小数の計算の基礎力 ‐ ポイントはできるだけ筆算をしないこと!|中学受験算数の基礎力を伸ばす#14
こんにちは。ドリるゼミ講師のさちです。
今回は「小数の計算の基礎力」を使いこなす!というテーマでお届けします。
算数のいろいろな単元で登場する小数の計算、得意ですか?
小数の計算を素早く&正確に行うコツは「できるだけ筆算をしない」ことです。
この記事では、以下の3つのポイントに分けて小数の計算の工夫をお伝えしていきますね。
- 必須!小数と分数の変換
- 小数のまま計算?分数に変える?
- ÷小数の工夫
1.必須!小数と分数の変換
最初にマスターしたいのが小数と分数の変換です。
以下の問題を、時間を測ってお子様にやってみてもらってください。
次の小数を分数に直しましょう。
(1) 0.75
(2) 1.2
(3) 0.375
(4) 0.4
(5) 0.35
答えはこちらです。
(1) 3/4
(2) 1と1/5
(3) 3/8
(4) 2/5
(5) 7/20
いかがだったでしょうか?
15秒を超えているなら伸びしろがあります!
初めは
- 0.75=75/100=3/4
- 0.375=375/1000=3/8
のように、いったん「100分の・1000分の」に直して計算してもOKです!
下の画像のやり方を参考に練習すると、
- 0.75は3/4!
- 0.375は3/8!
のように、小数を見た瞬間に分数が思い浮かぶ状態になってきますよ。
2.小数のまま計算?分数に変える?
次のテーマは小数のまま計算?分数に変える?です。
小数を含む計算は、
- 小数のまま計算する
- 分数に変えてから計算する
の2パターンがありますが、その時々によってベストな方法は異なります。
その見極めができているか、以下の問題で確認してみましょう!
(1) 2.4×0.125
(2) 4.5×2/5
(3) 1/2+1.75
(4) 3.6×0.5
答えはこちらです。
(1) 0.3(0.125を1/8に変える)
(2) 1.8(そのまま計算する)
(3) 2.25(1/2を0.5に変える。小数はそのまま)
(4) 1.8(0.5を1/2に変える)
解く過程は以下の通りです。
(2) 4.5×2/5 のような小数と分数が混ざったかけ算では
「小数を分数に変える!」
と覚えている子も多いですが、分母と小数をそのまま約分すると早いです。
計算くらぶ※でみなさんの計算跡を見ていると、
- 小数のまま計算する
- 分数に変えてから計算する
の使い分けができていない子が多いと感じます。
(※中学受験の計算に特化したコミュニティー。講師が皆様の計算跡を添削しております)
「この問題はどちらで計算するのが速いかな?」という視点を持って、計算問題に取り組めるといいですね。
3.÷小数の工夫
最後は÷小数の計算の工夫です!
以下の問題を、時間を測ってお子様にやってみてもらってください。
(1) 1.8÷0.6
(2) 0.5÷1.5
(3) 100÷0.01
(4) 5÷0.125
答えはこちらです。
(1) 1.8÷0.6=18÷6=3
(2) 0.5÷1.5=5÷15=5/15=1/3
(3) 100÷0.01=100÷1/100=100×100=10000
(4) 5÷0.125=5÷1/8=5×8=40
いかがでしたか?
10秒を超えているなら伸びしろがあります!
上の解説では
- ÷0.01→÷1/100→×100
- ÷0.125→÷1/8→×8
としていますが
- ÷0.01→×100
- ÷0.125→×8
と瞬時に変換できると計算スピードがアップします。
まとめ
この記事では
- 小数と分数の変換
- 小数のまま計算?分数に変える?
- ÷小数の工夫
の3つのポイントをお伝えしました。
「計算問題=機械的にこなすもの」という認識を持っている方が多いかもしれませんが、実は工夫の余地がある奥が深い分野です。
紹介した解き方が唯一の正解ではありません。
色々な解き方を試して・比べて、楽しみながら小数の計算の工夫をマスターしていきましょう!
※記事の内容は執筆時点のものです
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