中学受験ノウハウ 通塾の悩み

塾への送迎時間を親子ふたりの「特別な時間」にするヒント

2020年5月20日 林聖子

中学受験をめざす娘と息子を塾へ送迎すること5年。多いときは週6日、車で送り迎えをしました。現在はオンライン学習に切り替えている塾も多いですが、教室授業が再開されたら参考にしていただきたい体験談を紹介します。

塾へ送っていくときには「やる気」を見極めた

私は、子供を塾へ送るときを「子供のやる気を確かめる時間」にしていました。子供が車のなかで勉強し始めたら、やる気があると判断し、そっと見守ることに。話しかけず、車酔いしないようにいつも以上に慎重に運転し、ラジオやCDのボリュームを下げ、静かに塾へ送り届けていました。

一方、子供の機嫌が悪そうなときには、学校の話題を持ちかけるようにしていました。わが子に限らず、小学生の機嫌が悪い場合の原因の多くは、「学校」か「塾」のどちらかにあると考えて良いと思います。多くの人に気を遣って過ごす時間が大半だからです。

「今日の給食は何だった?」「体育は何やった?」など、他愛もないけれど、うなずくか首を横に振るだけでなく、言葉を発して返答する必要のある質問をしました。

返答が投げやりだったり、声が暗かったり、無視したりする様子がうかがえれば「何かあったな」と判断するだけに留めました。ここで、「学校で何かいやなことがあったの?」というような直球の質問してしまうと、子供はかえってかたくなになり、子供自身にも負担を与えてしまうことを知っていたからです。

わが子であれば、何気ない質問の返答からでもふだんと様子が違うことに気づきます。そこで「これは何かあったな」と感じたら、学校の担任の先生に連絡していました。先生に様子を伝えても、すぐに問題が解決されるということはむずかしいかもしれません。それでも、先生にわが子に気をつけて見てもらえるだけで、親としては安心感がありました。

子供の機嫌が悪い原因が塾にあると思ったら、「今の席はどのあたり?」「今はどんなこと習ってるの?」など、やはり他愛ない質問をしました。学校のことを話すときと様子が違うと感じたら、塾の先生に相談しました。この経験から、日頃から塾の先生と気軽に話せる人間関係をつくっておくことも大事だと思いました。

塾からの帰りは、子供の機嫌次第で対応を変える

塾帰りの子供は基本的に「疲れている」と思って待機し、こちらからハイテンションで話しかけるようなことはしませんでした。機嫌が悪くても、自分から理由を口にしないのであれば、その様子を心に留めておき、翌日に様子をうかがうようにしていました。

ただし子供のほうから話しかけてきたら、きちんと受け止めました。子供は「家に帰って、パパや姉弟がいる前で話したくはない。今のうちにママに話してしまおう」と思っていることがあるかもしれないと考えたからです。場合によっては、停車してじっくり子供の話を聞きました。

逆に機嫌が良かったら、積極的に「今日のテストどうだった?」「ずばり自信はある?」など直球の質問を投げたり、志望校の話をしたりしました。テストの結果に言及して励ますことも、塾帰りの時間で良かったと思います。親が思ってもいなかった高い目標を子供が口にしてくれてうれしかったことも、今でも思い出します。

塾への送迎時間は、子供と話をする「特別な時間」

子供は、学校や塾の人間関係のなかで精一杯過ごしています。特にわが家の場合は姉弟がいるので、親子ふたりきりの送迎時間は、子供にとって「誰にも邪魔されない、ママとふたりきりの時間」「短いけれど、本音で話せる時間」だったのではないかなと思います。塾への送迎時間を、「特別な時間」として活用してみてはいかがでしょうか。

※記事の内容は執筆時点のものです

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