計算の工夫の基礎力-計算量を減らしてミスを防ごう!|中学受験算数の基礎力を伸ばす#15
こんにちは。ドリるゼミ講師のさちです。
今回は「計算の工夫の基礎力」というテーマでお届けします。
お子さまは「計算の工夫」は得意ですか?
計算を工夫すると計算量が減り、ミスの発生確率も下がります。
計算があまり得意ではない・計算ミスが多い子こそ、計算の工夫を習得するメリットは大きいです!
この記事では、以下の3つのポイントに分けて計算の工夫をお伝えしていきますね。
1. 共通の数字でまとめよう
2. 順序を変えよう
3. 10,100,1000を作ろう
1. 共通の数字でまとめよう
1つめの工夫は「共通の数字でまとめる」です!
以下の問題をもとに考えてみましょう。
下の図は2点P・Qを中心とする円を組み合わせた図形です。色のついた部分の面積を求めなさい。
ただし円周率は3.14とします。
斜線部分の面積は
(大きい円の面積)-(小さい円の面積)
で求められるので、式は
4×4×3.14-2×2×3.14
となります。
この式を
- そのまま計算する
- 共通の数字でまとめる
の2パターンで計算してみましょう。
<そのまま計算する>
4×4×3.14-2×2×3.14
=50.24-12.56
=37.68
<共通の数字でまとめる>
4×4×3.14-2×2×3.14
=(16-4)×3.14
=12×3.14
=37.68
いかがでしょうか?
共通の数字でまとめると、面倒な3.14のかけ算が1回で済みましたね!
人間は機械ではないので、どんなに気を付けても計算ミスはゼロにはなりません。
計算の回数そのものを減らすことで、ミスの発生確率を減らすことを意識しましょう!
練習問題を用意しましたので、ぜひやってみてください!
(1) 23 × 42 + 42 × 77
(2) 193 ÷ 26 – 63 ÷ 26
(3) 48 × 21 + 42 × 76
(4) 1.35 × 7.5 + 0.135 × 25
解答・解説は以下の通りです。
2. 順序を変えよう
2つめの工夫は「順序を変える」です。
以下の問題をもとに考えてみましょう。
28 × 9 ÷ 4
まずは28×9ですが、計算が大変ですよね。
そこで、次のような工夫をしてみましょう。
×9と÷4を入れ替えることで、計算が楽になりましたね。
×9と÷4を入れ替えても大丈夫なのは、わり算は逆数のかけ算に直すことができるからです
それでは練習問題です!
「順序を変える」を利用して、以下の問題を解いてみてください。
(1) 15 × 7 ÷ 5
(2) 42 ÷ 19 × 38÷ 21
(3) 333 + 444 + 56 + 67
解答・解説は以下の通りです。
3.10,100,1000を作ろう
最後の工夫は「10,100,1000を作る」です!
まずは以下の計算をやってみましょう。
35 × 18
筆算でやろうとした子、ちょっと待った!
5×2=10を利用して計算すると、以下のようになります。
35 × 18 = 35 × 2 × 9 = 70 × 9 = 630
10の倍数を作ることで、計算がより簡単になりましたね。
また、
- 25×4=100
- 125×8=1000
なども計算を楽にするのに使えます。
これらを踏まえて、練習問題を解いてみましょう!
(1) 15 × 24
(2) 36 × 25
(3) 125 × 808
答えはこちらです。
まとめ
- 共通の数字でまとめよう
- 順序を変えよう
- 10,100,1000を作ろう
の3つの工夫を紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
慣れないうちは「普通に計算する方が速いのに…」と思うこともあるかもしれませんが、使い慣れればお子さまにとって大きな武器&一生の財産になります。
やり方や仕組みが理解できたら、あとは練習あるのみ。
実際に使ってみることで、自分のものにしていきましょう!
※記事の内容は執筆時点のものです
とじる
お気に入り機能は
会員の方のみご利用できます
会員登録のうえログインすると
お気に入り保存できるようになります。
お気に入りのコンテンツは、
マイページから確認できます