中学受験ノウハウ 習慣づけ

【習い事】スイミングとピアノがわが家にとって最適だった理由

2021年6月11日 浅野桃

「子供にどんな習い事をさせようかな」と悩んでいませんか? 習い事といっても色々あって、親としては習い事選びだけでも一苦労ですよね。私は息子にスイミングとピアノを習わせていましたが、多少なりともその経験が活きたのか、息子は東京大学に合格。そのときは特に意識していませんでしたが、振り返ってみると「『受験に必要な力』はこのふたつの習い事で身につけたのかもしれないな」と思っています。

スイミング

息子は、とにかく元気な赤ちゃんでした。私の手に負えず、「なんとか疲れて寝てくれないかな……」といった思いから、1歳前後の時期に親子スイミングに通うことに。いま振り返ると、スイミングでは次のようなことを学んでくれた気がします。

スイミングで学んだこと

  • ひとりで困難に立ち向かうこと
  • 競うことと認めること

ひとりで困難に立ち向かうこと

3歳になるときに親子スイミングは卒業し、子供だけで泳ぐようになりました。はじめのうちはスクールまで私も一緒に行き、蒸し暑い更衣室で着替えさせてプールサイドへ送り出していましたが、やがて2階の観覧席から見守っていた日々も終わり、小学生になってからはスクールバスに乗ってひとりで通うことになりました。

小学1年生のある日。息子は履いていったズボンではなく、スイミングスクールで借りたズボンを履いて帰ってきました。「ズボンがなくなった」と話す息子に、私は「たくさんの子が着替えているんだから、自分の荷物はちゃんと自分のカバンにしまわないとわからなくなってしまうよ!」とたしなめましたが、そのときの言葉を振り返ると後悔も大きくて。「今日も元気に帰ってきたんだから、それ以上望むことはあるの?」といったことを考えると、息子の非ばかりを見ていた私はまだまだ半人前だったのかもしれません。

ズボンをなくしたのは、たしかに気をつけること。でも一方で、「ズボンがない」というアクシデントにひとりで立ち向った息子。そして、おそらくフロントでズボンを借り、いつも通りバスで帰って来た息子。こうした成長している部分も一緒に褒めるべきだったのではないかと反省したんですね。それと同時に、スイミングという習い事を経て「ひとりで困難に立ち向かう」という経験を息子が積んでくれたことに、親として喜びを覚えたことも思い出します。

競うことと認めること

スイミングでは、進級テストが月に1度ありました。「今月は進級できるかな」と期待していても不合格になることもありましたが、こうしたテストを通して「がんばってもダメなこともある」という経験は積めたのかなと思います。「今月こそ進級目指してがんばってくる! 」と元気よく家を飛び出す姿を見つめつつ、息子のなかに「競う気持ち」が芽生えている様子も感じ取れました。

ちなみに実際に級が上がり、ほかの子と泳ぐ速さを競うタイムトライアルをするようになると「〇〇君より速く泳ぐぞ! 」「平泳ぎは僕のほうが速いけど、背泳ぎは〇〇君に絶対かなわない」と息子は楽しそうでした。特に「ほかの人を認めるようになった」といった点は大きな成長。そして、こうした「競う気持ち」と、「相手を認める気持ち」は、この先の受験にも多少なりとも活きたのかな、と思っています。

ピアノ

6歳のとき、息子はピアノを始めました。親としてはいざ習わせてみたのは良いものの、「なんてところに足をつっこんでしまったんだろう……」とはじめは後悔。スイミングと違って、家で練習しないといけなかったからです。それでも息子がピアノの前に座るときはなんとか私も横につき、練習を続けました。いま振り返ると、息子の頑張りを隣でサポートするこのスタイルは、中学受験の勉強をサポートするスタイルに直結するものだったかもしれません。

さらに、次のような点を学べたことも良かったかなと思います。

ピアノで学んだこと

  • 努力の先に達成感があること
  • 本番力

努力の先に達成感があること

ピアノを練習する様子を見ていて思ったことは、レッスン日に新しくもらった曲が昨日より今日、今日より明日と、少しずつですが確実に弾けるようになっていくということ。「なんだか昨日より弾きやすくなってる! 」「そうだね。上手くなってるよ」といった会話を何度もしました。面倒くさく感じることでも、努力を続けると上達がしっかりと目に見えてくる。こうした経験を新しい曲を練習するたびに積めたのは、ピアノを習った一番の“収穫”かもしれません。

本番力

息子が大学受験を終えたいま、ピアノをやっていて良かったと思ったことがもうひとつあります。それは「本番力」が磨かれたことです。発表会に向け、実力より難しい曲を稽古する。そして、当日の発表に臨む ――。練習してきたことを「ここぞ」というときに発揮する力は、おそらく受験にも通じるものがあるはずです。小さいときから緊張する場面に立ち、たった一回の演奏に練習してきた全てをぶつける経験は、わが家の場合にはおそらく受験に役立ったのではないかと思います。

一生懸命取り組む大切さを学べる

中学受験をするとなると、習い事にしっかりと時間を使うことができるのは5年生くらいまでかもしれません。私たち親子も中学受験を目指したので、習い事に取り組んだのは限られた時間になりましたが、そのなかでも目の前のことに「一生懸命取り組む大切さ」を学べたのは本当に良かったことでした。ちなみに息子は関西上位の男子校に進学できましたが、ピアノがかなり上手い子が同級生に多かったことに驚いたとか。「ピアノが受験に役立つ」というのは一般に言われることではありますが、もしかしたらあながちウソではないのかもしれませんね。

※記事の内容は執筆時点のものです

この記事の著者

元・国立大学国際関係学部職員。イギリスへの留学経験有り。現在は大学生の息子と中学生の娘をもつ2児の母。息子は関西トップクラスの中高一貫校から現役で東京大学に進学できたものの、わたし自身はいわゆる「教育ママ」ではなく、子育てそのものを楽しんできた。現在も勉強面より、子供が心も身体も元気に育つことを目指し、日々の食事作りやお弁当、おやつ作りに精を出す。近年は「PTA本部役員」としてPTA改革にも取り組む。