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2020年入試問題を振り返る 生物・地学編|なるほどなっとく 中学受験理科

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学習範囲が広く、難しいイメージがある理科の中学入試問題。難関校に多くの子どもを合格させてきたカリスマ講師・小川眞士さんが、子どもの理科力を育むためのヒントを伝えます。

小川先生による2020年入試問題解説。今回は、生物・地学分野の問題の分析です。まとめとして、理科の問題全般を総括し、これからの入試に求められる力についても伝えていただきます。

【生物】環境問題に絡めた出題が多数。論理的思考を測る新しい問題も登場

植物に関しては、アサガオやアブラナなど教科書で取り上げられる植物のつくりや光合成などの働きについて、動物では昆虫のからだのつくりや育ち方など、基礎知識を問う問題が多くの学校で出題されました。これらの問題は毎年よく出題されているので、学校の教科書に載っていることをきちんと理解しておきましょう。

2020年入試の一番大きな特徴は、環境問題に絡めた出題が多く見られたことです。例えば、農薬に使われる化学物質のDDTが、食物連鎖の過程で草食動物や肉食動物の体内に蓄積していくデータを読み取らせる問題が出ました。他にも、

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小川眞士

小川眞士

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小川理科研究所(東京都豊島区)主宰。都内の中学校教諭を経て、四谷大塚進学教室理科講師に。開成や桜蔭の特別コースを約25年間担当、コース生28人全員が開成中学に合格した実績を持つ。教務主任や副室長も務めた。2009年4月に小川理科研究所を開設。主な著書に、『中学受験 理科のグラフ完全制覇』(ダイヤモンド社)、『これだけ理科』(森上教育研究所スキル研究会)、『カンペキ小学理科』(技術評論社)がある。

水溜 兼一(Playce)

  • この記事の著者

雑誌・新聞の編集・ライターを経て、現在は、通信教育企業のキュレーションサイトや大学案内のライティングなどを担当。