学習 国語

送り仮名の付け方にはルールがある! 漢字の書き取りや記述問題で減点されないコツ

2023年11月06日 みみずく

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中学受験の国語では、送り仮名を付けなければならない漢字の書き取り問題が出ることがあります。また、国語に限らず、記述問題では、送り仮名を間違うと字数の過不足が生じるだけでなく、減点されかねません。しかし、大人になると送り仮名にうるさくいわれるようなこともなくなり、保護者の方も何が正しいのか、よくわからなくなっている……なんてことはないでしょうか。そんなときは、子どもに迷いが伝染する前に、政府が定めた送り仮名のルールを確認し、迷いを晴らしておくことをおすすめします。今回はそんな送り仮名について、は改めてルールを確認していきます。

送り仮名の付け方にはルールがある

送り仮名の付け方は、政府によって定められています。具体的には、文化庁(文部科学省の外局)が語例付きで公開している「送り仮名の付け方が、法令・公用文書・新聞などで漢字を表記する場合のルールです。

「送り仮名の付け方」は「単独の語」「複合の語」「付表の語」に分類され、さらに「単独の語」は「活用のある語」と「活用のない語」に分類されます。「通則1~7」と「付表の語」の構成です。

中学受験生は、このルールに従って送り仮名を付けるようにします。

送り仮名の付け方の原則を理解する

送り仮名の付け方を知るため、通則1~7と付表の語をそれぞれ確認しましょう。

単独の語(活用のある語)

単独の語とは「漢字の音又は訓を単独に用いて、漢字一字で書き表す語」です。例としては「言う」「白い」などがあります。単独の語の中でも、通則1・2は「活用のある語」に関するルールです。

活用とは、後ろに続く言葉や文中での働きによって形が変わることです。例えば、「言う」は、「ない」の前では「言わない」に、「て」の前では「言って」になります。

活用のある語は、形が変わらない語幹と、形が変わる活用語から成ります。「言う」の場合、形が変わらない「言(い)」は語幹で、形が変わる「う」は活用語尾です。

活用のある語のうち、送り仮名を考えなければならないのは次の3語です。これらをまとめて用言といいます。

  • 動詞…ウ段音で終わる語(言、食べ、書、など)
  • 形容詞…「い」で終わる語(白、大き、美し、など)
  • 形容動詞…「だ」「です」で終わる語(静か(です)、きれい(です)、安全(です)、など)

通則1には「活用のある語は、活用語尾を送る。」と書かれています。「書」「荒」「主」などの送り仮名は全て活用語尾です。ただし、次の3つの例外があります。

  1. 語幹が「し」で終わる形容詞(著い、惜い、珍い、など)
  2. 活用語尾の前に「か」、「やか」、「らか」を含む形容動詞(静だ、穏やかだ、明らかだ、など)
  3. その他(味う、危い、同だ、など)

通則2には「活用語尾以外の部分に他の語を含む語は、含まれている語の送り仮名の付け方によって送る。」と書かれています。たとえば、「動く」がもとになった「動かす」の送り仮名は、「動く」の活用語尾「か」を含みます。

単独の語(活用のない語)

通則3・4は、人・物・事の名前を表す名詞の送り仮名に関するルールです。

通則3には「名詞は、送り仮名を付けない。」と書かれています。ただし、「後」「全」「一」などの例外は個別に覚えましょう。

通則4は、活用のある語がもとになった名詞のルールです。「動き(動く)」「答え(答える)」「正しさ(正しい)」「重み(重い)」〈( )の語は、名詞のもとになった語〉など、送り仮名が必要な名詞がまとめられています。

通則5には「副詞・連体詞・接続詞は、最後の音節を送る。」と書かれています。「必ず」「再び」「最も」など、最後の音を送り仮名にするのがルールです。「例えば」「少なくとも」「必ずしも」などの例外は個別に覚えましょう。

複合の語

複合の語とは「漢字の訓と訓、音と訓などを複合させ、漢字二字以上を用いて書き表す語」です。例としては「打ち合わせる(打つ+合わせる)」「心細い(心+細い)」「落ち葉(落ちる+葉)」などがあります。

通則6は、複合の語の送り仮名は、もとになった語の送り仮名の付け方でよいことを示しています。たとえば、「落ち葉」は、動詞「落ちる」の形が変わった「落ち」と、名詞の「葉」からできています。そのため、「落ち」の活用語尾「ち」だけが「落ち葉」の送り仮名です。

通則7では、送り仮名を付けない複合の語がまとめられています。中学受験生は「歩合」「両替」「割引」などを覚えておくとよいでしょう。また、工芸品の名に用いられた「織」「染」「塗」などにも送り仮名を付けません。「西陣織」「輪島塗」などは社会で出てくるので要注意です。

付表の語

付表の語については、「手伝う(てつだう)」「最寄り(もより)」「時雨(しぐれ)」「築山(つきやま)」「名残(なごり)」「迷子(まいご)」「行方(ゆくえ)」を、読み方と一緒に覚えておけば十分でしょう。他は小学校で習わない漢字です。

送り仮名の付け方で合否が決まる?

記述問題で送り仮名を間違ったからといって、大きく減点されることはないでしょう。しかし、実際の入試では、合格最低点付近に多数の受験生がひしめき、1点の差で合格と不合格が分かれます。本番で不本意な結果にならないためにも、「細かいことは気にしない」と考えるのではなく、日ごろから送り仮名を意識することが大切です。

※記事の内容は執筆時点のものです

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