どうしても不得意なほうに目が向いてしまいがちです。でも、親が無理してどの科目も平均的に伸ばそうとすると、結果どれも伸び悩んでしまうというケースが、非常に多くみられます。

苦手で前向きに勉強できない教科に時間を割くよりも、10歳までは得意な科目、好きな科目を意識してください。そのほうが確実に伸びます。

これから長く勉強していくにあたって、算数・国語・理科・社会のうち、ひとつでも自信のある科目があると、何よりも自分に自信がつきます。「この科目ならできるんだ!」というものがあると、心が折れにくくなっていくのです。  

学校の宿題など最低限の勉強は、嫌いな教科、不得意な教科でもさせたほうがいいのですが、すべての科目の成績を上げるための努力はせずに「10歳まではとにかく得意な科目を伸ばすだけでいい」と割り切ってしまいましょう。  

そして、武器になりそうな教科は、さらに興味が広がっていくように本や図鑑などを買ってあげたり、宿題以外にも問題集などにどんどん取り組ませてみるといいでしょう。  

ただし気をつけたいのは、「子どもに求めすぎないこと」。一気に問題集を買い与えて、せっかくの好奇心や興味を負担に変えてしまったら、これほどもったいないことはありません。  

算数が苦手で、がんばって勉強してもなかなか理解できないという女の子がいました。まわりの子に比べて「自分はできない」と感じていて、完全に自信を失っていたようです。でも、社会は暗記すればできるということがわかって自信がついたため、4年生のころからずっと得意科目としてがんばっていました。  

算数は、6年生になっても偏差値50を切ったままでしたが、がんばればできる科目があることで、「苦手な科目も普通を目指せばいい」「基礎だけでも固めれば大丈夫」と親に励まされて、その女の子は努力をし続けることができました。

結果的に偏差値60レベルの難関校に合格し、その後もいい成績を残しています。

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※記事の内容は執筆時点のものです

この記事の著者
松本亘正 専門家・プロ

まつもとひろまさ|中学受験専門塾ジーニアス運営会社代表|ラ・サール中学高校を卒業後、慶應義塾大学在学中に中学受験専門塾ジーニアスを開校。現在は東中野・自由が丘・日吉・芝浦港南など、6校を展開している。「伸びない子はひとりもいない」をモットーに、少人数制で家族のように一人ひとりに寄り添う指導を徹底、毎年超難関校に合格者を輩出している。生徒は口コミと紹介だけで9割を超える。これまでののべ指導人数は2200名以上。第一志望校への合格率は一般的に25%といわれるなか、ジーニアスは約60%超の第一志望校合格率を誇る。中学受験だけでなく、高・大受験時、就職試験時、社会人になっても活きる勉強の仕方や考える力の育成などに、多くの支持が集まっている。

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