【受験のイライラ解消法・子供編】子供のSOSのもとを探して、原因を取り除くのが早道!
まだ幼い小学生にとって、中学受験は大きなチャレンジ。勉強が嫌になってイライラしたり、集中できなくなったりすることもあるでしょう。そんな時、親はどう対処すればいいのでしょうか。キャリアアドバイザーとして多くの親子と面談を重ね、自身も娘と二人三脚で中学受験を乗り越えた花時弥生さんが、その体験をもとに本音でお答えします。
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子供が発するサインに気づかないと後々大変。早めに対応を
中学受験は子供にとってハードな長丁場です。時には勉強疲れからメンタルが不安定になる子や、お腹が痛くなるなど身体症状が出る子もいます。子供は自分がSOSを発信していると気づかないことも多いもの。親が注意深く状態を観察し、問題を見つけたら原因を取り除いてあげなければいけません。
睡眠不足とオーバーワークを考えて
中学受験生が不安定になったり、イライラしたりする原因としてまず考えられるのは睡眠不足です。小学生は成長期なので少なくとも7〜8時間以上の睡眠は必要。毎日のように夜遅くまで勉強をしている子は少なくありませんが、睡眠不足で机に向かっても効率は下がるだけです。ここは親が管理して「〇時には床に入る」という習慣づけをし、十分な睡眠時間を確保しましょう。
もうひとつ、考えられるのはオーバーワークです。1日にこなす宿題や課題の量が増えてくると、やはりどこかで限界が来るのです。日々の予定はこなせていても、子供の情緒不安定が続くようであれば、一旦学習計画を見直して負担を軽くすることも必要です。
SOSは身体症状に出ることもある
私も、子供にオーバーワークをさせた経験があります。それはチック症(まばたきや首振りなど癖のように見える行為が現れる疾患)として出てしまいました。通っていた塾は能力別でのクラス編成だったため、当時の学年よりもレベルの高い学習に取り組んでいました。一見問題なく授業に出ていましたが、本人の負担は重かったようです。子供は毎日の勉強量だけでなく、質が高すぎることでもオーバーワークになります。そう気づいて塾のクラスを落としたら、すぐに症状はよくなりました。
子供のSOSは態度や言葉だけでなく、さまざまな身体症状に現れることもあります。親はその状態をよく受け止めて対処してあげましょう。子供のサインを見逃して「気持ちの問題よ」などと叱咤してしまったりすると、後々の親子関係に影響しかねませんので要注意です。
休憩させたり遊びに行ったり。割り切ってリフレッシュさせることも大事
大人でも仕事が多いと「ああ疲れた〜」「嫌になった」と愚痴を言いたくなりますよね。長時間集中力を保つのが難しい子供にとってはなおのこと。子供がイライラしていたら、上手く切り替えさせるのも親の役目です。
5分でも10分でも休憩時間を取る
そもそも人が物事に連続して集中できるのはせいぜい15分程度と言われているそうです。子供がどうしても勉強に集中できない時は、5分でも10分でもいいのでさっと休憩させてしまいましょう。そんな状態で勉強を続けさせても、何の効果もないからです。休憩時間すら惜しくて「うちの子は怠けたいだけよ」と言う親御さんもいますが、効率の悪い10分はサッと諦めて、リフレッシュにあてた方が有益だと思います。
半日でも全部忘れて遊ぶ時間をつくる
子供が集中できない日が長く続くようなら、スケジュールを変更してでも完全OFFの日をつくりましょう。受験が近い場合でも、家族でおでかけを楽しむ日があっていいと思います。1日が無理なら「土曜日の午後」「日曜日の午前」など、半日でもかまいません。それで子供がリフレッシュしてまた頑張れるなら、多少予定が遅れてもかまわないんじゃないかと思います。
親には割り切りと覚悟が必要
受験期は、親のイライラが子供のストレスになることも少なくありません。子供の疲れを感じたら、親も「あれができていない」「これも遅れている」という焦りは一旦忘れて、スパッと切り替えることが大事。多少休んだからといって勉強に戻れないということはありません。子供を信じて覚悟を決めましょう。
※記事の内容は執筆時点のものです
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