中学受験ノウハウ 親の関わり方

中学受験と習い事の両立は可能? みんなどうしてる?

2018年2月16日 あっぷー

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お子さんにいろいろな習い事をさせているご家庭は多いと思います。最近は、定番のピアノ・習字・そろばん、サッカーや水泳等の運動系の習い事だけではなく、英語やダンス、美術系やロボット教室などの勉強系まで、多種多様の習い事があります。あんまりたくさんの習い事があるのでいったいどれをさせようか迷ってしまうほどです。

習い事は続けさせたいけれど……。

一般的には、最初にいろいろな習い事や体験をさせて、その中から本人のやりたいもの1つか2つに集中させて力を注いでいくという場合が多いでしょうか。

筆者の周りでも、幼稚園から小学生低学年にかけて色々な習い事をさせ、小3くらいから本人の興味の持ったものに力を入れていくというパターンの家庭が多いようです。小3くらいになると子供自身の興味も明確になってくるので、本人も習い事に一生懸命取り組んでいるという状況でしょうか。

親も子供の習い事をできる限りサポートをしていると思いますが、小3の冬から通塾を始める場合に問題になってくるのが塾と習い事の両立です。「一生懸命取り組んでいた習い事は続けさせたい。でも、通塾が始まったら両立は難しいのでは?」と、悩まれているご家庭も多いと思います。中学受験と習い事の両立は可能なのでしょうか?

中学受験と習い事の両立は難しい

中学受験と習い事の両立が可能かどうかですが、まず問題になってくるのは物理的に両立できるかです。というのも、大手進学塾では週に2~4回程度授業があり、また週末も模試や特別授業で通塾という場合が多く、習い事のレッスン時間と合わないことがあるからです。

そこをクリアして習い事と塾を両立している子はたくさんいますが、現実的には高学年では習い事と塾を両立している子はほとんどいなくなります。

実は筆者も通塾させ始める前は、週1回程度の習い事ならば塾と両立できるのではないかと考えていましたが、すぐに甘かったと思い知らされました。

それはなぜでしょうか? 理由はただ1つ、中学受験を目指すことに伴う子供の身体的な負担。それに尽きます。

通塾スケジュールがハード

現在の中学受験は昔よりもハードだと言われています。それは中学受験勉強のスタート時期が以前よりも早くなっていることもそうですし、普段の通塾スケジュールにおいても言えることです。前述のとおり週2~4回くらいの通塾が一般的ですが、特別講座や模試も含めると、実際の通塾日数は予想以上に多いのが現状です。

また通塾する日は下校後すぐに塾に行き、夕飯は塾弁で帰宅は21時半過ぎ。それからお風呂や学校の宿題を終わらせると就寝は23時になってしまうなんて話も聞きます。さらに小5くらいになると塾の宿題もぐっと増えるので、塾から帰宅後にも宿題をやる場合もあり、そうするとさらに就寝時間は遅くなります。

筆者の子も中学受験のために勉強中ですが、当初は習い事との両立をさせていました。

ですが、毎日時間に追われてのんびりする時間がない子供の姿を見ていたら、習い事をやめて休める時間を確保しようと思わずにはいられませんでした。大好きな習い事だったのですが、子供自身も疲れていたようで、小5の途中で習い事と塾の両立は諦めることにしました。

このように中学受験する場合の毎日がハードなため、習い事との両立を諦めるケースは多いようです。

中学受験と習い事を両立できる場合

とはいえ、なかには習い事と中学受験を両立させている子もいます。知人の子供は、幼い頃から体力があり風邪ひとつひいたことがないそうです。通塾が始まってから夜遅くまで勉強していても体調を崩すこともないようで、こういう体力のある子の場合は習い事との両立も可能だと思います。

または習い事のボリュームが少なく子供の負担にならない場合も両立は可能でしょう。

では習い事のボリュームが多い(スポーツ少年団、スポーツクラブなど)場合はどうでしょうか? なかには小6の秋までスポーツと中学受験を両立させて難関校に合格をしたなんて話も聞きますが、そういった成功談はごく限られた一部の子供たち限定の話。

拘束時間が長い習い事をしている子の多くは、途中でどちらかを選ぶ場合がほとんどで、中学受験を選ぶ子もいれば習い事を選ぶ子もいます。最後まで両立するために志望校のレベルを落とすという選択をする子もいるようです。

まとめ

中学受験か習い事か? どちらを選ぶのかに正解はありませんし、最後まで両立させていくというのも1つの選択肢です。

習い事に対する子供の思い、もちろん親の思いもあると思います。我が家は当初習い事と中学受験の両立を目指していたもののそれが叶わなかった家庭の1つですが、その際に大切なのは親の考えを押し付けず、子供の気持ちも尊重することだと思います。

習い事を辞めたとしてもそれが後悔だらけであれば、その後の中学受験勉強に身が入らなくて当然です。どちらになるにせよ、子供自身がしっかり気持ちの区切りをつけられるようにしてあげたいもの。

とはいえ……、大きい声では言えませんが、中学受験をさせると決めている場合は、子供が小さい時からあまりボリュームの大きい習い事をやらせない、もしくは勉強系の習い事に留める――ママ友との会話で、これが最も無難だよねという結論になることもあります。

悩ましい中学受験と習い事との両立ですが、正解はないのでその時々に子供と十分に話し合い、あとあと後悔しないようサポートしてあげたいものですね。

※記事の内容は執筆時点のものです

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