「成績が伸びない」「質問できない」塾に不満を感じたら|しあわせな中学受験にするために知っておきたいこと
中学受験では塾の影響力は大きいものです。だからこそ、いい結果に結びつけるためには、塾を上手に活用することが欠かせません。一方で、お母さまたちからは、「塾に通っているのに成績が伸びない」「質問できない」「面倒見がよくない」といった不満の声も耳にします。
なぜ不満? 心配事の原因を考える
そもそも不満がでるということは、お子さんの状態になんらかの心配があるのでしょう。その理由を十分に解析せず、ただ塾に文句を言っても始まりません。たとえば、「成績が上がらない!」理由もさまざまです。わからないところがあるのにそのままになっている、宿題が多すぎてこなせない。こうした学習に関する事柄だけでなく、睡眠不足などによる体調不良や集中力の低下、学校生活・友人関係で心配事があるなど、いろいろ考えられます。
特に今は、新型コロナウイルスの影響でどの子も多少なりストレスを抱えているはずです。体力も落ちているでしょう。ですから、これまで以上に子どもの様子をよく観察する必要があります。そのうえで、その課題を解決するパートナーとして、塾の先生に相談をするというスタンスが必要だと私は思います。
塾への対応を振り返る
今年は塾もかつて無い状況に試行錯誤ですから、「相談したけれど、あまり熱心に対応してもらえない」という場合があるでしょう。塾の対応に問題がある場合もありますが、いい結果を得るためには、こちらも対応を振り返ってみる必要があります。
塾によりますが、保護者対応は教室責任者が行なっているところが多く、直接自分の子どもを担当している先生と話せないことがあります。その場合、具体的なアドバイスをもらいにくいことがあります。となると、学習面の個別相談は、実際に子どもをみている先生にお願いしたくなりますが、時間講師も多く、質問したい時間に先生が不在だったりします。送迎の時に話そうとしても、授業の直前は先生も準備で忙しくじっくり対応できないこともあるあるです。
なので、質問や相談をする時には、時間に余裕をもって面談の予約をし、事前に質問事項を簡潔にまとめて伝えておくといった配慮が大切です。基本的なことなので、「今さら」と思われる方もいらっしゃるでしょう。しかし、余裕がなくなるとついついおざなりになりがちです。
塾はパートナー。子ども・塾・親で信頼の三角関係を
塾は幸せな中学受験をするためのパートナーです。上下の関係ではなく、子ども・親・塾がトライアングルの信頼関係で結ばれることが欠かせません。そのためには、相手に対するリスペクトが大切です。「塾に入れたから大丈夫」と高をくくったり、「お金を払っているのだから、成績を上げてくれて当然」と要求したりするのではなく、「子どものことを見てくださってありがとう」という感謝の気持ちを持って接することです。こちらがそういう気持ちでいれば、自ずとそれが相手に伝わります。
信頼関係を結ぶ一歩が送り迎えの折の挨拶と「いつもお世話になっています」という一言です。そして、今日は少し話せそうと思ったら「○○の母ですが、最近塾での様子はどうですか」と付け加えてみるといいでしょう。親には見せない子どもの様子を知ることもできます。先生も人間ですから、いい関係が結べれば、目をかけてくれるようになります。
わが家の中学受験の際もそうでしたが、塾の先生と子どもたちは、特別な信頼関係で結ばれていることが多いです。だからこそ、子どもの成績が上がらないからと、すぐに先生のせいにしたり、文句をいうのではなく、どうすればいいかを一緒に考えてもらえるパートナーとして、親も先生といい関係を築きましょう。信頼できる先生がいて、気楽に家庭での様子を話したり、塾での様子を聞けたりすると、親も受験生活を安心して送ることができます。
これまでの記事はこちら『しあわせな中学受験にするために知っておきたいこと』
※記事の内容は執筆時点のものです
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