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小学校でも導入が進められている反転授業とは? メリット・デメリットを知ろう! (1ページ目)


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大学や高等学校などで用いられており、近年は小学校でも導入されるなど大きく注目されている「反転授業」。「家で学んだ内容を授業で再確認する」という、従来とは正反対のスタイルの学習法ですが、これにはどういったメリットやデメリットがあるのかご存じでしょうか?

反転授業ってどんなもの?

反転授業は「授業外で学んだ内容を授業で再確認する」という学習法です。授業外での学習にはタブレットなどの端末を利用し、自宅などで動画や教材を見て予習をし、授業では学んだ知識の確認や、その学習内容に対する「問題解決学習」をおこないます。

日本よりも海外で導入が進んでいる学習法

北海道大学情報基盤センターの重田勝介氏の論文『反転授業 ICTによる教育改革の進展』によると、反転授業は、2010年ごろから欧米で注目されるようになりました。反転授業の導入はアメリカの学校や大学が先行しており、サンノゼ州立大学で反転授業を導入したある講義で、従来50%であった学生の修了率を90%に上昇させる効果が示されているそうです。

日本の小学校での導入例

日本でも、2014年5月に佐賀県武雄市が市内の小学校でタブレットを利用した反転授業を導入しました。このケースでは、学校で翌日の授業の予習教材をタブレットにダウンロード。タブレットを家に持ち帰り、予習教材を使って基礎学習や小テストをおこないます。翌日の授業では、予習した学習内容をクラスで共有し、学習内容についての疑問点などを協働学習で解決します。
武雄市のこの試みについては東洋大の研究プロジェクトが検証がおこなっており、反転授業を行なったグループのほうが反転授業を行なっていない対照グループにくらべて「授業の理解度が高い傾向がみられた」と報告しています。ただしその差はそれほど大きいものではなく、報告でも「統計上の有意差が示されたわけではない」という留保がされています。

反転授業のメリットは?

武雄市での反転授業の導入の検証結果では、反転授業によって学習理解度が向上する可能性が示唆されたということでしたが、反転授業のメリットはほかにもあります。

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