中学受験ノウハウ 志望校選び

偏差値60以上の受験って? 難関校の国語の特徴も解説

2019年10月16日 ハルカ

偏差値とは、受験者全員の得点分布から算出したものです。そして「偏差値60」は全体の上位約16%。あくまで参考ですが、偏差値60前後になると、芝中学校や本郷中学校、東洋英和女学院中等部などの入学が見えてきます。

偏差値60を超える学校は、第一志望としてだけではなく、御三家レベルの併願校として、また偏差値50台の子のチャレンジ校としての受験も多いため、競争が一段と激しくなります。

今回は、偏差値60以上の中学受験をテーマに、難関校の国語の問題の特徴についてもお伝えします。受験イメージと、目標設定にお役立てください。

偏差値60以上の子は入れ替えが少ない

「偏差値60は上位16%」と聞くと、自分には無理だ……と諦めてしまう子もいるでしょう。しかし、たとえば6クラスの塾で考えると、最上位クラスに在籍している生徒は約16%ということになります。最上位コースと考えれば、努力次第で狙えるところと考えられるのではないでしょうか。「偏差値60=上位16%」と聞いて、焦ったり悲観的になったりする必要はないということです。

とはいえ、偏差値60以上になると地力がついてくるためか、大幅な偏差値の変化は見られにくくなります。6年生時点で偏差値40~50台の子の入れ替えが激しく、偏差値も安定しないのとは対照的です。実際に5年生の中旬くらいから、塾の最上位コースはほぼメンバーが固定されてきます。

偏差値60以上は基本ができてこそ

国語の読解文章の難易度は、偏差値50ぐらいから一気に上がります。しかし、偏差値の高い学校だから問題も難しいとは限りません。合格者平均が75点を超えるということも珍しくありませんし、当然ながら各学校の合格点や平均点は学校ごとに異なります。

漢字や知識についても同じです。最高難度の学校でも、漢字や語彙など基本的なことを問う問題が多くあります。小学校で習わない漢字を書きとらせることはレアケースです。

つまり偏差値60以上の学校でも、基本的な知識が大事だということです。みんなが正解する問題をどれだけ落とさず解いていけるかが大事なのです。

出題傾向を知ることが大切

国語の入試問題は、多くの学校で読解が2題、そのなかに記述が数問あり、ほかに漢字の書きとりや知識が数題という構成になっています。偏差値50くらいまでの学校を受ける子は、この構成で解けるように入試対策をしていきます。

一方で偏差値60を超える学校では、ほとんどが記述だったり自由記述があったりと、出題に特徴があるところも多いです。そのため、基本的な勉強に加え、過去問を解いて形式に慣れておく訓練も重要です。

では難関校と呼ばれる学校の、国語の特徴を見ていきましょう。

記述重視型(麻布・桜蔭など)

読解問題のほとんどが記述式というタイプです。

それぞれの文字数はそこまで多くありませんが、問題数が多いため時間もかかります。選択問題や抜き出し問題は数問程度しかありません。

とにかく時間内にどんどん記述を埋めないと点数が取れません。記述問題というだけで無条件に拒否反応を示す子供もいますが、もし麻布や桜蔭といった学校の受験を検討するなら、記述重視型に狙いを定めた対策とそれを続ける覚悟が必要です。

ちなみに、記述重視型の学校を第一志望に置く場合、併願校でも記述を重視する学校を選ぶ子が多いです。

知識重視型(慶応中等部など)

ことわざや文法など、知識問題が多いタイプです。一口に知識といっても、慣用句やことわざなどの語彙、品詞や主語述語などの文法、敬語、文学史などさまざまです。

読解よりは具体的な勉強がしやすく、モチベーションを保ちやすい面もありますが、苦手分野が出題された場合は立て続けに数問を落としてしまう危険もあります。「知識重視型」の受験を検討する場合は、早いうちから幅広く継続して勉強しておくと、過去問を解き始める時期になっても焦らなくて済みます。

作文型(暁星・慶應義塾湘南藤沢中等部など)

読解の本文に即した自由記述(小作文)が課されるタイプです。ほかの記述より文字数が多く配点も高いことがほとんどですが、初めて取り組むと多くの子がまったく書けません。

自由記述は、読解の内容確認記述とは考え方も書き方も異なります。問題文に即した構成を即座に考え、文章に移すのは、偏差値の高い子でもなかなか難しいものです。もちろん本文のテーマに合わせた条件が課されるため、本文や問題文の理解力も必須です。

まとめ

偏差値60以上の学校を受験するにも、まずはしっかりした基礎力が必要です。4、5年生のうちは、とにかく漢字や知識の確認テストで満点を取れる勉強をし、読解には丁寧に向き合って解法をストックしていきましょう。

学校別の対策は6年生になってからで十分です。志望校がある程度かたまってきたところで、学校ごとの対策をして、受験に臨むようにします。偏差値60以上といっても、すべきことはシンプルです。まずは地道に基礎力をかためていきましょう。

※記事の内容は執筆時点のものです

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