拡大図と縮図で大切な「縮尺」とは何か? 地図の問題は相似の考え方で解ける
中学受験算数でとても大切な「相似」は、学校の算数では6年で「拡大図と縮図」として学びます。入試では、典型的な相似の問題ではなく、地図を題材とした拡大図と縮図の問題が出ることもあります。中学受験算数と学校の算数をしっかり結び付けて理解しましょう。
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拡大図と縮図で大切な「縮尺」
拡大図と縮図では、相似比は「縮尺」と呼ばれます。中学受験塾では相似を教えるときに縮尺も一緒に教えるので、受験生は5年で縮尺に触れるはずです。
縮尺とは何か?
実物を小さくして地図などに表すとき、実物の長さをどれほど短くしたかを表すのが縮尺です。対義語の「現尺」は、実物と同じ長さを図に表すときに使います。
縮尺は実物の長さに対する図での長さの割合なので、「\(\frac{図での長さ}{実物の長さ}\)」で表します。たとえば、縮尺が\(\frac{1}{10000}\)の地図では、100m(10000cm)の道路が1cmの長さで描かれます。また、\(\frac{1}{10000}\)は1:10000という比で表されることもありますが、分数も比も同じ縮尺なので混乱しないようにしましょう。
縮尺と距離・面積
縮尺と距離・面積の関係を次の【問1】で考えてみましょう。
【問1】縮尺\(\frac{1}{50000}\)の地図があります。
(1) この地図上で6cmの距離は、実際には何kmですか。
(2) 2.5kmの距離は、この地図上では何cmですか。
(3) この地図上で10cm\(^2\)の面積は、実際には何km2ですか。
(1)は、6cm×50000=300000cm=3kmです。
(2)は、2.5km=250000cmなので、250000cm÷50000=5cmです。
50000をかけるのか割るのか混乱することもあるかもしれません。「縮尺をかけるのは拡大したいときで、割るのは縮小したいとき」と覚えておけば混乱を防げます。
しかし、(3)も(1)と同じように考えて、10cm\(^2\)×50000=500000cm\(^2\)とすると間違いです。
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