中学受験ノウハウ 習慣づけ

【中学受験】本番で力を発揮しやすい「強いメンタル」のつくり方

2019年11月22日 石井知哉

中学受験の合否を分けるのは、学力だけではありません。学力がいかに高くても、入試本番で発揮できなければ合格に手が届かず涙を飲むことも。そこで、実力を発揮できない子にありがちな傾向を解説するとともに、「強いメンタル」のつくり方を紹介します。

「本番強さ」が重要なのはなぜ?

「学力100」のAさんと、「学力150」のBさんがいるとします。普通に考えれば、AさんよりBさんのほうが合格の可能性が高いですよね。では入試当日の実力の発揮度を加味して、以下のように考えてみましょう。

■「学力100」のAさんが実力を90%発揮→入試当日は「90」の力を発揮
■「学力150」のBさんが実力を50%発揮→入試当日は「75」の力を発揮

学力で劣るAさんのほうが、Bさんより合格を勝ち取る可能性が高くなります。Bさんは、塾の成績や模試の点数は高いのに合格が遠くなる。つまり「本番で力を発揮できないタイプ」ということです。「持っている力を出し切れるか」も重要なのです。

本番に強い子と弱い子の違いは、「集中力」にあり、そのカギを握る要素のひとつが「体力」です。そしてもう1つ、「メンタル」も重要な要素です。学力も体力もあるのに、なぜか本番で実力を発揮し切れない、そんな「本番に弱いメンタル」が存在します。

「本番に弱いメンタル」を持つ子の特徴

私が生徒を指導しているなかで、中学受験に限らず、受験全般において「この子は本番で力を発揮できないタイプだろうなあ」といった印象を受ける子には、次のような特徴があります。

【1】プレッシャーに弱い
【2】アクシデントが起きると激しく動揺する
【3】忘れ物や失くし物、遅刻が多い
【4】自分に“矢印”を向けられない

【1】プレッシャーに弱い 

「失敗したらどうしよう」と過敏になり、思い描いた悪いイメージが頭から離れず集中を欠いてしまうタイプです。「緊張すると頭が真っ白になる」という子がこれに当たります。真面目で優等生タイプの子にありがちです。

【2】アクシデントが起きると激しく動揺する

「出題傾向が例年と違う」「見たことのないような問題が出ている」といった想定外のことに「どうしよう!」と慌ててしまい、平常心を保てないタイプです。不測の事態に臨機応変に対処できない子がこれに当たります。日頃から問題が起きたときに、周囲に依存して解決してもらうタイプの子にありがちです。

【3】忘れ物や失くし物、遅刻が多い

あたり前のことを徹底できず、細かい部分で失点を重ねるタイプです。物の管理や時間の厳守など、自己管理面でルーズな子がこれに当たります。「いいじゃん少しくらい」が口癖の子にありがちです。

【4】自分に“矢印”を向けられない

物事がうまくいかない原因が自分にあることを受け止めないタイプです。「すべては自分次第」と腹をくくって根気良く挑めない子がこれに当たります。言い訳や、他人のせいにすることが多い子にありがちです。

本番で力を発揮できるメンタルを鍛えるには

「本番に弱いメンタル」を持つ子の特徴に当てはまる場合は、メンタル強化に取り組む必要があります。具体的な取り組みを紹介しましょう。

●模試は必ず受ける
→本番に近い試験の雰囲気のなかで、プレッシャーとアクシデントへの対応力をつける

●時間を計って問題を解く
→「時間内に正解を出す」という状況に自分を追い込み、プレッシャーに慣れていく

●ミスをゼロにするためのセルフチェックを習慣づける
→学校や塾の持ち物は子ども自身で2回チェックし、忘れ物・失くし物をなくす

●失敗とその原因の記録をつける
→失敗に向き合い、失敗を乗り越える経験を積み重ねることで、主体性と自信を育む

ちなみに、受験以上に厳しい競争の世界ともいわれるスポーツの世界では、メンタルトレーニングの重要性が注目されていて、そのためのトレーナーもいるほどです。部活動やクラブチームでスポーツに励みながら、受験でもよい結果を出す子がいることは、メンタル強化の大切さを物語っているともいえるでしょう。

本番で力を発揮するには、メンタルを強化することが欠かせません。そしてメンタルは、物事を成功に導くカギになることから、子どもが幸せな人生を歩むための大きなプラスにもなるものです。受験という勝負の世界は、メンタルを磨くための絶好の機会でもあるといえるでしょう。

※記事の内容は執筆時点のものです

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