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【後編】小川先生!「考える」ってどういうことですか? |なるほどなっとく 中学受験理科

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学習範囲が広く、難しいイメージがある理科の中学入試問題。難関校に多くの子どもを合格させてきたカリスマ講師・小川眞士さんが、子どもの理科力を育むためのヒントを伝えます。

子どもの「考える」姿勢を育むために、家庭でどんなことができるのか? 前回に続き、「考える」ということについて、小川先生にお話を伺います。

身の回りの不思議と親子の会話

──前回は、いろいろな考え方や価値観に触れることの大切さや、無駄や遊びが「考える」ことに役立つお話を伺いました。考えるということは、物事をいろいろな角度から見つめるということでもあると思うのですが、多角的な視点を身に付けるにはどうしたらいいでしょうか?

なんでもすぐに結論や答えを求めず、ときには正解か不正解かよりも、考えるプロセスを大事にした方がいいですね。子どもと身の回りのことについてなぜだろうと考えてみる時間は必要です。たとえば、地球は自転していますが、自転していることを証明するにはどうしたらいいか? 動いている電車の中でジャンプすると、同じ場所に着地するのはなぜか? どちらも難しい問いで答えがなかなか浮かばないかもしれませんが、考えてみる価値は大いにあります。理科の発明の歴史は、「なぜだろう?」ということが出発点になっているものも多いです。

──考えられる子は、そのような話を家庭でしていますか?

科学の歴史を題材にしているかどうかはわかりません。しかし日常的に親子で「なぜだろう?」と考える機会があるのではないでしょうか? 子どもの好奇心を大切にしているというか……。

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小川眞士

小川眞士

  • 専門家・プロ

小川理科研究所(東京都豊島区)主宰。都内の中学校教諭を経て、四谷大塚進学教室理科講師に。開成や桜蔭の特別コースを約25年間担当、コース生28人全員が開成中学に合格した実績を持つ。教務主任や副室長も務めた。2009年4月に小川理科研究所を開設。主な著書に、『中学受験 理科のグラフ完全制覇』(ダイヤモンド社)、『これだけ理科』(森上教育研究所スキル研究会)、『カンペキ小学理科』(技術評論社)がある。

水溜 兼一(Playce)

  • この記事の著者

雑誌・新聞の編集・ライターを経て、現在は、通信教育企業のキュレーションサイトや大学案内のライティングなどを担当。