中学受験ノウハウ 通塾の悩み

塾の保護者面談の目的と、賢く活用するための3つのポイント

2020年12月08日 石井知哉

ほとんどの塾では、保護者面談を定期的におこなっています。「なんとなく面談に臨んでいる」といった方も多いかもしれませんが、面談の場をうまく使えると、親子にとって大きくプラスに働くことはあまり知られていません。保護者面談の目的とともに、賢く活用するポイントをお伝えします。

保護者面談の目的

塾でおこなう保護者面談には、主に以下の目的があります。

・情報を共有するため
・悩みを解決するため
・戦略を立てるため

情報を共有するため

子供の成績を伸ばすためには、家庭と塾の協力が不可欠です。お互いが子供の現状を正しく知っておく必要がありますが、子供が塾でどう過ごしているか親は見ることができません。一方で、塾側も子供が家でどう過ごしているかわからないため、家庭と塾、それぞれが子供の様子について共有することが保護者面談の第一の目的です。

共有内容については、以下を参考にしてみてください。

保護者面談の共有事項

■親 → 塾
子供が家でどう過ごしているか、塾の授業について家でどう話しているのか伝えましょう(家庭学習や宿題の取り組み方、自由時間の過ごし方なども)

■塾 → 親
子供が塾でどう過ごしているか共有があり、改善点や、家庭でしてほしいことが伝えられる場合もあります(授業中の姿勢や課題への取り組み方、今後の指導方針や授業計画、講習の案内なども)

悩みを解決するため

親も子も、受験に向けて不安を抱えています。塾としても第一志望合格に向け、親子の不安をできる限り解消したいと考えているため、家庭からの「相談の場」として保護者面談を用意しています。

受験勉強を進めると、家庭学習の内容や取り組み方、志望校をどうするか、「子供が親の言うことを聞かない」といった悩みや不安が出てくるものです。こうした悩みを親だけで抱え込むのではなく、保護者面談のなかで相談することで解決のヒントが手に入ることもあります。

戦略を立てるため

保護者面談には、受験の戦略を立てる場としての役割もあります。受験校や受験日程、どの形式の入試を受けるかなど、入試本番までにはさまざまな決定を下す場面が訪れます。そして合格を勝ち取るためには戦略が必要です。特に現在の中学受験は多様化しているため、最新の情報を大量に持っている塾は心強い味方といえるでしょう。家庭の希望と、塾の情報力をもとに、子供に合った戦略を立てていく場としても保護者面談を活用してみてください。

保護者面談はこう活用しよう

親としては、どのように面談を活用すればよいのでしょうか? 私がおすすめしたいのは次の3点です。

・話したい内容を整理しておく
・塾の提案に何となくでOKしない
・面談の内容は子供に伝える

話したい内容を整理しておく

保護者面談の時間は、一般的に30〜60分と限られています。面談後になって「話し忘れた!」ということがないように、話したいことや聞きたいことは面談前にまとめ、メモしておくと良いでしょう。なお、面談を予約する際に「受験校の相談をしたい」と伝えておくと、塾としては学校情報などの資料を事前に用意できるのでスムーズに面談が進みます。

塾の提案に何となくでOKしない

保護者面談では、塾から提案を受けることもあります。たとえば夏期講習や冬期講習、日曜特訓などの「オプション授業」を受けるように勧められることもあるでしょう。

こうした提案を受けたときに大切なのは、受講の目的をしっかりと考えることです。受ける目的を決めないまま何となく受講を決めると、「親がやれと言ったから」といった態度で、子供が受け身のまま講習に臨んでしまう可能性があります。一方で、受けるメリットなどを踏まえ、子供と相談しつつ受講を決めれば、子供も納得したうえで勉強に取り組めるので講習の効果も上がりやすくなります。

面談の内容は子供に伝える

面談後は、話した内容や、塾からもらったアドバイスを子供に伝えてあげましょう。子供は、保護者面談の内容を気になっているものです。「先生と何を話したんだろう?」「叱られるかな……」と不安を抱えています。親子で足並みをそろえるためにも、面談で話した内容を子供とシェアすることがおすすめです。

特に、塾の先生からほめられたことがあれば子供にしっかりと伝え、親御さんからもほめてあげましょう。先生がほめていたことを知ると子供も嬉しくなりますし、自信がつきます。いわゆる「自己肯定感」が高まるのは、このようなときです。自己肯定感が高まっている状態だと、子供にとって耳の痛い改善点を伝えたとしても前向きな気持ちで取り組んでくれますよ。

有意義な「作戦会議」の場にしよう

中学受験の主役は、子供です。しかし周囲のサポート次第で、子供の成長度合いは変わってきます。スポーツに例えると、子供は「選手」、親は子供をマネジメントする「監督」、塾は技術面の向上を目指して指導する「コーチ」といえるでしょう。その意味で保護者面談は、合格という目標に向けて監督とコーチがおこなう「作戦会議」といえます。保護者面談を有意義な場とできるように、お伝えしたポイントを意識しつつ臨んでみてください。

※記事の内容は執筆時点のものです

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