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「塾の理科」と「小学校の理科」の違いとは? 4年生の学習ポイント|なるほどなっとく 中学受験理科

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学習範囲が広く、難しいイメージがある理科の中学入試問題。難関校に多くの子どもを合格させてきたカリスマ講師・小川眞士さんが、子どもの理科力を育むためのヒントを伝えます。

この春、4年生になり、中学受験に向けて塾で学び始めたお子さんも多いと思います。そこで今回は、「塾の理科」と「小学校の理科」の違いを踏まえながら、4年生の理科の学習ポイントを紹介します。

覚えることばかりを子どもに求めない

中学受験を目指すお子さんを持つ保護者の方は、塾での学習が始まると、「覚えることが多くてどこまで勉強すればいいのかわからない」と悩むことが多いようです。しかし、覚えることばかりを意識する必要はありません。

塾では生物の名前などを覚えることから4年生の学習をスタートするケースがよく見られます。現段階でいろいろな計算を交えた理論的な問題を解かせようとしても、子どもは算数の授業で、このような問題を解くための計算式をまだ習っていません。また、月例テストなどで子どもの学力を測る場合、教えたことを覚えているかどうかが判断基準になります。すると理科の学習は必然的に、とにかく暗記してテストで点数を取らなければという「覚える学習」になりがちです。

入試問題を解くために覚えるべきことはあります。しかし、それらは基本的に小学校の教科書に載っていることです。

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小川眞士

小川眞士

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小川理科研究所(東京都豊島区)主宰。都内の中学校教諭を経て、四谷大塚進学教室理科講師に。開成や桜蔭の特別コースを約25年間担当、コース生28人全員が開成中学に合格した実績を持つ。教務主任や副室長も務めた。2009年4月に小川理科研究所を開設。主な著書に、『中学受験 理科のグラフ完全制覇』(ダイヤモンド社)、『これだけ理科』(森上教育研究所スキル研究会)、『カンペキ小学理科』(技術評論社)がある。

水溜 兼一(Playce)

  • この記事の著者

雑誌・新聞の編集・ライターを経て、現在は、通信教育企業のキュレーションサイトや大学案内のライティングなどを担当。