連載 桜井信一の中学受験相談室

模試で合格可能性8割、息子の成績は順調。でも私は毎日不安で……|下剋上受験 桜井信一の中学受験相談室

専門家・プロ
2019年10月28日 桜井信一

『下剋上受験』でおなじみ、桜井信一さんが中学受験を考える親御さんのさまざまな悩みに答えます。今回は小6男子の模試の結果で悩んでいる親御さんからの相談です。

今回の相談

6年生男子の一人っ子でサピックスに通っています。夫婦ともに中学受験は未体験です。

駒場東邦が第一志望で、この前合格判定模試を受けたところ、合格可能性8割もらいました。春は合格率20%から40%の結果だったのに、夏休みを越えてこの1カ月順調な成績です。

でも私は苦しいんです……。息子に緊張感がなくなってきた感じがするし、いくら模試でよい成績をとっても模試はしょせん模試。「本番で大変なことになるのでは……」と不安です。どうしたらよいのかわからず、毎日怖くておかしくなりそうです。家庭でその不安を言葉には出していませんが、息子に何かしらの雰囲気は伝わっているかもしれません。

「中学受験は参加するにあたって覚悟がいる」と誰かの言葉にありました。私なりに覚悟したつもりですが、その覚悟を上回る覚悟が必要でした。甘かったです。今のこの状態が嫌で、終わりたい。本番を迎えるのが怖い。模試はどんな結果でも辛いんですね……。

相談者:本番まで100日切ったママ
お子さまの学年:小6

 


桜井さんの回答

本番まで100日切ったママさま、はじめまして。

上空を飛行するというのは怖いのです。特に中途半端な期間を残して上空飛行するのは、とても不安なものです。むしろギリギリで間に合った人の方が、気が楽でしょう。それが受験です。

駒場東邦という学校は堂々と超難関。あの学校の国語は設問次第でどう転ぶかわからない。そもそも多くの子が入りたい学校ですよね。

合格可能性を100%とするわけにいかないですから、仕方なく80%となっているケースもあれば、本当の80%の子もいます。仮に本当に合格可能性80%の子だとしても、普通に考えると安全ではないですよね。

安全率80%の飛行機に乗りますか? 怖いですよね。安全率80%の橋を渡る勇気はないでしょう。だからといって、「危機感を持って120%にして、風邪をひいても受かるくらいにしてこい!」と子どもに言ったところで、小学生に何が出来ますか?

中堅校なら可能だと思うのです。さすがに不合格にはならないだろうというレベルにたどり着くことは可能です。しかし、頂上付近の超難関・超人気校はそういうわけにはいかないのです。

どこまでいっても安全ラインがない。そこも含めての勝負だから、超難関と呼ばれるにふさわしい学校なのです。駒場東邦は文句なくそのレベルの学校です。そういった不安と対峙するメンタルが必要な学校を志望校にしているわけですから、今の状況では親がやや不利ですよね。

ドーンと行きましょうよ。


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桜井信一
この記事の著者
桜井信一 専門家・プロ

オンライン塾「下剋上受験塾」主宰。中卒の両親のもとで育ち、自らも中卒になる。 娘の下剋上のために一念発起して小5の勉強からやり直す。塾には行かず、父娘の二人三脚で偏差値を41から70に上げ、100%不可能とされた最難関中学「桜蔭学園」を目指した。その壮絶な受験記録を綴った『下剋上受験』はベストセラーに。 2017年1月には待望のドラマ化。学習講座「桜井算数教室」「国語読解記述講座」にはのべ2000人の親子が参加し人気を博した。2020年、オンラインの「下剋上受験塾」を立ち上げた。

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