中学受験ノウハウ 連載 学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」

勉強習慣・生活習慣#10 地頭はよくできるの?|学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」

専門家・プロ
2019年7月29日 松本亘正

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子どもに「よい勉強習慣」を身につけさせたい。そのために親ができることとは――。中学受験専門塾 ジーニアス 代表、松本亘正氏の著書『合格する親子のすごい勉強』から、わが子の学ぶ力を伸ばすヒントを紹介します。

10歳以降でも、「地頭」をよくすることはできる

― Point ―

問題を簡単にしてスピーディに解かせれば、土台の部分がしっかり身につく

「地頭」を「賢さ」や「応用力」と定義するなら、よくすることはできます。

意外と思われるかもしれませんが、それには「基礎の反復トレーニング」が効果的です。

一例をあげます。思考力を伸ばそうと因果関係を考えさせたり、授業で習った応用問題を一週間後にもう一度トライさせたり、似たような応用問題がのっている問題集を買ってきてやらせたり…、あの手この手を使って教育したけれど、どうしても壁にぶつかって伸び悩んでしまったという子がいました。

とくに算数では、一定のレベルを超えた問題には手が出ない。子どもをどうやって導けばいいのか、ご両親がとても悩んでいました。

私がアドバイスしたのは、「これまでに習った基礎問題だけを取り出して、半分の時間で同じものを2セット解かせる」ことでした。

おおよそできることを、時間の制限を厳しくして繰り返させる。その間、応用問題には一切手をつけさせません。これをすることで、2セットやりきったあとには、これまで手も出なかったいくつかの応用問題が解けるようになったのです。

応用問題といっても、大半は基礎的な解き方を複数組み合わせる問題です。基礎が盤石であれば、応用問題でも解けるようになります。

簡単な問題を短時間で解かせることを習慣化していくと、10歳以降でも地頭をよくしていくことができるのです。

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※記事の内容は執筆時点のものです

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